有機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 有機化学Ⅰ
科目番号 0004 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(化学・バイオ系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:基本無機化学 第3版(荻野博,飛田博実,岡崎雅明,東京化学同人)
担当教員 大嶋 江利子

到達目標

① 原子の電子軌道と電子配置が理解できる。
② 化学結合の種類と分子の形が理解できる。
③ 分子軌道と分子の性質が理解できる。
④ 固体のバンド構造が理解できる。
⑤ 酸と塩基の種類と反応が理解できる。
⑥ 群論と分子の対称性の基礎が理解できる。

【教育目標】C,D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
原子の電子軌道と電子配置が理解できる。量子数を用いて原子軌道の種類と特徴をを説明でき,原子軌道への電子の詰まり方(電子配置)が理解できる。原子軌道の種類が理解でき,原子軌道への電子の詰まり方(電子配置)が理解できる。原子の電子軌道と電子配置が理解できない。
化学結合の種類と分子の形が理解できる。化学結合の種類が理解できる。VSEPR理論とVB理論が理解でき,それらを基に分子の形について説明することができる。化学結合の種類が理解でき,VSEPR理論とVB理論が理解できる。化学結合の種類と分子の形が理解できるない。
分子軌道と分子の性質が理解できる。MO理論を理解して分子軌道を示すことができ,分子軌道を基に分子の性質を説明することができる。MO理論と分子軌道が理解でき,分子の性質と関係していることが理解できる。分子軌道が理解できない。
固体のバンド構造が理解できる。固体の電子構造がバンド構造になることが理解でき,バンド構造から固体の性質を説明することができる。固体の電子構造がバンド構造になることが理解でき,バンド構造が固体の性質と関係していることが理解できる。固体のバンド構造が理解できない。
酸と塩基の種類と反応が理解できる。ブレンステッドおよびルイスの酸と塩基の定義が理解できる。酸と塩基の強弱について理解できる。酸と塩基の特徴を基に化学反応を予想することができる。ブレンステッドおよびルイスの酸と塩基の定義が理解できる。酸と塩基の強弱について理解できる。酸と塩基の特徴を基に化学反応を理解できる。酸と塩基の種類と反応が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学の基礎となる原子の構造,周期表,化学結合の種類,分子の構造などを学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書の内容を中心行う。
注意点:
課題のプリントを配布するので,指示された日時までに提出すること。
未提出の課題がある場合は,再試験の受験を認めない。

【事前学習】
化学I,化学IIで学んだ原子の構造や化学結合に関する知識が必要であるので、該当部分を復習しておくこと。また,前の時間の授業内容を復習し授業に臨むこと。

【評価方法・評価基準】
試験(80 %)と演習(20 %)で評価する。60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子の軌道と量子数 量子数と原子の電子軌道について理解できる
2週 同位体と原子量 原子の同位体と原子量について理解できる
3週 元素と周期表 元素の電子配置と周期性について理解できる
4週 共有結合(オクテット説) 共有結合におけるオクテット説やルイス構造が理解できる
5週 共有結合(分子軌道法) 共有結合における分子軌道法が理解できる
6週 共有結合(分子軌道法) 分子軌道法と分子の性質について理解できる
7週 共有結合(混成軌道) 共有結合における混成軌道について理解できる
8週 中間試験 1~7週の内容について説明できる
2ndQ
9週 分子の立体構造 分子の立体構造について理解できる
10週 分子の極性 分子の極性について理解できる
11週 結晶構造 固体の結晶構造について理解できる
12週 イオン結合 イオン結合について理解できる
13週 金属 金属の性質について理解できる
14週 酸と塩基 酸と塩基の反応について理解できる
15週 期末試験 9~14週の内容について説明できる
16週 これまでのまとめ この科目の内容を総括できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学σ結合とπ結合について説明できる。2
混成軌道を用い物質の形を説明できる。2
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。2
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。2
共鳴構造について説明できる。2
無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。3
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。3
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。3
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。3
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。3
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。3
イオン結合と共有結合について説明できる。4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
金属結合の形成について理解できる。3
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。3
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。3
配位結合の形成について説明できる。3
水素結合について説明できる。3

評価割合

試験演習合計
総合評価割合8020100
基礎的能力601070
専門的能力201030