基礎化学工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 基礎化学工学Ⅰ
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 未来創造工学科(化学・バイオ系) 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:化学工学の基礎と計算,著者:D. M. ヒンメルブラウ,発行:培風館
担当教員 佐藤 和久,木村 寛恵

到達目標

1. 化学工学の計算に必要な次元および単位の概念、単位の換算法、および化学工業・化学工学で多用される各種物理量に関する慣例を理解できる。
2. 化学プロセス設計の基礎となる物質収支について、その概念および収支の取り方を理解できる。
3. 物質の物理的および化学的な変化に伴い系に出入りする熱エネルギーについて基礎事項を理解できる。

【教育目標】D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
1. 次元および単位の概念を理解でき、単位換算の計算ができる。次元および単位の概念ならびに単位換算法を理解でき、それらに関する基本問題、応用問題を解くことができる。次元および単位の概念ならびに単位換算法を理解でき、それらに関する基本問題を解くことができる。次元および単位の概念ならびに単位換算法などの基本事項を理解できない。
2. 物質収支の概念を理解でき、収支を取ることができる。物質収支の概念および収支の取り方を理解でき、それらに関する基本問題、応用問題を解くことができる。物質収支の概念および収支の取り方を理解でき、それらに関する基本問題を解くことができる。物質収支の概念および収支の取り方などの基本事項を理解できない。
3. 物質の物理的および化学的な変化に伴い系に出入りする熱エネルギーについて基礎事項を理解できる。物質の物理的および化学的な変化に伴い系に出入りする熱エネルギーについて基礎事項を理解でき、それらに関する基本問題、応用問題を解くことができる。物質の物理的および化学的な変化に伴い系に出入りする熱エネルギーについて基礎事項を理解でき、それらに関する基本問題を解くことができる。物質の物理的および化学的な変化に伴い系に出入りする熱エネルギーなどの基本事項を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学の計算に必要な次元および単位の概念、単位の換算法、ならびに化学工業・化学工学で多用される各種物理量に関する慣例について学ぶ。また、化学装置の設計に必要となる物質収支について、定常状態における計算ができるようになる。さらに、熱力学の基礎事項について学ぶ。
授業の進め方・方法:
板書およびプリントを中心に進める。課題を多く出すので、必ず取り組むこと。
注意点:
本授業では、今後学習する化学工学関連の授業で必要となる基礎知識を取り扱うので、全員がほぼ完全に理解することが求められる。真毎回、計算問題を出すので、各自取り組んで確実に力を付けること。

【評価方法・評価基準】
 試験結果(80%)、課題(20%)で評価する。詳細は1回目の授業で知らせる。総合成績60点以上を単位修得とする。試験は、授業で行った例題や課題に類似した計算問題を中心に出題し評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学工業における化学工学の必要性
電卓の使用法
化学工学の意義を理解できる。
電卓で四則演算を含む分数の計算が確実にできる。
2週 次元と単位 長さ、質量、時間、温度、物質量の次元ならびにSI単位系を理解できる。
3週 測定値の有効数字 有効数字の意味を理解し、数値の正しい扱いができる。
4週 単位換算 換算係数を理解でき、同次元を持つ種々の単位間の換算ができる。
5週 濃度の単位 モル分率、質量分率、百分率、ppm、ppb、モル濃度の計算ができる。
6週 圧力の単位 圧力の定義、大気圧計の原理を理解し、種々の圧力の単位間の換算ができる。
7週 前期中間試験
8週 物質収支(1) 定常状態の意味および定常状態における物質収支の取り方を理解できる。
2ndQ
9週 物質収支(2) 化学反応を伴わない場合の定常状態の物質収支の計算ができる。
10週 物質収支(3) 化学量論を理解し、化学反応を伴う定常状態の物質収支の計算ができる。
11週 物質収支(4) 化学量論を理解し、化学反応を伴う定常状態の物質収支の計算ができる。
12週 熱力学(1) 比熱、融解熱、蒸発潜熱を理解し、物質の温度変化および相変化に伴う熱エネルギーの出入りを計算できる。
13週 熱力学(2) エンタルピーを理解し、物質の温度変化、相変化、化学反応に伴うエンタルピー変化を計算できる。
14週 熱力学(3) エンタルピーを理解し、物質の温度変化、相変化、化学反応に伴うエンタルピー変化を計算できる。
15週 前期末試験
16週 まとめ 学習内容を振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4

評価割合

前期中間試験前期末試験課題合計
総合評価割合404020100
次元および単位4001050
物質収支020525
熱力学020525