到達目標
① 各元素とその化合物の性質を,電子配置を基に理解できる。
② 錯体の構造と性質が理解できる。
③ 固体の構造が理解できる。
④ X線回折による結晶構造解析が理解できる。
【教育目標】C,D 【学習・教育到達目標】C-1,D-1
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
各元素とその化合物の性質を,電子配置を基に理解できる。 | 各元素とその化合物の性質を,電子配置を基に説明することができる。 | 各元素とその化合物の性質を,電子配置を基に理解できる。 | 各元素とその化合物の性質が理解できない。各元素の電子配置がわからない。 |
錯体の構造と性質が理解できる。 | 錯体の構造と性質が理解でき,錯体の名称がわかる。また結晶場理論を基に錯体の性質を説明することができる。 | 錯体の構造と性質が理解できる。錯体の名称がわかる。 | 錯体の構造が理解できない。錯体の性質が理解できない。錯体の名称がわからない。 |
固体の構造が理解できる。 | 固体の構造について,格子,結晶系,指数が理解でき,それらを用いた結晶の分類や結晶構造の説明ができる。 | 固体の構造について,格子,結晶系,指数が理解できる。 | 固体の構造が理解できない。 |
X線回折による結晶構造解析が理解できる。 | X線回折において,ブラッグの回折条件,粉末X線回折の仕組みが理解できる。さらにX回折の特徴や消滅則が理解でき,実際の結晶構造との関わりが理解できる。 | X線回折において,ブラッグの回折条件,粉末X線回折の仕組みが理解できる。 | X線回折による結晶構造解析が理解できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
無機化学Iで学んだ無機化学の総論を理解したうえで,各元素の諸特性を電子配置を基に学ぶ。後半は固体物質の構造とX線回折法の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書の内容を中心に行う。必要に応じて演習も行う。
注意点:
課題のプリントを配布するので,指示された日時までに提出すること。
未提出の課題が全課題の4分の1を超える場合は,単位を修得できない。
【事前学習】
無機化学Iで学んだ原子の構造や化学結合に関する知識が必要であるので、該当部
分を復習しておくこと。また,前の時間の授業内容を復習し授業に臨むこと。
【評価方法・評価基準】
試験(80 %)と演習(20%)で評価する。60点以上を単位修得とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
典型金属元素 s‐ブロック元素(アルカリ金属,アルカリ土類金属) |
アルカリ金属,アルカリ土類金属の電子配置と性質を理解できる
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2週 |
典型金属元素 p‐ブロック元素(12~15族の金属) |
12~15族の金属の電子配置と性質を理解できる
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3週 |
非金属元素 水素,13族 |
水素,13族の非金属元素の電子配置と性質を理解できる
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4週 |
非金属元素 14族,15族 |
14族,15族の非金属元素の電子配置と性質を理解できる
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5週 |
非金属元素 16族,17族,18族 |
16族,17族,18族の非金属元素の電子配置と性質を理解できる
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6週 |
遷移金属元素 d‐ブロック 第一遷移系列元素 |
第一遷移系列元素の電子配置と性質を理解できる
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7週 |
遷移金属元素 d‐ブロック 第二,第三遷移系列元素 |
第二,第三遷移系列元素の電子配置と性質を理解できる
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
金属錯体 錯体の構造と命名,対称性 |
金属錯体の構造と命名を理解できる,分子の対称性を理解できる
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10週 |
金属錯体 錯体の性質(異性体,結晶場理論) |
金属錯体の性質(異性体,結晶場理論)を理解できる
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11週 |
金属錯体 錯体の性質(配位の種類,色,反応) |
金属錯体の性質(配位の種類,色,反応)を理解できる
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12週 |
結晶格子,ミラー指数,方位指数 |
結晶格子,ミラー指数,方位指数を理解できる
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13週 |
X線回折法による結晶構造解析 |
X線回折法による結晶構造解析について理解できる
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14週 |
期末試験 |
全体の内容について説明できる
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15週 |
これまでのまとめ |
無機化学IIの内容を総括できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 無機化学 | 主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。 | 4 | |
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。 | 4 | |
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。 | 4 | |
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。 | 4 | 前3,前9 |
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。 | 4 | |
イオン結合と共有結合について説明できる。 | 4 | |
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。 | 4 | |
金属結合の形成について理解できる。 | 4 | |
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。 | 4 | |
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。 | 4 | |
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。 | 4 | |
配位結合の形成について説明できる。 | 4 | |
水素結合について説明できる。 | 4 | |
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。 | 4 | |
錯体の命名法の基本を説明できる。 | 4 | |
配位数と構造について説明できる。 | 4 | |
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。 | 4 | 前9 |
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。 | 4 | 前3,前9 |
評価割合
| 試験 | 演習 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 10 | 50 |
専門的能力 | 40 | 10 | 50 |