到達目標
1. 気体や液体の流れを伴う化学プロセス内の物質収支・エネルギー収支を取ることができる。
2. 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの原理がわかる。
3. 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの挙動について定量的に理解できる。
【教育目標】D
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
1. 気体や液体の流れを伴う化学プロセス内の物質収支・エネルギー収支を取ることができる。 | 化学プロセス内での現象と収支に関する着目要素を理解した上で、物質収支・エネルギー収支を取ることができる。 | 化学プロセス内での現象を理解し、物質収支・エネルギー収支を取ることができる。 | 化学プロセス内の物質収支やエネルギー収支などの基本事項が理解できない。 |
2. 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの原理がわかる。 | 反応、蒸発、物質移動に関する単位操作について、基本的な原理を十分理解した上で適切に説明できる。 | 反応、蒸発、物質移動に関する単位操作について、基本的な原理を説明できる。 | 反応、蒸発、物質移動に関する単位操作について、基本的な原理を理解できない。 |
3. 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの挙動について定量的に理解できる。 | 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの挙動について、物質収支・熱収支を立て、プロセスに関する計算とその数値の意味が理解ができる。 | 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの挙動について、物質収支・熱収支を立て、プロセスに関する計算ができる。 | 反応、蒸発、物質移動を伴う化学プロセスの挙動について、プロセスに関する計算ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
気体や液体の流れを伴う種々の化学プロセスを理解するために必要な、定常および非定常状態の物質収支ならびにエネルギー収支を取ることができるようになる。
小型ボイラー、蒸留装置、精留塔、多重効用蒸発缶、吸着、ガス吸収に関する単位操作の原理と意義を理解できるようになる。
授業の進め方・方法:
スライドを中心に進める。課題を多く出すので、必ず取り組むこと。
注意点:
これまでに習ってきた物質収支、エネルギー収支、微分、積分、微分方程式の知識が必要である。課題への取り組みを通して確実に力を付けること。
【評価方法・評価基準】
試験結果100%で評価する。詳細は1回目の授業で知らせる。総合成績60点以上を単位修得とする。試験は、授業で行った例題や課題に類似した計算問題を中心に出題し評価する
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
エネルギー収支 |
化学プロセスに関するエネルギー収支式を立てることができる。
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2週 |
小型ボイラーの熱収支 |
小型ボイラーの熱収支を立てることができる。
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3週 |
小型ボイラーの熱収支 |
小型ボイラーの発熱量を計算することができる。
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4週 |
単蒸留 |
気液平衡のラウールの法則を理解できる。
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5週 |
単蒸留 |
単蒸留の物質収支・熱収支を立てることができる。
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6週 |
棚段式精留塔の物質収支・熱収支 |
棚段式精留塔の物質収支を立てることができる。
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7週 |
棚段式精留塔の物質収支・熱収支、多重効用蒸発缶の原理 |
棚段式精留塔の熱収支を立てることができる。また多重効用蒸発缶の原理を理解できる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
吸着操作 |
気固系および固液系の吸着等温線を理解できる。
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10週 |
吸着操作 |
気固系および固液系の吸着等温線を理解できる。
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11週 |
ガス吸収 |
ヘンリーの法則を理解できる。
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12週 |
ガス吸収 |
境膜の概念と境膜を介した物質移動速度を理解できる。
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13週 |
ガス吸収 |
充填層型ガス吸収塔の物質収支を立てることができる
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14週 |
ガス吸収 |
充填層型ガス吸収塔を性能指標である総括移動単位高さを算出できる
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
まとめ |
学習内容を振り返る
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 熱 | 熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。 | 3 | |
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。 | 3 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | |
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。 | 3 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 物理化学 | 熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。 | 4 | |
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。 | 4 | |
化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | |
蒸留の原理について理解できる。 | 4 | |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 4 | |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 4 | |
吸着や膜分離の原理・目的・方法を理解できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
専門的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |