確率統計

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 確率統計
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(化学・バイオ系) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:新確率統計(新井一道他、大日本図書、定価1,700円)、参考書:品質管理のための統計的方法入門(鐵健司、日科技連、定価3,000円)
担当教員 福村 卓也

到達目標

教育目標:C
・実験データの解析や各種統計処理に必要となる確率統計の基礎を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
確率・統計について確率がもつ意味を理解し、模式図を描いた上で適切に説明することができる。また、与えられたケースの確率を算出することができる。 確率の定義を理解できる。また、与えられたケースの確率を算出することができる。 確率の計算ができない。
期待値、分散期待値と分散の定義を理解し、実際に計算を行うことができる。 期待値と分散の計算を行うことができる。 期待値と分散の計算ができない。
度数分布、代表値分布のもつ意味を、模式図を描いて適切に説明することができる。 分布のもつ意味を、模式図を描いた上で説明することができる。 分布について説明できない。
加法定理と乗法定理 加法定理と乗法定理を理解し、その定理に基づく確率の計算ができる。 加法定理と乗法定理に基づく確率の計算ができる。 加法定理と乗法定理に基づく確率の計算ができない。
独立試行の定理 独立試行の定理の考え方を理解し、その定理に基づく確率の計算ができる。 独立志向の定理に基づく確率の計算ができる。 独立志向の定理に基づく確率の計算ができない。
二項分布 二項分布の特徴を模式図を描いた上で適切に説明することができる。 二項分布の特徴を模式図を描いた上で説明することができる。 二項分布の特徴を説明できない。
正規分布 正規分布の特徴を模式図を用いて適切に説明することができる。また、確率密度の意味を適切に説明することができる。 正規分布の特徴を模式図を用いて説明することができる。 正規分布の特徴を説明できない。
中心極限定理 中心極限定理の考え方を理解し、模式図を用いて適切に説明できる。 中心極限定理を模式図を用いて説明できる。 中心極限定理の特徴および重要性を説明できない。
t分布、F分布 連続分布であるt分布とF分布の特徴を適切に説明することができる。また、その用途についても説明することができる。 連続分布であるt分布とF分布の特徴を説明することができる。 連続分布であるt分布とF分布の特徴を説明できない。
区間推定 正規分布である母集団の平均値について、1つの標本のデータから平均値の区間を推定できる。また、区間推定の考え方を適切に説明することができる。 正規分布である母集団の平均値について、1つの標本のデータから平均値の区間を推定できる。 正規分布である母集団の平均値の区間推定ができない。
仮説検定(母集団の平均値の検定) 正規分布である母集団の平均値について、与えられた値との有意差があるか検定することができる。また、検定の考え方を適切に説明することができる。 正規分布である母集団の平均値について、与えられた値との有意差があるか検定することができる。 正規分布である母母集団の平均値に関する仮説検定ができない。
仮説検定(異なる2つの母集団の平均値の差の検定) 正規分布である2つの母集団について、それぞれの平均値の差の有意差検定ができる。また、F検定の必要性について適切に説明ができる。 正規分布である2つの母集団について、それぞれの平均値の差の有意差検定ができる。 正規分布である2つの母集団の平均値の差の検定ができない。
品質管理と管理図 管理図の種類を理解し、それぞれの管理図を見方がわかる。 管理図の見方がわかる。 管理図の見方がわからない。
抜き取り検査 検査の種類を理解し、検査特性曲線の計算ができる。 検査特性曲線の計算ができる。 検査特性曲線の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
実験結果の整理や品質管理において重要となる確率・統計の知識を理解し、各種分野に応用できる力を身につける。
授業の進め方・方法:
スライド中心の授業で進める。定期的に課題を出すので、正規の授業時間外に課題に取り組むことが求められる。演習を通した内容理解に重点をおくので、関数電卓を持参すること。
注意点:
事前学習
・下欄「授業項目」に対する教科書の内容を事前に読んでおくこと。

評価方法・評価基準
・評価は試験100%で行い、総合成績60点以上を単位修得とする。詳細は第1回目の授業で告知する。確率統計に関する様々な概念の理解度や応用力を評価する。課題を与えるので自己学習をしてレポートを提出すること。自学自習をして自己学習レポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 確率・統計について 確率統計の重要性が理解できる。
2週 期待値、分散 期待値、平均値、分散の計算ができる。
3週 度数分布、代表値 度数分布表、度数分布図が作成でき、代表値の計算ができる。
4週 加法定理と乗法定理 乗法定理を利用した計算ができる。
5週 独立試行の定理 反復試行の確率を計算できる。
6週 二項分布 確率変数、確率密度が理解できる。
7週 正規分布 正規分布の特徴を理解し応用できる。
8週 中心極限定理 母平均と標本データの関係を理解できる。
2ndQ
9週 t分布、F分布 t分布、F分布を理解し応用できる。
10週 区間推定 標本から母集団の平均値を推定できる。
11週 仮説検定(母集団の平均値の検定) 仮説検定を理解し応用できる。
12週 仮説検定(異なる2つの母集団の平均値の差の検定) 仮説検定を理解し応用できる。
13週 品質管理と管理図 管理図と種類と管理図の見方ができる。
14週 抜き取り検査 検査の種類と検査特性曲線が計算できる。
15週 期末試験
16週 まとめ 学習した内容を振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000