物理化学Ⅲ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理化学Ⅲ
科目番号 0050 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(化学・バイオ系) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 PEL 物理化学
担当教員 二階堂 満

到達目標

①相平衡と相律について理解できる。
②2成分系の相平衡について理解できる。
③電解質溶液について理解できる。
④コロイド・界面化学について理解できる。
[教育目標] D
[学習・教育到達目標] D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 相平衡と相律についても理解相平衡と相律の概念が十分に理解できる。相平衡と相律の概念が理解できる。相平衡と相律の概念が理解できない。
評価項目2 2成分系の相平衡についての理解 2成分の相平衡について理解でき、2成分系のさまざまな系に十分適用できる。 2成分の相平衡について理解でき、2成分系のさまざまな系に適用できる。 2成分の相平衡について理解できず、2成分系のさまざまな系に適用できない。
評価項目3 電解質溶液についての理解電解質溶液についての理論的部分を理解でき、十分に適用できる。電解質溶液についての理論的部分を理解でき、に適用できる。電解質溶液についての理論的部分を理解できず、適用できない。
評価項目4 コロイド・界面化学についての理解コロイド・界面化学についての理論的部分を理解でき、十分に適用できる。コロイド・界面化学についての理論的部分を理解でき、適用できる。コロイド・界面化学についての理論的部分を理解できず、適用できる。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理化学では、化学の基本となる法則や理論を研究する分野である。本講義では、化学熱力学を基礎とする、1成分の相平衡、多成分系の相平衡、電解質溶液の性質、ならびにコロイド・界面化学について学ぶ。
授業の進め方・方法:
第3学年の物理化学Ⅰ、第4学年前期の物理化学Ⅱに引き続いて行う講義である。講義は教科書、プリント等を用いて行い、演習も随時行う。
注意点:

物理化学Ⅰおよび物理化学Ⅱで使用した教科書「物理化学の基礎・共立出版」を持参すること。
[事前学習]
「授業項目」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと。また、ノートの前回の授業部分を復習しておくこと。
[評価方法・評価基準]
試験結果( 100%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
化学熱力学的知識を基にした相律や状態図、2成分系の相平衡についての理解の程度、さらに、電解質溶液中のイオンの挙動、コロイド・界面化学の原理についての理解の程度を評価する。
課題等を課すので自己学習レポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が,4分の1を超える場合は評価を60点未満とする。60点以上を修得単位とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 自由エネルギーと化学ポテンシャルについて 自由エネルギーと化学ポテンシャルについて理解できる。
2週 相平衡、相律について 相平衡、相律について理解できる。
3週 純物質の相平衡とクラジウス・クラペイロンの式 純物質の相平衡とクラジウス・クラペイロンの式について理解できる。
4週 理想溶液と非理想溶液について➀ 理想溶液と非理想溶液について理解できる。
5週 理想溶液と非理想溶液について② 理想溶液と非理想溶液について理解できる。
6週 2成分系の相平衡、固液平衡➀ 2成分系の相平衡、固液平衡について理解できる。
7週 2成分系の相平衡、固液平衡② 2成分系の相平衡、固液平衡について理解できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 溶液の束一的性質➀ 溶液の束一的性質について理解できる。
10週 溶液の束一的性質② 溶液の束一的性質について理解できる。
11週 電解質溶液➀ 電解質溶液について理解できる。
12週 電解質溶液② 電解質溶液について理解できる。
13週 電解質溶液③ 電解質溶液について理解できる。
14週 コロイド・界面化学 コロイド・界面化学について理解できる。
15週 期末試験
16週 まとめ まとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学純物質の状態図(P-V、P-T)を理解して、蒸気圧曲線を説明できる。4
2成分の状態図(P-x、y、T-x、y)を理解して、気液平衡を説明できる。4
束一的性質を説明できる。4
蒸気圧降下、沸点上昇より、溶質の分子量を計算できる。4
凝固点降下と浸透圧より、溶質の分子量を計算できる。4
相律の定義を理解して、純物質、混合物の自由度(温度、圧力、組成)を計算し、平衡状態を説明できる。4
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。3

評価割合

試験 発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力600000060
専門的能力400000040
分野横断的能力0000000