微生物工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 微生物工学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 未来創造工学科(分野展開・系発展) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:くらしと微生物,著者:村尾・藤井他,発行:培風館
担当教員 渡邊 崇

到達目標

①微生物を扱う上で必要な基本知識(分類・特徴,生理,増殖とその計測,応用例)を身につける。
②分子生物学・遺伝子工学の概要を理解・説明することができる。

【教育目標】C,D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 ①微生物を扱う上で必要な基本知識について微生物を扱う上で必要な基本知識を詳細に説明できる微生物を扱う上で必要な基本知識の概要を説明できる微生物を扱う上で必要な基本知識の概要を説明できない
評価項目2 ②分子生物学・遺伝子工学について分子生物学・遺伝子工学の詳細を理解・説明することができる分子生物学・遺伝子工学の概要を理解・説明することができる分子生物学・遺伝子工学の概要を理解・説明することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
微生物学の基礎(分類・特徴,一般生理,利用・応用例)及び分子生物学・遺伝子工学の基礎をメインに学習する。また,恒常性の維持の概要とその例(免疫)について補足的に学習する。
授業の進め方・方法:
全てプロジェクター(パワーポイント)によって授業を進める。重要なキーワード部分を空欄にしたパワーポイントの資料(プリント)を配布する。授業の際,この部分を開示して書き込んでもらう。復習と演習問題を自学自習の課題として提出する。
注意点:
【事前学習】
3・4年生で学習した生物工学・生化学の内容を予め復習しておくこと。また,4年生で実施したバイオ実験(微生物取り扱いの基礎,微生物の利用)についても,復習しておくこと。
【評価方法・評価基準】
試験結果(100%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。微生物を扱う上で必要な基礎知識,分子生物学・遺伝子工学の理解の程度を評価する。60点以上を修得単位とする。自学自習の課題を提出すること。課題の未提出が4分の1を越える場合は不合格点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 微生物発見の歴史,微生物学のはじまり,微生物の命名法 微生物の定義、古代人との関わり,微生物発見の歴史がわかる。
微生物学の歴史的背景がわかる。
命名法(学名)のポイントがわかる。
2週 微生物の分類(1) カビ・酵母・細菌の特徴がわかる。
ペプチドグリカンの構造上の特徴とペニシリンの作用を説明できる。
3週 微生物の分類(2) 放線菌・古細菌の特徴がわかる。
ウイルスの特徴,プリオン病の概要がわかる。
4週 微生物の一般的生理
微生物の利用(1)
増殖の特徴とその測定法、増殖の環境因子が何かを説明できる。
微生物による水質浄化(排水処理)の概要を説明できる。
5週 微生物の利用(2) 発酵食品(酒,乳製品等)の製造プロセスがわかる。
微生物を利用したアミノ酸製造の手法,原理を説明できる。
6週 恒常性の維持 恒常性維持の仕組みについて,事例を挙げ,説明できる。
7週 免疫 生体防御の仕組みがわかる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 分子生物学の基礎(1) セントラルドグマとは何かを説明できる。
DNAの高次構造の特徴が説明できる。
DNA複製の概要がわかる。
10週 分子生物学の基礎(2) 原核生物のDNA複製機構(詳細)がわかる。
11週 分子生物学の基礎(3) 原核生物の転写機構がわかる。
真核生物の転写の特徴,機構がわかる。
12週 分子生物学の基礎(4) 原核生物の翻訳機構がわかる。
13週 遺伝子工学(1) 遺伝子組み換えの概要を説明できる。
14週 遺伝子工学(2) 応用例を挙げることができ,リスクと安全策も説明できる。
15週 期末試験
16週 試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
微生物の分類,各微生物の学名と特徴,増殖とその計測,利用例,免疫50050
DNAの構造と特徴,複製・転写・翻訳機構,遺伝子組み換え技術05050