計算力学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 計算力学
科目番号 0008 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 自作テキスト・資料を利用
担当教員 若嶋 振一郎

到達目標

①計算力学の基礎知識を理解し、原理や各種の注意点を踏まえた解析を実行できる
②構造解析の基本を理解し、構造設計、形状設計に解析結果を生かすことができる
③流体解析の基本を理解し、形状設計、流体機械の設計に解析結果を生かすことができる
④解析結果をわかりやすく詳細な報告書にまとめることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
計算力学の基礎知識を理解し、原理や各種の注意点を踏まえた解析を実行できる計算力学の基礎知識を理解し、原理や各種の注意点を踏まえた解析を確実に実行できる計算力学の基礎知識を理解し、原理や各種の注意点を踏まえた基本的な解析を実行できる計算力学の基礎知識を理解し、原理や各種の注意点を踏まえた解析が実行できない
構造解析の基本を理解し、構造設計、形状設計に解析結果を生かすことができる構造解析の基本をよく理解し、構造設計、形状設計に解析結果を反映できる構造解析の基本をよく理解し、構造設計、形状設計に解析結果をある程度反映できる構造解析の基本をよく理解できず、構造設計、形状設計に解析結果を反映できない
流体解析の基本を理解し、形状設計、流体機械の設計に解析結果を生かすことができる流体解析の基本をよく理解し、形状設計、流体機械に解析結果を反映できる流体解析の基本をよく理解し、形状設計、流体機械に解析結果をある程度反映できる流体解析の基本がよく理解できず、形状設計、流体機械に解析結果を反映できない
解析結果をわかりやすく詳細な報告書にまとめることができる解析結果をわかりやすく詳細な報告書にまとめることができる解析結果を報告書にわかりやすくまとめることができる解析結果をわかりやすく報告書にまとめることができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1)構造解析および流体解析に関連した数値解析の基本と注意事項について、課題を通してその実際を学び、報告書にまとめることができる。
2)科学技術計算に必要な項目SMASH(Science, Modeling, Algorithm, Software, Hardware)をカバーした知識・技術を習得する。
3)具体的な学生自らの設計テーマ設定を通して、計算によって得られた知見を検討し、まとめることができる。
これらの目的のため、解析はオープンソースソフトウェアによって実行するものとし、受講学生は環境構築の基礎から計算実行、可視化等の評価までを行う。
授業の進め方・方法:
授業は教科書と配布資料を用いて説明を行う。
資料などは、Moodleに掲載するので適宜参照のこと。
注意点:
【事前学習】
・材料工学、材料力学、流体力学や偏微分の知識を活用するので、復習をしておくこと。
・コンピューターの基本的な使い方の他、自分のノートPCを持参して受講しても良いものとする(推奨)。

【成績評価】
・課題レポート100%(3回程度)で評価する。
・課題レポートは必ず全て提出し、かつ6割以上の評価点を獲得することで合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 計算力学の概要
計算力学の必要性やものづくりにおける位置づけが理解できる。
2週 環境構築(個人PCを持参して下さい) オープンソースCAEソフトウェアの環境構築ができる。
3週 設計変数と実験計画法 実験計画法の基本を理解し、設計変数の変化に対する解の変化を捉える手法を理解することができる
4週 最適設計の考え方1 設計の最適化について理解し、簡単な解析ができる
5週 最適設計の考え方2 様々な最適化手法について理解できる
6週 微分方程式と差分法・有限体積法1 流体の基礎方程式のテイラー展開と差分法による離散化について理解できる。
7週 微分方程式と差分法・有限体積法2 流体の基礎方程式の有限体積法による離散化について理解する
8週 流体解析演習1 OpenFOAMを用いた流体解析ができる
2ndQ
9週 流体解析演習2 与えられた課題演習を実行できる
10週 流体解析演習3 与えられた課題演習を実行できる
11週 微分方程式と有限要素法1 有限要素法の背景にある基礎理論を理解できる
12週 微分方程式と有限要素法2 弾性力学の基礎について理解できる
13週 構造解析演習1 Salome_Mecaを用いた構造解析ができる
14週 構造解析演習2 与えられた課題演習を実行できる
15週 構造解析演習3 与えられた課題演習を実行できる
16週 まとめ 計算力学の実際を振り返り、機械設計に生かすことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

課題レポート合計
総合評価割合100100
応力解析の基礎事項3030
流体解析の基礎事項3030
CAEソフトウェアを用いた設計能力2020
線形計画法・最適化手法の理解2020