応用有機化学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 応用有機化学
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 化学サポートシリーズ有機金属化学ノーツ 伊藤 卓 裳華房
担当教員 岡本 健

到達目標

1.典型元素の有機金属について説明できること
2.遷移金属の有機金属について説明できること
3.どんな用途に有機金属触媒が使われるか、説明できること

【教育目標】D, 【学習・教育到達目標】D-1 

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.典型元素の有機金属典型元素の有機金属の調製法と特徴を何も見ずに説明できる。典型元素の有機金属の調製法と特徴を反応式を見ながら説明できる。典型元素の有機金属の調製法と特徴を反応式を見ても説明できない。
2.遷移金属の有機金属遷移金属の有機金属の調製法と特徴を何も見ずに説明できる。遷移金属の有機金属の調製法と特徴を反応式を見ながら説明できる。遷移金属の有機金属の調製法と特徴を反応式を見ても説明できない。
3.有機金属触媒の仕組みと用途有機金属触媒の仕組みと用途を何も見ずに説明できる有機金属触媒の仕組みと用途を反応式を見ながら説明できる。有機金属触媒の仕組みと用途を反応式を見ても説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機金属化学は、錯体化学を基礎とした学問であるが、有機化学、高分子化学で使われる触媒、反応促進剤、機能性有機(高分子)材料等の工業的に有用な分野と共に成長した研究領域である。有機金属化学の基礎から有機材料分野への有用性まで、その考え方や重要性を学習する。
授業の進め方・方法:
有機金属の発展に貢献した人物を1週に1人紹介する。
主に教科書に従って学習する。
注意点:
確認テストの学習をしておくこと。
授業内容を教科書やインターネット等で調べて予習しておくこと。
【評価方法】
確認テストと中間・期末試験で評価する。
詳細は第1回目の授業で告知する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 化学反応を効率よく行うための戦略 有機金属化学の成り立ちを学び、他の基礎化学、応用化学分野との関係を説明できる。
2週 典型元素の有機金属化合物とその反応 電気陰性度と結合の極性を思い出し、典型金属の有機金属にはどのようなものがあるかそれらの特徴と共に説明できる。
3週 錯体化学・有機金属化学の
基礎事柄1
Wernerのひらめきとはどのようなものだったか?構造的な特徴を描くことができる。
4週 錯体化学・有機金属化学の
基礎事柄2
有機化学は、平面あるいは四面体を中心とした構造を扱うが、錯体化学・有機金属化学はd軌道が鍵となる多面体の化学であるという相違点を見つけることができる。
5週 配位子とは何だろうか? 配位子の役割といくつか工業的にも重要な配位子の特徴を説明できる。
6週 遷移金属の有機金属化合物が示す特徴的な反応1 配位と解離における重要ポイントを学び、第5週の内容と関連付けることができる。
7週 遷移金属の有機金属化合物が示す特徴的な反応2 触媒サイクルの重要なステップである酸化的付加、還元的脱離を説明できる。
8週 中間試験 1週~7週の内容
2ndQ
9週 遷移金属の有機金属化合物が示す特徴的な反応3 ポリヒドリド錯体、CH結合の開裂を伴う反応の特徴を説明できる。
10週 遷移金属の有機金属化合物が示す特徴的な反応4 挿入反応、逆挿入反応を説明できる。
11週 遷移金属の有機金属化合物が示す特徴的な反応5 Hoechst-Wacker processを学び、触媒サイクルを説明できる。
12週 暮らしを支えるクロスカップリング1 液晶ディスプレイ材料、有機ELディスプレイ材料の合成に使われるクロスカップリングを学び、その合成法の利点を説明できる。
13週 暮らしを支えるクロスカップリング2 半導体レジスト、有機半導体の合成に使われるクロスカップリングを学び、その合成法の利点を説明できる。
14週 健康を支えるクロスカップリング 農薬、医薬品、色素、診断薬の合成に使われるクロスカップリングを学び、その合成法の利点を説明できる。
15週 期末試験 9週~14週の内容
16週 科目の総括 学習内容を振り返る

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

確認テスト試験相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60400000100
基礎的能力3020000050
専門的能力3020000050
分野横断的能力0000000