熱工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 熱工学
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 配布プリント
担当教員 福村 卓也

到達目標

教育目標:D
・熱およびエネルギーに関する基礎知識を確実なものとし、実際に応用できることを目的とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
対流伝熱(強制対流、自然対流)Newtonの冷却則について適切に説明することができる。またこの法則を用いて実際の熱流体輸送(温泉水の輸送)の計算ができる。Newtonの冷却則を用いて実際の熱流体輸送(温泉水の輸送)の計算ができる。Newtonの冷却則を説明できない。
1次元非定常熱伝導フーリエの法則に関する非定常熱収支式を解析的に解くことができる。また、解析解のグラフから熱伝導の特徴を適切に説明することができる。フーリエの法則に関する非定常熱収支式を解析的に解くことができる。1次元非定常熱伝導の特徴を説明できない。
加熱方式の違いの理解熱媒体による直接加熱による温度上昇挙動の違いについて適切に説明できる熱媒体による直接加熱による温度上昇挙動の違いについて説明できる。熱媒体による直接加熱による温度上昇挙動の違いを説明できない。
総括伝熱係数の推算恒温槽を用いた水の加熱実験結果から、総括伝熱係数を推算することができる。また、撹拌と静置での熱伝達挙動の違いを説明できる。恒温槽を用いた水の加熱実験結果から、総括伝熱係数を推算することができる。恒温槽を用いた水の加熱実験結果から、総括伝熱係数を推算できない。
放射伝熱(形態係数を用いた伝熱速度の計算)放射伝熱の特徴を適切に説明することができる。また放射伝熱に関する伝熱速度を計算することができる。放射伝熱に関する伝熱速度を計算することができる。放射伝熱に関する伝熱速度を計算できない。
熱機関(カルノーサイクル)T-S線図およびP-V線図を意味を適切に説明することができる。T-S線図およびP-V線図の意味を説明することができる。T-S線図およびP-V線図の意味を説明できない。
各種熱機関オットーサイクル、ランキンサイクルなどの各種熱機関の原理を、模式図を用いて適切に説明できる。オットーサイクル、ランキンサイクルなどの各種熱機関の原理を説明できる。オットーサイクル、ランキンサイクルなどの各種熱機関の原理を説明できない。
ヒートポンプヒートポンプについて模式図を用いて適切に説明できる。ヒートポンプについて説明できる。ヒートポンプについて説明できない。
スターリングエンジンスターリングエンジンのキットを組み立て、実習を通して原理を適切に説明できる。スターリングエンジンのキットを組み立て、実習を通して原理を説明できる。スターリングエンジンの原理を説明できない。
エネルギー変換サイクルエクセルギーについて模式図を用いて適切に説明できる。エクセルギーについて説明できる。エクセルギーについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ニュートンの冷却則、熱伝導、放射伝熱、熱機関などの伝熱について応用的な問題を解くと共に、実際の実験や熱機関装置の製作を通して各種現象の理解を深める。
授業の進め方・方法:
教科書は特に定めず、プリント・資料に基づき講義を行う。定期的に課題を出すので、正規の授業時間外に課題に取り組むことが求められる。
注意点:
事前学習
・下欄「授業計画」に対する内容を事前に予習しておくこと。
・本科で学習した熱に関する科目をよく復習しておくこと。

評価方法・評価基準
・試験結果100%で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
・伝熱過程の詳細、熱機関の原理、エクセルギーおよびエネルギー変換技術の理解度を評価する。自学自習をして自己学習レポートを提出すること。自学自習をして自己学習レポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 熱力学の基礎 熱力学で扱う状態量の概念を理解できる。
2週 対流伝熱(強制対流、自然対流) Newtonの冷却則を理解できる。
3週 対流伝熱(強制対流、自然対流) Newtonの冷却則を用いて実際の熱流体輸送(温泉水の輸送)の計算ができる。
4週 1次元非定常熱伝導 フーリエの法則に関する非定常熱収支式を解析的に解くことができる。
5週 同上 Excelを用いて、高温の板の冷却挙動をシミュレートすることができる。
6週 加熱方式の違いの理解 熱媒体による直接加熱による温度上昇挙動の違いについて理解する。
7週 総括伝熱係数の推算 恒温槽を用いた水の加熱実験結果から、総括伝熱係数を推算することができる。
8週 放射伝熱 放射伝熱の特徴を理解できる。
4thQ
9週 放射伝熱(形態係数を用いた伝熱速度の計算) 放射伝熱に関する伝熱速度を計算することができる。
10週 熱機関(カルノーサイクル) T-S線図およびP-V線図を理解できる。
11週 各種熱機関 オットーサイクル、ランキンサイクルなどの各種熱機関を理解できる。
12週 ヒートポンプ ヒートポンプについて理解できる。
13週 スターリングエンジン スターリングエンジンのキットを組み立て、実習を通して原理を理解できる。
14週 エネルギー変換サイクル エネルギーの存在形態を理解し、利用性の高い形態への変換技術を説明できる。
15週 期末試験
16週 まとめ 勉強した内容を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力2020
専門的能力8080