化学システム特論

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学システム特論
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配付プリント
担当教員 佐藤 和久

到達目標

1. 化学装置内の物質及びエネルギー収支から微分方程式を導くことができる。
2. 得られた微分方程式を数値的に計算し、化学装置内の濃度や温度分布を理解できる。

【教育目標】D
【学習・教育到達目標】D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 化学装置内の物質及びエネルギー収支から微分方程式を導くことができる。化学装置内の物質及びエネルギー収支からの微分方程式導出法を理解し、それらに関する基本問題、応用問題を解くことができる。化学装置内の物質及びエネルギー収支からの微分方程式導出法を理解し、それらに関する基本問題を解くことができる。化学装置内の物質及びエネルギー収支からの微分方程式導出法などの基本事項が理解できない。
2. 得られた微分方程式を数値的に計算し、化学装置内の濃度や温度分布を理解できる。得られた微分方程式を数値的に計算して化学装置内の濃度や温度分布を得る方法を理解し、それらに関する基本問題、応用問題を解くことができる。得られた微分方程式を数値的に計算して化学装置内の濃度や温度分布を得る方法を理解し、それらに関する基本問題を解くことができる。得られた微分方程式を数値的に計算して化学装置内の濃度や温度分布を得る方法などの基本事項が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学プロセスで利用される装置は、内部に温度、濃度等の分布を持つ場合が多い。この分布は装置性能と密接な関係があるため、
装置の設計や運転において、分布の状況を理解することは極めて重要である。この授業では、装置内の物質及びエネルギー収支から微分方程式を求め、数値計算により解いて分布の様子を理解する。
授業の進め方・方法:
教室で板書及び配付プリントにより内容を説明し、電子計算機室で課題に取り組む。
注意点:
これまで習ってきた物質収支、エネルギー収支、移動速度論、反応工学等の化学工学の知識と、FORTRANプログラミングの基礎能力が必要である。なお、配付プリントを読んだ上で授業に臨むこと。

【評価方法・評価基準】
 試験結果(50%)、課題(50%)で評価する。詳細は1回目の授業で知らせる。総合成績60点以上を単位修得とする。試験では主に、装置内の物質及びエネルギー収支から微分方程式をつくる能力を評価する。課題の提出状況が3/4相当未満の場合は59点以下とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 装置内流動
(1) タンク内水面高さの変化
非定常物質収支を取ることができ、得られた微分方程式を解析的に解けること。
2週 1. 装置内流動
(1) タンク内水面高さの変化
得られた微分方程式を数値的に解けること。
3週 1. 装置内流動
(2) 連続反応器の滞留時間分布と反応率
滞留時間分布の違いによる反応率の変化を計算できる
4週 1. 装置内流動
(2) 連続反応器の滞留時間分布と反応率
滞留時間分布の違いによる反応率の変化を計算できる
5週 1. 装置内流動
(3) 槽列モデルと混合拡散モデル
実際の反応器の滞留時間分布と各々のモデルとの関係を理解できる。
6週 2. 非定常の熱伝導及び拡散
(1) フーリエの法則及びフィックの法則
非定常の熱伝導方程式及び
拡散方程式を導出できる。
7週 2. 非定常の熱伝導及び拡散
(2) 棒状物体内非定常温度分布
1次元の熱伝導方程式を導くことができる。
8週 2. 非定常の熱伝導及び拡散
(2) 棒状物体内非定常温度分布
1次元の熱伝導方程式を数値的に解くことができる。
2ndQ
9週 2. 非定常の熱伝導及び拡散
(3) 境界値問題
(4) 水溶液中の非定常拡散
種々の境界値問題を理解できる。
拡散と熱伝導の方程式の類似性を理解できる。
10週 3. 管型反応器の解析(定常)
(1) 物質収支及びエネルギー収支
半径及び軸方向に分布のある管型反応器の物質及びエネルギー収支をとることができる。
11週 3. 管型反応器の解析(定常)
(2) 微分方程式の差分化
2次元の微分方程式を差分化できる。
12週 3. 管型反応器の解析(定常)
(2) 微分方程式の差分化
2次元の微分方程式を差分化できる。
13週 3. 管型反応器の解析(定常)
(3) 数値計算
差分化した2次元の微分方程式を数値的に解くことができる。
14週 3. 管型反応器の解析(定常)
(3) 数値計算
差分化した2次元の微分方程式を数値的に解くことができる。
15週 前期末試験
16週 達成度の点検

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合5050100
物質及びエネルギー収支50050
数値計算05050