拡散分離工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 拡散分離工学
科目番号 0013 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 配付プリント
担当教員 佐藤 和久

到達目標

1. 晶析法について、現象の理解、速度論の取り扱い、工業的装置の原理の理解ができる。
2. 各膜分離法について、分離の原理及び適応例を理解できる。
3. クロマトグラフィについて、液体クロマトグラフィの各種分離モードを理解でき、工業的分離法への応用のための装置上の特徴を理解できる。

【教育目標】D
【学習・教育到達目標】D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1. 晶析法について、現象の理解、速度論の取り扱い、工業的装置の原理の理解ができる。晶析装置内で起こる現象を理解し、晶析速度論に関する基本問題、応用問題を解くことができる。晶析装置内で起こる現象を理解し、晶析速度論に関する基本問題を解くことができる。晶析速度論に関する基本事項が理解できない。
2. 各膜分離法について、分離の原理及び適応例を理解できる。膜分離法の原理および応用例について理解し、詳細な説明ができる。膜分離法の原理および応用例について理解し、簡単な説明ができる。膜分離法の原理および応用例について理解できない。
3. クロマトグラフィについて、液体クロマトグラフィの各種分離モードを理解でき、工業的分離法への応用のための装置上の特徴を理解できる。液体クロマトグラフの分離モードを理解し、工業的分離に使用する場合の留意事項について詳細な説明ができる。液体クロマトグラフの分離モードを理解し、工業的分離に使用する場合の留意事項について簡単な説明ができる。液体クロマトグラフの分離モードおよび工業的分離への使用について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学プロセスにおける分離精製工程の中でも、分子やイオンの移動をともなう分離法である晶析法、膜分離法、クロマトグラフィ等を取り上げ解説する。
授業の進め方・方法:
教室で板書及び配付プリントにより内容を説明する。
注意点:
実用化されている様々な分離法を取り上げ解説するが、単なる知識の羅列とならぬよう、分離の原理をしっかり理解すること。また、配付プリントをよく読むこと。

【評価方法・評価基準】
 試験結果(60%)、課題(40%)で評価する。詳細は1回目の授業で知らせる。総合成績60点以上を単位修得とする。晶析法、膜分離法、クロマトグラフィの原理に関する理解、および実際のプロセスでの応用に関する理解の程度を評価する。課題の提出状況が3/4相当未満の場合は59点以下とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. 晶析法
(1) 結晶の生成過程
核発生及び結晶成長の現象を理解できる。
2週 1. 晶析法
(1) 結晶の生成過程
核発生及び結晶成長の現象を理解できる。
3週 1. 晶析法
(2) 晶析の速度論
核発生速度及び結晶成長速度の定量的取り扱いを理解できる。
4週 1. 晶析法
(3) 晶析装置
回分晶析装置内の現象を理解できる。MSMPR型連続晶析装置内における結晶の個数収支式を理解できる。工業的連続晶析装置の原理を理解できる。
5週 1. 晶析法
(3) 晶析装置
回分晶析装置内の現象を理解できる。MSMPR型連続晶析装置内における結晶の個数収支式を理解できる。工業的連続晶析装置の原理を理解できる。
6週 2. 膜分離法
(1) 精密濾過膜による分離法
各膜分離法について、分離の原理と膜材質の関係及び適用例を理解できる。
7週 2. 膜分離法
(1) 精密濾過膜による分離法
(2) 限外濾過膜による分離法
各膜分離法について、分離の原理と膜材質の関係及び適用例を理解できる。
8週 2. 膜分離法
(2) 限外濾過膜による分離法
各膜分離法について、分離の原理と膜材質の関係及び適用例を理解できる。
2ndQ
9週 2. 膜分離法
(3) 逆浸透膜による分離法
各膜分離法について、分離の原理と膜材質の関係及び適用例を理解できる。
10週 2. 膜分離法
(4) パーベーパレーション法
各膜分離法について、分離の原理と膜材質の関係及び適用例を理解できる。
11週 2. 膜分離法
(5) イオン交換膜による分離法
各膜分離法について、分離の原理と膜材質の関係及び適用例を理解できる。
12週 3. クロマトグラフィ
(1) クロマトグラフィの原理
固定相と移動相の間の分配平衡等について理解する。
13週 3. クロマトグラフィ
(2) クロマトグラフィの種類
液体クロマトグラフィの各種分離モードを理解する。
14週 3. クロマトグラフィ
(3) クロマトグラフィの工業的分離への応用
処理量増大のための装置上の特徴を理解できる。
15週 前期末試験
16週 まとめ 学習内容を振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
晶析法04040
膜分離法、クロマトグラフィ60060