応用解析学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用解析学
科目番号 0009 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻共通 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:基礎解析学コース 複素解析 ,著者:矢野健太郎・石原繁,発行:裳華房
担当教員 片方 江

到達目標

① 複素数と複素数平面を理解し,複素数の基本計算を行うことができる.
② 複素関数の微分を理解し,正則関数の性質を理解することができる.
③ 複素関数の積分を理解し,コーシーの積分定理・積分表示を理解することができる.
④ 留数定理を理解し,それを応用して実定積分を計算することができる.

【教育目標】C

【キーワード】複素数,複素数平面,正則関数,複素積分,コーシーの積分定理,留数定理

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
① 複素数と複素数平面を理解し,複素数の基本計算を行うことができる.複素数の基本計算方法,n乗根の計算方法,極形式および複素平面上の図形の方程式を理解し,それらに関する基本問題・応用問題を解くことができる.複素数の基本計算方法,n乗根の計算方法,極形式および複素平面上の図形の方程式を理解し,それらに関する基本問題を解くことができる.複素数の基本計算方法,n乗根の計算方法,極形式および複素平面上の図形の方程式などの基本事項が理解できない.
② 複素関数の微分を理解し,正則関数の性質を理解することができる.複素関数の微分を理解し,多項式・有理関数・三角関数・双曲線関数・指数関数・対数関数などの正則関数の性質を深く理解し,それらに関する応用問題を解くことができる.複素関数の微分を理解し,多項式・有理関数・三角関数・双曲線関数・指数関数・対数関数などの正則関数の基本的な性質を理解し,それらに関する問題を解くことができる.多項式・有理関数・三角関数・双曲線関数・指数関数・対数関数などの正則関数に対する基本的な問題を解くことができない.
③ 複素関数の積分を理解し,コーシーの積分定理・積分表示を理解することができる.複素積分の定義を理解し,コーシーの積分定理や積分公式を利用して,基本的な複素積分を計算することができる.また,複素積分に関する応用問題を解くことができる.コーシーの積分定理や積分公式を利用して,基本的な複素積分を計算することができる.コーシーの積分定理や積分公式を利用できず,複素積分を計算することができない.
④ 留数定理を理解し,それを応用して実積分(広義積分)を計算することができる.特異点の分類を正確に行うことができる.また,留数定理を理解し,それを応用して複雑な実積分(広義積分)を計算することができる.留数定理を理解し,それを応用して基本的な実積分(広義積分)を計算することができる.留数定理を利用して,基本的な実積分(広義積分)を計算することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本科で学習した関数の概念を複素数まで拡張し,複素関数の微分・正則関数の性質・複素関数の積分を学習する.その後,コーシーの積分定理・コーシーの積分公式・留数定理を用いて実用的な積分計算のスキルを身につける.
授業の進め方・方法:
 MOODLE2014 コース:応用解析学[A21]からプリントをダウンロードし,予習をして授業に臨むこと.授業は教科書・プリントに沿って行う.
注意点:
 本講義で学習する複素関数は現代科学において重要な概念のひとつである.そのため,学習内容の定着をはかるために予習・復習は必須である.講義は教科書・プリントに沿って行い,定期的にレポートの提出を求める.

【事前学習】
 プリントを利用して予習を行うこと.その際,言葉の意味や定義などを調べておくこと.

【評価方法・評価基準】
 試験結果(100%)で評価する.詳細は第1回目の講義で告知する.複素数と複素平面,複素関数の微分,正則関数の性質,複素積分,コーシーの積分定理,コーシーの積分公式,留数定理,複素関数論の実関数への応用の理解度を評価する.以上の評価に加えて,自己学習をして自己学習レポートを提出すること.自己学習レポートの未提出が,4分の1を超える場合は不合格点とする.総合成績60点以上を単位修得とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.複素数と複素平面 複素数の基本計算を行うことができる.
2週 1.複素数と複素平面 複素数の基本計算を行うことができる.
3週 2.複素関数の微分と正則関数 複素関数の微分を理解することができる.
4週 2.複素関数の微分と正則関数 複素関数の微分を理解することができる.
5週 2.複素関数の微分と正則関数 正則関数の性質を理解することができる.
6週 2.複素関数の微分と正則関数 正則関数の性質を理解することができる.
7週 3.複素関数の積分とコーシーの定理 複素積分を計算することができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 3.複素関数の積分とコーシーの定理 コーシーの積分定理・積分表示を理解することができる.
10週 3.複素関数の積分とコーシーの定理 コーシーの積分定理・積分表示を理解することができる.
11週 4.留数定理と実定積分の計算 テイラー展開・ローラン展開を理解することができる.
12週 4.留数定理と実定積分の計算 留数定理を用いて複素積分を計算することができる.
13週 4.留数定理と実定積分の計算 留数定理を応用して実定積分を計算することができる.
14週 4.留数定理と実定積分の計算 留数定理を応用して実定積分を計算することができる.
15週 期末試験
16週 まとめ これまでの学習内容を振り返り,専門科目への応用について考えることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
複素数と複素平面25025
複素関数の微分と正則関数25025
複素関数の積分とコーシーの定理02525
留数定理と実定積分の計算02525