ベクトル解析学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ベクトル解析学
科目番号 0011 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻共通 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:Advanced ベクトル解析,著者:立花俊一・勝野恵子・山口誠一・成田清正・田川正賢,発行:共立出版
担当教員 松尾 幸二

到達目標

①スカラー,ベクトルに関する線形代数の基本的な計算を行うことができる.
②ベクトルの微分・積分に関する基本的な計算を行うことができる.
③スカラー場の勾配やベクトル場の発散,回転を理解し,基本的な計算を行うことができる.
④スカラー場やベクトル場の線積分,面積分を理解し,基本的な計算を行うことができる.
⑤ガウスの発散定理やストークスの定理を理解し,計算に応用できる.

【教育目標】C
【学習・教育到達目標】C-1

【キーワード】スカラー場,ベクトル場,勾配,発散,回転,線積分,面積分,ガウスの発散定理,グリーン・ストークスの定理

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①スカラー,ベクトルに関する線形代数の基本的な計算を行うことができる.ベクトルのスカラー3重積やベクトル3重積が計算できる.ベクトルの内積や外積が計算できる.ベクトルの内積や外積が計算できない.
②ベクトルの微分・積分に関する基本的な計算を行うことができる.空間曲線の長さや曲面の面積を計算により求めることができる。ベクトル関数の微分や積分を求めることができる.ベクトル関数を微分したり積分したりできない.
③スカラー場の勾配やベクトル場の発散,回転を理解し,基本的な計算を行うことができる.勾配・発散・回転に関する諸公式を理解し,証明することができる.スカラー場の勾配やベクトル場の発散,回転を求めることができる.スカラー場の勾配やベクトル場の発散,回転を計算することができない.
④スカラー場やベクトル場の線積分,面積分を理解し,基本的な計算を行うことができる.スカラー場やベクトル場の線積分,面積分に関する基本的な計算ができる.スカラー場やベクトル場の線積分,面積分に関する基本的な計算ができる.スカラー場やベクトル場の線積分,面積分が理解できない.
⑤ガウスの発散定理を理解し,計算に応用できる.ベクトル場の発散の体積積分をガウスの発散定理を利用して求めることができる.ガウスの発散定理を理解できる.ガウスの発散定理を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
スカラー関数,ベクトル関数の微分積分を学び,空間曲線や曲面の性質を調べる.さらに,スカラー場の勾配やベクトル場の発散,回転に関する種々の公式やスカラー場,ベクトル場の線積分,面積分について学び,それらの応用としてガウスの発散定理やグリーンの定理,ストークスの定理を学び,各定理を理解する.
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で教科書に沿って行う。本一冊読破を目指しているので、授業中の演習時間は取れない。それを補うために、定期的に課題(プリント)の提出を求め,学習内容の定着を図る.
注意点:
本講義で学習するベクトル解析は現代科学において重要な概念の一つである。

【事前学習】
「授業計画」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと.また,ノートの前回の授業部分を復習しておく.

【評価方法・評価基準】
 試験結果(中間40%,期末60%)で評価する.詳細は第1回目の講義を告知する.空間のベクトル関数に微分積分法を用いることで空間曲線や曲面の性質を調べることができる.勾配,発散,回転,線積分,面積分,積分定理の理解度を評価する.総合積積60点以上を単位修得とする.なお,成績の不十分な者については,課題提出を条件として再試験を行うことがある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 Ⅱ ベクトルの内積と外積 ベクトルの内積や外積が計算できる.
2週 Ⅱ ベクトルの内積と外積 ベクトルのスカラー3重積とベクトル3重積を計算できる.
3週 Ⅲ ベクトルの微分と積分 ベクトルの微分や積分が計算できる.
4週 Ⅲ ベクトルの微分と積分 空間曲線の長さや曲面の面積を計算できる.
5週 Ⅳ スカラー場とベクトル場 スカラー場の勾配や等位面を理解できる.
6週 Ⅳ スカラー場とベクトル場 ベクトル場の発散や回転を理解できる.
7週 Ⅳ スカラー場とベクトル場 勾配,発散,回転に関する諸公式を理解できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 Ⅴ 線積分と面積分
スカラー場の線積分が計算できる.
10週 Ⅴ 線積分と面積分 ベクトル場の線積分が計算できる.
11週 Ⅴ 線積分と面積分
スカラー場の面積分が計算できる.
12週 Ⅵ 積分定理 ベクトル場の面積分が計算できる.
13週 Ⅵ 積分定理
ガウスの発散定理を理解できる.
14週 Ⅵ 積分定理 ガウスの発散定理を利用してベクトル場の面積分が計算できる.
15週 期末試験
16週 まとめ
これまでの学習内容を振り返り,専門科目への応用について考えることができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合4060100
ベクトルの内積と外積10010
ベクトルの微分と積分18018
スカラー場とベクトル場12012
線積分と面積分04242
積分定理01818