解析学Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 解析学Ⅰ
科目番号 0007 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 一般科目 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】:新微分積分Ⅱ(著者:高遠節夫 他,発行:大日本図書) 【問題集】:新微分積分Ⅱ(著者:高遠節夫 他,発行:大日本図書)
担当教員 梅野 善雄,渡邊 一義

到達目標

①2変数関数の偏微分の概念を理解し,計算問題,および,それらを用いた応用問題を解くことができる。
②2重積分の概念を理解し、計算問題、およびそれらを用いた応用問題を解くことができる。

【教育目標】C

【キーワード】2変数関数,偏微分係数,偏導関数,全微分,極値,陰関数,条件付き極値,重積分,累次積分,極座標,変数変換,曲面積,重心

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
2変数関数の偏微分の概念を理解し,計算問題,および,それらを用いた応用問題を解くことができる。2変数関数の偏微分の概念を理解し、極値問題などの応用問題を解くことができる。2変数関数の偏微分の概念を理解し、偏導関数を求めるなど基本的な問題が解ける。2変数関数の偏微分の概念を理解し、偏導関数を求めるなど基本的な問題が解けない。
2重積分の概念を理解し、計算問題、およびそれらを用いた応用問題を解くことができる。2重積分の概念を理解し、また、積分の順序変更や変数変換などの性質を理解し、積分の計算問題や幾何的な応用問題を解くことができる。2重積分の概念やその基本的性質を理解し、2重積分の計算をすることができる。2重積分の概念やその基本的性質を理解し、2重積分の計算をすることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2年生で学習した1変数関数の微分・積分を基礎に,2変数関数の偏微分・重積分を学ぶ.その応用として,2変数関数の極値の求め方や,立体の体積などの求め方について学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は教科書に沿って進める.できる限り問題演習の時間を取るようにする.演習のときは各自ノートにやるようにする.教科書の問題の他に必要に応じてプリント・問題集等で演習問題を補充する.
注意点:
内容を理解し,専門科目で応用できる知識を定着させるために,予習・復習は必須である.2年で学んだ微分積分Ⅰと線形代数の内容を基礎とするため,よく復習しておくこと.

【事前学習】
「授業計画」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと.また,ノートの前回の授業部分を復習しておくこと.

【評価方法・評価基準】
試験結果(100%)で評価をする.詳細は第1回目の授業で告知する.また,自学自習を支援するため,必要に応じて課題等の提出を求める.課題の提出状況によっては,再試験の受験を認めない場合があるので,注意すること.偏微分と重積分の基礎計算力を評価する.さらに,接平面の方程式,関数の極値,立体の体積等を話題にその応用力を評価する.総合成績60点以上を単位修得とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 2変数関数とそのグラフ 2変数関数のグラフである曲面を理解できる.
2週 2変数関数の極限値と連続性 2変数関数の極限と連続性を理解できる.
3週 偏微分係数と偏導関数 2変数関数を偏微分することができる.
4週 全微分と近似 全微分や,それを用いた近似値計算ができる.
5週 接平面 曲面の接平面を求めることができる.
6週 合成関数の偏導関数 合成関数を微分・偏微分できる.
7週 問題演習 基本問題・応用問題を解くことができる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 高次偏導関数 2変数関数の第2次偏導関数を求めることができる.
10週 2変数関数の極値 2変数関数の極値を求めることができる.
11週 陰関数の微分法 陰関数を理解し,微分をすることができる.
12週 条件付き極値 条件付き極値問題を解くことができる.
13週 包絡線 曲線群の包絡線の方程式を求めることができる.
14週 問題演習 基本問題・応用問題を解くことができる.
15週 期末試験
16週 まとめ 前期の内容を理解することができる.
後期
3rdQ
1週 2重積分の定義 2重積分が理解できる.
2週 2重積分の計算 累次積分による2重積分が理解できる.
3週 2重積分の計算 累次積分による2重積分を計算できる.
4週 積分順序の変更 累次積分の積分順序を変更して2重積分を計算できる.
5週 立体の体積 2重積分を用いて立体の体積を求めることができる.
6週 問題演習 基本問題・応用問題を解くことができる.
7週 中間試験
8週 極座標による2重積分 極座標を用いて2重積分の計算ができる.
4thQ
9週 極座標による2重積分 極座標による2重積分を用いて立体の体積を求めることができる.
10週 変数変換による2重積分 変数変換のヤコビアンを理解できる.
11週 変数変換による2重積分 変数変換を用いて2重積分を計算できる.
12週 広義積分 2重積分の広義積分を理解し,計算ができる.
13週 曲面積 2重積分を用いて曲面積を求めることができる.
14週 重心 2重積分を用いて領域の重心の座標を求めることができる.
15週 期末試験
16週 まとめ 後期の内容を理解することができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験後期期末試験合計
総合評価割合25252525100
偏微分2500025
偏微分の応用0250025
重積分0025025
重積分の応用0002525