流体工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 流体工学
科目番号 0043 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 高橋 徹,流体のエネルギーと流体機械(機械工学入門シリーズ), オーム社(2014)(※ 4M流体力学の教科書も持参して下さい。)
担当教員 若嶋 振一郎

到達目標

①流れの基礎方程式を理解し、微分方程式の導出およびそれらに含まれている項の物理的意味を説明できる
②ポテンシャル流れの基本的計算ができる。また、境界層流れの性質について定量的に説明ができる
③ポンプおよび水車のような水力機械の原理および性能指標について説明ができ、評価計算ができる
④送風機、圧縮機、風車のような空力機械の原理および性能指標について説明ができ、評価計算ができる
⑤流体力学の知識に基づき、流体機械の設計ができる

【教育目標】D
【学習・教育到達目標】D-1
【学習キーワード】 流れの基礎方程式(連続の式、運動方程式(ナビエ・ストークス式)、エネルギー式)、ポテンシャル流れ、境界層、ポンプ、ファン、水車、風車、流体機械

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
流れの基礎方程式を理解し、微分方程式の導出およびそれらに含まれている項の物理的意味を説明できる流れの基礎方程式を理解し、微分方程式の導出およびそれらに含まれている項の物理的意味を十分に説明できる流れの基礎方程式を理解し、微分方程式の導出およびそれらに含まれている項の物理的意味の概略を説明できる流れの基礎方程式を理解し、微分方程式の導出およびそれらに含まれている項の物理的意味の説明ができない
ポテンシャル流れの基本的計算ができる。また、境界層流れの性質について定量的に説明ができるポテンシャル流れの基本的計算ができる。また、境界層流れの性質について定量的に計算および説明ができるポテンシャル流れの基本的計算ができる。また、境界層流れの性質について定性的に説明ができるポテンシャル流れの基本的計算ができる。また、境界層流れの性質について説明ができない
ポンプおよび水車のような水力機械の原理および性能指標について説明ができ、評価計算ができるポンプおよび水車のような水力機械の原理および性能指標について説明ができ、評価計算が正しくできるポンプおよび水車のような水力機械の原理および性能指標について説明ができ、簡単な計算ができるポンプおよび水車のような水力機械の原理および性能指標についての説明や評価計算ができない
送風機、圧縮機、風車のような空力機械の原理および性能指標について説明ができ、評価計算ができる送風機、圧縮機、風車のような空力機械の原理および性能指標について説明ができ、評価計算が正しくできる送風機、圧縮機、風車のような空力機械の原理および性能指標について説明ができ、簡単な計算ができる送風機、圧縮機、風車のような空力機械の原理および性能指標について説明ができない
流体力学の知識に基づき、流体機械の設計ができる流体力学の知識に基づき、流体機械の設計が正しくできる流体力学の知識に基づき、流体機械の設計ができる流体力学の知識に基づいた流体機械の設計ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
①4M流体力学の内容を復習したうえで、流れの基礎方程式に含まれる物理現象を捉えなおす。
②理想的な場合としてのポテンシャル流れ、実際の流れ場で重要な境界層、航空機の飛行理論等について学ぶ。
③工学的に重要なポンプ、ファン・圧縮機、水車、風車などの流体機械の原理および性能評価などの実際について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書と配布資料を用いて説明を行う。
資料などは、Moodleに掲載するので適宜参照のこと。

注意点:
【事前学習】
・流体力学や偏微分の知識を活用するので、復習をしておくこと。
・事前に授業の内容を確認すること。また、理解を深めるために教科書中の演習問題を自主的に解答することを勧める。

【成績評価】
・試験100%(2回)で評価する。
・自学自習課題(教科書中の演習問題等)を課すので、必ず提出すること。未提出が1/4を超える場合は不合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 流れの基礎方程式1(流体力学) 流体に対する質量保存則、運動方程式を偏微分方程式を用いて表現できる
2週 流れの基礎方程式2(流体力学) 流体に対するエネルギー式をエネルギー保存の観点から偏微分方程式として導出できる
3週 ポテンシャル流れ(流体力学) 非圧縮・非粘性流れについて、渦度や流れ関数・ポテンシャル関数を用いた表現について説明でき、基本的な流れ場の計算ができる
4週 境界層流れ(流体力学) 非圧縮・粘性流れについてその性質を説明できるとともに、基本的な計算ができる
5週 水力機械1(流体工学) ポンプの種類について把握し、その性能指標としての比速度やP-Q線図について説明ができる
6週 水力機械2(流体工学) 代表的なポンプである遠心ポンプについて基本的設計計算ができる
7週 水力機械3(流体工学) ポンプの運転時に発生する流体現象について説明ができる
8週 中間試験
4thQ
9週 空力機械1 遠心送風機・軸流送風機の違いについて説明ができ、基本的な計算ができる
10週 空力機械2 圧縮機の原理について説明ができる
11週 水車1 水車の種類および原理について説明ができる
12週 水車2 送風機の種類について把握し、その性能指標としての比速度やP-Q線図について説明ができる
13週 風車1 風車の種類および運動量理論に基づき基本的な設計ができる
14週 風車2 風車の種類および運動量理論に基づき基本的な設計ができる
15週 期末試験
16週 まとめ 流体機械の原理を振り返り、様々な設計に役立てることができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

中間試験期末試験合計
総合評価割合5050100
流れの基礎方程式の理解10010
ポテンシャル流れ・境界層流れ20020
水力機械の原理202040
空力機械の原理02020
風車の原理01010