ソフトウエア工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 ソフトウエア工学
科目番号 0015 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:松本啓之亮,”ソフトウェア工学”,森北出版 / 教材:オリジナルテキスト(当該科目moodle上に掲載)
担当教員 秋田 敏宏

到達目標

① ソフトウェアの開発における問題点から,ソフトウェア工学の重要性を理解できる.
② ソフトウェア開発プロセスを理解し,要求分析からテストに至る流れとその内容を理解できる.
③ オブジェクト指向の概要を理解し,UMLによるモデリングができる.
④ 複数人による共同開発を通じて,ソフトウェア開発における協調性とモデリングの重要性を理解できる.

【教育目標】 C,D
【学習・教育到達目標】 C-2,D-1

【キーワード】 開発プロセス,要求分析,オブジェクト指向,UML,ソフトウェア設計,実装,ソフトウェアテスト,品質特性

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ソフトウェアの開発における問題点から,ソフトウェア工学の重要性を理解できる.ソフトウェア工学という学問が誕生した背景とソフトウェア工学の重要性を詳細に説明できる.ソフトウェア工学という学問が誕生した背景とソフトウェア工学の重要性をおおよそ説明できる.ソフトウェア工学という学問が誕生した背景とソフトウェア工学の重要性を説明できない.
ソフトウェア開発プロセスを理解し,要求分析からテストに至る流れとその内容を理解できる.V字モデルについて,各プロセスを詳細に説明できる。V字モデルについて,各プロセスをおおよそ説明できる。V字モデルについて,各プロセスを説明できない。
オブジェクト指向の概要を理解し,UMLによるモデリングができる.オブジェクト指向の考え方を理解しており,ソフトウェアの機能・構造・振る舞いをUMLにより表現できることを理解し,複数の図で一貫性のとれたモデリングができる.オブジェクト指向の考え方をだいたい理解しており,ソフトウェアの機能・構造・振る舞いをUMLにより表現できることを理解し,基本的なモデリングができる.オブジェクト指向の考え方を理解できていない。または,ソフトウェアの機能・構造・振る舞いをUMLにより表現できることを理解できていない。
複数人による共同開発を通じて,ソフトウェア開発における協調性とモデリングの重要性を理解できる.ソフトウェア開発における共同作業を十分に行うことができ,モデリングを適用した開発ができる.ソフトウェア開発における共同作業を行うことができる.ソフトウェア開発における共同作業を行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 ソフトウェア開発論と開発プロセスという観点から,必要となる知識を学習することで,年々肥大化・複雑化するソフトウェアへの要求に適用する要素を身につけることが目的です.
また,近年のソフトウェア開発では,複数人による共同作業も行われていることから,演習を通じて実践的なソフトウェア開発手法を理解することが目的です.
授業の進め方・方法:
・ 授業資料はmoodle上の本科目のサイトよりダウンロードして事前にその内容を読んでおくこと.その授業資料を中心に授業を進めます.なお,授業内容に関連した課題を与える.
・ 授業開始前までに各自PCを起動しておくこと.
・ プログラミングでは,C言語を使用します.組込みソフトウェア開発演習では,LEGO Mindstormsを使用します.
注意点:
 課題や演習では,C言語によるプログラミングがあります.C言語のプログラミングについて十分に復習しておくこと.

【事前学習】
 授業内容を確認し,教科書を一読しておくこと.その際,教科書の太字で書かれている重要語句は和名・英語名・意味を含めて確認しておくこと.C言語によるプログラミングについても事前に構文などを確認しておくこと.

【評価方法・評価基準】
 試験(60%),課題(40%)で評価する.詳細については,第1回目の授業で告知する.ソフトウェア工学に関する知識の理解の程度を評価する.また,課題はソフトウェア設計に関する課題とソフトウェア開発演習による課題により評価する.総合成績60点以上を単位修得とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ソフトウェア工学概要 ソフトウェア工学の概要を理解できる.
2週 ソフトウェア工学概要 プロセスについて理解できる.
3週 ソフトウェア要求分析 データフロー図を理解できる.
4週 ソフトウェア要求分析 状態遷移図を理解できる.
5週 ソフトウェア要求分析 ER図を理解できる.
6週 ソフトウェア要求分析・課題演習 演習課題を通じて要求分析について理解できる.
7週 ソフトウェア要求分析・課題演習 演習課題を通じて,要求分析について理解できる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 オブジェクト指向開発 オブジェクト指向の概要とモデリングについて理解できる.
10週 オブジェクト指向開発 機能を表す図を理解でき,ツールにより作図できる.
11週 オブジェクト指向開発 構造を表す図を理解でき,ツールにより作図できる.
12週 オブジェクト指向開発 振る舞いを表す図を理解でき,ツールにより作図できる.
13週 オブジェクト指向開発 複数の図の関係を理解できる.
14週 オブジェクト指向開発・課題演習 演習課題を通じて,モデリングについて理解できる.
15週 期末試験
16週 前期のまとめ これまでの内容を再確認し,ソフトウェア工学の理解を深めることができる.
後期
3rdQ
1週 ソフトウェア設計 外部設計について理解できる.
2週 ソフトウェア設計 内部設計について理解できる.
3週 ソフトウェアテストと品質 ソフトウェア品質について理解できる.
4週 ソフトウェアテストと品質 テストケースについて理解できる.
5週 組込みソフトウェア開発演習:導入 開発環境の使い方を理解できる.
6週 組込みソフトウェア開発演習:要素技術 アクチュエータに関するプログラムの基本を理解できる.
7週 組込みソフトウェア開発演習:要素技術 センサに関するプログラムの基本を理解できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 組込みソフトウェア開発演習 課題に対する要求分析ができる.
10週 組込みソフトウェア開発演習 課題に対する外部設計ができる.
11週 組込みソフトウェア開発演習 課題に対する内部設計ができる.
12週 組込みソフトウェア開発演習 演習課題に対する実装・テストができる.
13週 組込みソフトウェア開発演習 演習課題に対する実装・テストができる.
14週 組込みソフトウェア開発演習 演習課題に対する実装・テストができる.
15週 成果報告会とまとめ 製作物のプレゼンテーションができ,ソフトウェア開発のプロセスを確認できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000