離散数学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 離散数学
科目番号 0049 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 応用事例とイラストでわかる離散数学 延原 肇 著 共立出版
担当教員 小保方 幸次,小池 敦

到達目標

(1) 整数論と代数学の基礎的事項を理解できる
(2) 集合、論理学の基礎的事項を理解できる
(3) 写像の基礎的な性質を理解できる

【教育目標】C, D

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
整数論と代数学の基本事項を理解できる基本概念を理解し、新たな問題に活用できる基本概念を理解し、説明できる基本概念を理解できない
集合、論理学の基本的な性質を理解できる基本概念を理解し、新たな問題に活用できる基本概念を理解し、説明できる基本概念を理解できない
写像の基本的な性質を理解できる基本概念を理解し、新たな問題に活用できる基本概念を理解し、説明できる基本概念を理解できない

学科の到達目標項目との関係

(C-2) 説明 閉じる
(D-1) 説明 閉じる
C 説明 閉じる
D 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報科学における様々な議論の基礎となる離散数学の用語と概念を学ぶ。
整数論、集合、論理学、写像、代数の基礎的な内容を理解し、それらについて論理的な議論ができるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
基本的には教科書に沿って進めるが、一部順番を変更する。
初等整数論と計算の複雑さ・数え上げの一部は教科書で扱っていない内容のため、別途資料を配布する。

教科書の一部についてのみ講義を行い、残りの項目は自習とする。
指定された内容と演習課題について事前学習し、授業の前に提出すること。
授業において、演習課題の解説を行う。

注意点:
【事前学習】
授業で扱う内容について教科書の記載を確認すること。また、前回の授業で扱った内容について復習し、用語の意味を再確認しておくこと。

【評価方法・評価基準】
試験結果(70%)、課題(30%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
離散数学の基本的事項についての理解度とこれらについての論理的な説明能力を評価する。

指定した内容に対して自学自習をしてレポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。
総合成績60点以上を単位修得とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 初等整数論 (1):ユークリッド互除法 ユークリッド互除法の原理を理解し、活用できる
2週 初等整数論 (2):フェルマーの小定理 フェルマーの小定理の式の意味と証明を理解できる
3週 集合論 (1):集合に関する基本的な用語・定義とド・モルガンの法則 集合に関する基本的な用語を理解できる
4週 集合論 (2):ベン図、集合の類似度 集合の類似度について定義と意味を理解し、活用できる
5週 論理学 (1):論理演算、条件命題、推論 論理演算の基本事項を理解できる
6週 論理学 (2):必要条件と十分条件 必要条件と十分条件について理解し、使えるようになる
7週 関係 (1):順序対と直積集合、関係グラフと隣接行列、関係の合成 関係に関する表現方法を理解する
8週 関係 (2):関係の分割、同値関係、剰余類 同値類、剰余類などの定義と性質を理解する
4thQ
9週 写像 (1):単射と全射、合成写像 写像に関する基本的な定義と性質を理解する
10週 写像 (2):鳩の巣原理、置換 置換について定義と性質を理解する
11週 計算の複雑さ・数え上げ (1):順列と二項係数 数え上げに関する基本的な性質を理解し、活用できる
12週 計算の複雑さ・数え上げ (2):ランダウの記号 ランダウの記号の定義と性質を理解し、活用できる
13週 代数系 (1):二項演算、結合律、交換律 代数に関する基本用語の定義を理解する
14週 代数系 (2):半群、モノイド、群、準同型写像 半群、モノイド、群の基本的な性質を理解する
15週 期末試験
16週 講義のまとめ 期末試験の解答とまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。2

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力403070
専門的能力30030