無機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 無機化学Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:無機化学 基礎から学ぶ元素の世界(長尾宏隆,大山大,裳華房)
担当教員 大嶋 江利子

到達目標

① 原子の電子軌道と電子配置が理解できる。
② 化学結合の種類と分子の形が理解できる。
③ 分子軌道と分子の性質が理解できる。
④ 固体のバンド構造が理解できる。
⑤ 酸と塩基の種類と反応が理解できる。
⑥ 群論と分子の対称性の基礎が理解できる。
⑦ 水素と酸素の性質が理解できる。

【教育目標】C,D  【学習・教育到達目標】C-1,D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
原子の電子軌道と電子配置が理解できる。量子数を用いて原子軌道の種類と特徴をを説明でき,原子軌道への電子の詰まり方(電子配置)が理解できる。原子軌道の種類が理解でき,原子軌道への電子の詰まり方(電子配置)が理解できる。原子の電子軌道と電子配置が理解できない。
化学結合の種類と分子の形が理解できる。化学結合の種類が理解できる。VSEPR理論とVB理論が理解でき,それらを基に分子の形について説明することができる。化学結合の種類が理解でき,VSEPR理論とVB理論が理解できる。化学結合の種類と分子の形が理解できるない。
分子軌道と分子の性質が理解できる。MO理論を理解して分子軌道を示すことができ,分子軌道を基に分子の性質を説明することができる。MO理論と分子軌道が理解でき,分子の性質と関係していることが理解できる。分子軌道が理解できない。
固体のバンド構造が理解できる。固体の電子構造がバンド構造になることが理解でき,バンド構造から固体の性質を説明することができる。固体の電子構造がバンド構造になることが理解でき,バンド構造が固体の性質と関係していることが理解できる。固体のバンド構造が理解できない。
酸と塩基の種類と反応が理解できる。ブレンステッドおよびルイスの酸と塩基の定義が理解できる。酸と塩基の強弱について理解できる。酸と塩基の特徴を基に化学反応を予想することができる。ブレンステッドおよびルイスの酸と塩基の定義が理解できる。酸と塩基の強弱について理解できる。酸と塩基の特徴を基に化学反応を理解できる。酸と塩基の種類と反応が理解できない。
群論と分子の対称性の基礎が理解できる。分子の対称性について,対称操作と点群が説明できる。分子の対称性について,対称操作と点群が理解できる。 群論と分子の対称性が理解できない。
水素と酸素の性質が理解できる。電子配置を基に,水素と酸素の性質が説明できる。電子配置を基に,水素と酸素の性質が理解できる。水素と酸素の性質が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
無機化学はすべての元素とその化合物を扱う学問である。その基礎となる原子の構造,周期表,化学結合の種類,分子の構造などを学ぶ。また無機化学IIへの接続として,水素と酸素の性質を学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業は教科書の内容を中心行う。
注意点:
課題のプリントを配布するので,指示された日時までに提出すること。
未提出の課題が全課題の4分の1を超える場合は,単位を修得できない。

【事前学習】
化学I,化学IIで学んだ原子の構造や化学結合に関する知識が必要であるので、該当部分を復習しておくこと。また,前の時間の授業内容を復習し授業に臨むこと。

【評価方法・評価基準】
試験(100%)で評価する。60点以上を単位修得とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 原子の構成、量子化、ボーアモデル 原子の構成とボーアモデルについて理解できる
2週 水素原子の電子の軌道 水素原子の電子の軌道について理解できる
3週 多電子原子と電子スピン 水素よりも電子が多い原子の電子の軌道について理解できる
4週 電子配置と周期表 原子の電子配置が理解できる
5週 元素の性質の周期性 元素の性質の周期性について理解できる
6週 化学結合の種類 化学結合の種類について理解できる
7週 分子の形、原子価結合理論 VSEPR理論とVB理論について理解できる
8週 中間試験 1~7週の内容について説明できる
4thQ
9週 分子軌道理論 MO理論について理解できる
10週 固体の電子構造 固体の電子構造(バンド構造)について理解できる
11週 酸塩基反応 酸塩基反応について理解できる(ブレンステッドとルイス酸)
12週 分子の対称性 分子の対称性について理解できる(対称操作、点群)
13週 水素の性質 水素とその化合物について理解できる
14週 酸素の性質 酸素とその化合物について理解できる
15週 期末試験 9~14週の内容について説明できる
16週 達成度の点検 無機化学Iの内容を総括できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力7070
専門的能力3030