計測制御工学

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 計測制御工学
科目番号 0004 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:計測工学(谷口修他、森北出版、定価2,808円)、参考書:プロセス制御工学(橋本伊織他、朝倉書店、定価3,996円)
担当教員 福村 卓也,滝渡 幸治

到達目標

教育目標:D、学習・教育到達目標:D-1
・化学プロセスで用いられる各種センサーの原理やプロセス制御の基礎が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
各種検出器の原理・誤差各種検出器(温度センサー、流量計、ホイートストンブリッジ等)の原理を模式図を描いた上で適切に説明することができる。また、測定誤差について適切に説明することができる。各種検出器(温度センサー、流量計、ホイートストンブリッジ等)の原理を説明することができる。また、測定誤差について説明することができる。各種検出器(温度センサー、流量計、ホイートストンブリッジ等)の原理を説明することができない。また、測定誤差を説明することができない。
計測系の構成・信号の伝達・インピーダンス整合計測系の構成を理解し、インピーダンス整合について式を用いて適切に説明することができる。計測系の構成を理解し、インピーダンス整合を説明することができる。計測系の構成が理解できず、インピーダンス整合についても説明することができない。
計測系のモデル化・数理モデル式の構築と伝達関数実際の化学プロセスに関する数理モデルを立て、その微分方程式からプロセスの伝達関数を導出することができる。また、プロセスを伝達関数を用いて表現することの特長を適切に説明することができる。実際の化学プロセスに関する数理モデルを立て、その微分方程式からプロセスの伝達関数を導出することができる。実際の化学プロセスに関する数理モデルを立てることができない。
プロセスのブロック線図プロセスのブロック線図を描くことができ、そのブロック線図に基づいて総括の伝達関数をプロセスのブロック線図を描くことができる。プロセスのブロック線図を描くことができない。
1次遅れ系のステップ応答1次遅れ系のステップ応答の特徴を模式図を用いた上で適切に説明できる。また、時定数と比例ゲインの効果を適切に説明することができる。1次遅れ系のステップ応答の特徴を模式図を用いた上で説明できる。また、時定数と比例ゲインの効果を説明することができる。1次遅れ系のステップ応答の特徴を説明できない。また、時定数と比例ゲインを説明することができない。
1次遅れ系のインパルス応答1次遅れ系のインパルス応答を適切に説明することができる。また、インパルス応答試験を行う重要性を適切に説明することができる。1次遅れ系のインパルス応答を適切に説明することができる。1次遅れ系のインパルス応答を説明できない。
1次遅れ系の周波数応答1次遅れ系の周波数応答の特徴を模式図を描いた上で適切に説明することができる。1次遅れ系の周波数応答の特徴を説明することができる。1次遅れ系の周波数応答の特徴を説明きない。
2次遅れ系のステップ応答2次遅れ系のステップ応答の特徴を模式図を描いた上で適切に説明することができる。2次遅れ系のステップ応答の特徴を模式図を描いた上で説明することができる。2次遅れ系のステップ応答の特徴を表す模式図を描くことができない。
2次遅れ系の周波数応答2次遅れ系の周波数応答の特徴を適切に説明できる。2次遅れ系の周波数応答の特徴を説明できる。2次遅れ系の周波数応答の特徴を説明できない。
PID制御PID制御の特徴を模式図を描いた上で適切に説明することができる。PID制御の特徴を説明することができる。PID制御の特徴を説明できない。
各種化学プロセスの制御発熱反応を扱う場合の非等温CSTRの反応挙動を理解し、その温度制御技術の重要性を模式図を描いた上で適切に説明できる。発熱反応を扱う場合の非等温CSTRの反応挙動を理解し、その温度制御技術の重要性を説明できる。発熱反応を扱う場合の非等温CSTRの反応挙動を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学プロセスの安定な運転方法の理解を目的として、各種計測機器の原理、電気信号の伝送の原理、1次遅れ系や2次遅れ系のステップ応答・周波数応答の特徴、PID制御の概念までを学ぶ。
授業の進め方・方法:
板書中心の授業で進める。定期的に課題を出すので、正規の授業時間外に課題に取り組むことが求められる。
注意点:
事前学習
・下欄「授業計画」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと。
・物質収支式として微分方程式を多用し、そのラプラス変換式やフーリエ変換式も多用するため4年次の応用数学を復習する必要がある。

評価方法
・評価は試験100%で行い、総合成績60点以上を単位修得とする。詳細は第1回目の授業で告知する。計測機器の原理や化学プロセスの制御・応答に関する基礎知識の理解度を評価する。課題を与えるので自己自習をしてレポートを提出すること。提出を求めた課題等に対して未提出が4分の1を超える場合は評価を60点未満とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 計測制御工学に関する授業ガイダンス 化学プロセス運転における計測技術やプロセス制御の重要性を理解できる。
2週 各種検出器の原理・誤差 化学プロセスで用いる各種検出器の原理や誤差の取り扱いが理解できる。
3週 計測系の構成・信号の伝達・インピーダンス整合 計測系を構成する各種機器の役割および信号の流れと共に、測定系を構成する基本回路の物理挙動が理解できる。
4週 計測系のモデル化・数理モデル式の構築と伝達関数 各種計測系に関する数理モデル式が立てられ、伝達関数を用いてプロセスを表現することができる。
5週 プロセスのブロック線図 ブロック線図を作成することができる。
6週 1次遅れ系のステップ応答 1次遅れ系のステップ応答の特徴を理解できる。
7週 1次遅れ系のインパルス応答 1次遅れ系のインパルス応答の特徴を理解できる。
8週 1次遅れ系の周波数応答 1次遅れ系の周波数応答の特徴を理解できる。
4thQ
9週 同上 同上
10週 2次遅れ系のステップ応答 2次遅れ系のステップ応答の特徴を理解できる。
11週 2次遅れ系の周波数応答 2次遅れ系の周波数応答の特徴を理解できる。
12週 PID制御 PID制御の概念・特徴が理解でき、PID制御系をブロック線図で表すことができる。
13週 同上 同上
14週 各種化学プロセスの制御 非等温CSTR等各種化学プロセスにおける制御の重要性を理解できる。
15週 達成度の点検
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力8080
専門的能力2020