化学プロセス工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 化学プロセス工学Ⅱ
科目番号 0008 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質化学工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 担当教員作成のプリント, 反応工学(草壁克己他、三共出版、¥2,700)
担当教員 木村 寛恵,福村 卓也

到達目標

【教育目標】D
【学習・教育到達目標】D-1

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
拡散拡散の原理について模式図を用いて適切に説明することができる。拡散の原理について模式図を用いて説明することができる。拡散について説明することができない
フィックの第一法則フィックの第一法則を意味を十分理解し、その式を用いて種々の計算ができる。フィックの第一法則を意味を理解し、その式を用いて種々の計算ができる。フィックの第一法則について説明できない。
フィックの第二法則フィックの第二法則の意味を十分理解し、説明することができる。また、微分方程式の導出ができる。フィックの第二法則の意味を理解し、説明することができる。フィックの第二法則について説明できない。
ニュートンの法則ニュートンの粘性法則について十分理解し、説明することができる。また、フィックの第一法則との類似性について説明できる。ニュートンの粘性法則について理解し、説明することができる。ニュートンの法則について説明できない。
フーリエの法則フーリエの法則について十分理解し、説明することができる。また、フィックの第一法則との類似性について説明できる。フーリエの法則について理解し、説明することができる。フーリエの法則について説明できない。
移動速度物質移動速度の考え方を説明でき、物質移動係数の物理的意味を模式図を用いて説明できる。物質移動速度の考え方を説明でき、物質移動係数の物理的意味を説明できる。物質移動速度と物質移動係数について説明できない。
次元解析各無次元数の移動現象における物理的意味を説明できる。また、次元解析の重要性を適切に説明することができる。各無次元数の移動現象における物理的意味を説明できる。次元解析の重要性を説明できない。
物質移動を伴う反応未反応核モデルで扱う、擬定常状態近似と律速近似について模式図を用いて適切に説明できる。未反応核モデルで扱う、擬定常状態近似と律速近似について説明できる。未反応核モデルで扱う、擬定常状態近似と律速近似を説明できない。
触媒反応固体触媒に関するLangmuir-Hinshelwood型の反応速度式が導出できる。また、平衡状態近似について模式図を用いて適切に説明できる。固体触媒に関するLangmuir-Hinshelwood型の反応速度式が導出できる。Langmuir-Hinshelwood型触媒の反応機構を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
移動現象論を中心に講義をする。移動現象とは何か、また、化学工学との関わりについて学び、運動量移動、熱移動、物質移動について理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
移動現象論を中心に講義をするので、以前に学習した関連科目を復習しておくこと。課題を課すので自学自習をしてレポート等を提出すること。
注意点:
【事前学習】
「授業内容」に対する教科書の内容を事前に読んでおくこと。また、ノートの前回の授業部分を復習しておくこと。
【評価方法・評価基準】
試験結果80%、課題20%で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
(1) 課題等を課すので自学自習をしてレポート等を提出すること。必要な自学自習時間相当分のレポート等の未提出が4分の1以上の場合は低点とする。
(2) 基本的な微分方程式を作り、解くことができるか否かを評価する。
(3) 拡散係数・粘性係数・熱伝導度の定義式と類似性について理解できたかを評価する。
(4) 化学工学における移動速度と移動係数の重要性とその応用例を理解できたかを評価する。
総合成績60点以上を単位修得とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第1章 序章
 1-1.はじめに
日常生活の中の自然現象を移動現象と結びつけて考えることができる。
2週  1-2.基礎事項 現象を数式化するために必要な微分方程式を立てて、解くことができる。
3週 第2章 拡散
 2-1.拡散とは
移動現象は拡散が基本であることを理解できる。
4週  2-2.フィックの第一法則 フィックの第一法則が理解できる。
5週  2-3.フィックの第二法則 フィックの第二法則が理解できる。
6週 第3章 ニュートンの法則とフーリエの法則
 3-1.ニュートンの法則
ニュートンの法則が理解できる。
7週  3-2.フーリエの法則 フーリエの法則が理解できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 第4章 移動速度と移動係数
 4-1.移動速度
化学装置の大きさ(直径・長さなど)を決めるには、移動速度の知識が必要であることが理解できる。
10週  同上 同上
11週  4-2.移動係数と次元解析 各無次元数の移動現象における物理的意味が理解できる。
12週 第5章 物質移動を伴う反応
 5-1.未反応核モデル
不均一反応の一例である気-固反応について、未反応核モデルの考え(擬定常状態近似、有効拡散係数、律速段階)を理解できる。
13週  同上 同上
14週  5-2.触媒反応 固体触媒に関するLangmuir-Hinshelwood型の反応速度式が導出できる。
15週 期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力3000001040
専門的能力3000001040
分野横断的能力200000020