基礎化学工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 基礎化学工学Ⅱ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 担当教員作成のプリント, 化学工学の基礎と計算(D.M.HIMMELBLAU著 培風館 ¥3,456)
担当教員 木村 寛恵

到達目標

【教育目標】D
化学工学の計算に必要な単位の概念、単位換算法、化学プロセス設計の基礎となる物質収支および化学・化学工学・化学工業等で使われる各種物理量について学ぶ。また、工学基礎の一つである熱力学について学び、その概念と熱に関する基礎事項を理解することを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
SI単位への単位換算SI単位・単位換算法について理解することができ、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。SI単位・単位換算法について理解することができ、関連する基本問題、を解くことができる。SI単位・単位換算法について理解することができず、関連する基本問題を解くことができない。
化学反応式と化学量論化学反応式から反応物質や生成物質のモル数と質量の関係が理解でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。化学反応式から反応物質や生成物質のモル数と質量の関係が理解でき、関連する基本問題を解くことができる。化学反応式から反応物質や生成物質のモル数と質量の関係が理解できず、関連する基本問題を解くことができない。
定常状態における物質収支定常状態の意味および物質の流れと物質収支の概念が理解でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。定常状態の意味および物質の流れと物質収支の概念が理解でき、関連する基本問題を解くことができる。定常状態の意味および物質の流れと物質収支の概念が理解できず、関連する基本問題を解くことができない。
化学反応を伴わない場合の物質収支化学反応を伴わない場合の物質収支の概念が理解でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。化学反応を伴わない場合の物質収支の概念が理解でき、関連する基本問題を解くことができる。化学反応を伴わない場合の物質収支の概念が理解できず、関連する基本問題を解くことができない。
化学反応を伴う場合の物質収支化学反応を伴う場合の物質収支の概念が理解でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。化学反応を伴う場合の物質収支の概念が理解でき、関連する基本問題を解くことができる。化学反応を伴う場合の物質収支の概念が理解できず、関連する基本問題を解くことができない。
熱・温度・熱容量・比熱熱・温度・熱容量・比熱の概念が理解でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。熱・温度・熱容量・比熱の概念が理解でき、関連する基本問題を解くことができる。熱・温度・熱容量・比熱の概念が理解できず、関連する基本問題を解くことができない。
気体の内部エネルギー気体の内部エネルギーについて説明でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。気体の内部エネルギーについて説明でき、関連する基本問題を解くことができる。気体の内部エネルギーについて説明できず、関連する基本問題、応用問題を解くことができない。
熱力学第一法則熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明でき、関連する基本問題、応用問題を解くことができる。熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明でき、関連する基本問題を解くことができる。熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できず、関連する基本問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学工学の計算に必要な単位の概念、単位換算法、化学プロセス設計の基礎となる物質収支および化学・化学工学・化学工業等で使われる各種物理量について学ぶ。また、工学基礎の一つである熱力学について学び、その概念と熱に関する基礎事項を理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
本授業では化学工学の基礎知識を取り扱うので、予習・復習をしておくこと。課題を課すので自学自習をしてレポート等を提出すること。
注意点:
事前学習として「授業内容」に対する教科書の内容を読んでおくこと。また、ノートや配布資料等により前回の授業部分を復習しておくこと。本授業では、次の学年以降の化学工学関連授業で必要な基礎知識を取り扱うので、よく理解して次の学年に進むこと。テーマ毎に課題を出すので、真剣に取り組んで確実に力を付けてもらいたい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.化学工学の基礎的計算法
 1-1 SI単位
SI単位への単位換算ができる
2週  1-2 濃度・圧力の計算 濃度・圧力の計算ができる
3週 2.化学量論
 2-1 モルの概念
モル数・分子量・質量が理解できる
4週  2-2 化学反応式と化学量論 化学反応式から反応物質や生成物質のモル数と質量の関係が理解できる
5週 3.物質収支
 3-1 定常状態における物質収支
定常状態の意味および物質の流れと物質収支の概念が理解でき、計算ができる
6週  3-2 化学反応を伴わない場合の物質収支 混合器・蒸発装置などを例にして化学反応を伴わないプロセスの物質収支の計算ができる
7週  3-3 化学反応を伴う場合の物質収支 燃焼反応などを例にして、化学反応を伴うプロセスの物質収支の計算ができる
8週 中間試験
2ndQ
9週 4.化学熱力学
 4-1 熱
 4-2 温度
熱や温度とは何か、また、日常生活との関わりについて理解ができる
摂氏と華氏、絶対温度が理解できる
10週  4-3 熱量 熱量の簡単な計算ができる
11週  4-4 比熱容量 熱容量や比熱容量について理解し計算ができる
12週  4-5 理想気体の状態方程式 理想気体の状態方程式を理解し、熱・仕事・エンタルピーについて理解できる
13週  4-6 熱力学第一法則
  4-6-1 熱と仕事とエネルギー
熱力学第一法則の概要を理解し、熱、仕事、エネルギーについて分かる
14週   4-6-2 エンタルピーの計算(相変化、顕熱と潜熱) エンタルピーを理解し、顕熱・潜熱の計算ができる
15週 期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前11
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前11
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野化学工学SI単位への単位換算ができる。4
物質の流れと物質収支についての計算ができる。4
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。4
流れの物質収支の計算ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力350000540
専門的能力350000540
分野横断的能力200000020