半導体・ナノテクノロジー基礎論

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 半導体・ナノテクノロジー基礎論
科目番号 0025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創造工学専攻(専門科目) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:原明人:初歩から学ぶ半導体工学 講談社
参考書:S.M.ジィー:半導体デバイス―基礎理論とプロセス技術 産業図書
担当教員 藤田 実樹,八木 麻実子

到達目標

種々の半導体材料の物性について理解できる。
半導体材料を用いた各種デバイスの動作について理解できる。
ICを主とする半導体デバイスの作製方法について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
半導体物性半導体の物性を物理的な観点(量子力学や統計力学など)と関連付けつつ、その物理的な描像を含めて理解できる。半導体の物性を物理的な観点(量子力学や統計力学など)と関連付けることは難しいが、その物理的な描像は理解できる。半導体の物性を理解できない。
半導体デバイス半導体デバイスについて、物理的な観点(量子力学や統計力学など)と関連付けつつ、その動作原理を理解できる。半導体デバイスについて、物理的な観点(量子力学や統計力学など)と関連付けつけることはできないが、その動作について理解できる。半導体デバイスの動作について全く理解できない。
ICを主とする半導体デバイスの作製方法半導体デバイスの作製方法について、作製装置の動作も理解しながら、一連のプロセスを理解できる。半導体デバイスの作製方法について、作製装置の動作は分からないが、一連のプロセスを理解できる。半導体デバイスの作製方法について、一連のプロセスを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
半導体・ナノテクノロジー基礎論では、固体物理学、量子力学、統計物理学の基礎理論をさらに発展させて、その応用について特にエンジニアリングの観点を重視しながら、電気材料やそのデバイス応用について幅広く講義を行う。具体的には、半導体材料の電気的・光学的物性について、これら半導体材料を用いた各種デバイスの特性について、半導体材料を含む、ナノテクノロジー技術やナノテクノロジーを支えるエンジニアリング技術、例えば各種測定装置の扱い方等、についての内容を講義する。
授業の進め方・方法:
自己学習を含めた講義形式で授業を進める。
「項目」に対応する教科書の内容を事前に読んでおくこと。また、ノートの前回の授業部分を復習しておくこと。
compass5.0半導体人材育成の実践校Bとして、半導体人材育成の授業資料も適宜使用する。
注意点:
自己学習レポート(100%)で評価する。授業の内容に関連した自学自習課題を課すので自己学習レポートとして提出すること。
詳細は第1回目の授業で告知する。
自己学習レポートの未提出が4分の1を超える場合には,評価を60点未満とする.
総合成績60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 半導体・ナノテクノロジー基礎論の概要 一連の講義の概要が理解できる。
2週 半導体の基礎①:量子力学の基礎 半導体のエネルギーバンドとキャリア密度が理解できる。
3週 半導体の基礎②:バンド理論 キャリアの輸送現象が理解できる。
4週 半導体の基礎③:半導体のバンド構造 半導体の光物性が理解できる。
5週 半導体の基礎④:不純物半導体 半導体の量子井戸構造や超格子構造について理解できる。
6週 半導体の基礎⑤:格子振動 pn接合と太陽電池について理解できる。
7週 半導体の基礎⑥:キャリアの輸送現象 バイポーラトランジスタについて理解できる。
8週 半導体の基礎⑦:光学的性質 ユニポーラデバイスについて理解できる。
4thQ
9週 半導体デバイス①:pn接合 半導体レーザーなどのフォトニックデバイスについて理解できる。
10週 半導体デバイス②:MOS構造とMOS電界効果トランジスタ 半導体の基礎的な計測技術について理解できる。
11週 半導体デバイス③:界面の量子化 クリーンルームについて理解できる。
12週 半導体計測技術:ホール効果測定、フォトルミネッセンス測定 IC製造の前工程について理解できる。
13週 エンジニアリング技術①:IC製造の前工程:フォトリソグラフィなど IC製造の後工程について理解できる。
14週 エンジニアリング技術②:IC製造の後工程: 最先端のエンジニアリング技術について理解できる。
15週 半導体プロセス実習
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

レポート合計
総合評価割合100100
半導体物性4040
半導体デバイス3030
エンジニアリング技術3030