到達目標
プログラムを用いた画像データの生成や、ピクセル単位での基本的な演算を組み合わせた画像処理アルゴリズムの実装、OpenCV等の機能を利用した画像処理プログラムの作成を通して、画像データの取り扱いや、画像処理に関する実用的なスキルを習得することを目的とする。
【教育目標】 D
【学習・教育到達目標】 D-1
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
画像をピクセルデータの集合として、プログラムから操作することができる。 | サンプルプログラムを元に、画像を読み込み、ピクセル単位での操作を効率的に行うプログラムの制作ができる。 | サンプルプログラムの動作を理解し、それを元に、画像を読み込み、ピクセル単位での操作を行うプログラムの制作ができる。 | サンプルプログラムの動作が理解できず、画像の読み込み、ピクセル単位での操作を行うプログラムの制作ができない。 |
基本的な画像処理の概念が理解できる。 | 基本的な画像処理の概念について、他人に分かりやすく説明でき、それを用いた適切な課題を考えることが出来る。 | 基本的な画像処理の概念について、他人に説明できる。 | 基本的な画像処理の概念について、他人に説明できない。 |
様々な画像処理について、実装することができる。 | 様々な画像処理について、ライブラリ等を活用して、効果的に実装することができる。 | 様々な画像処理について、ライブラリ等を利用して実装することができる。 | 様々な画像処理について、実装することができない。 |
画像処理を応用した課題について自ら考え、実装することができる。 | 画像処理を応用した課題について自ら考え、処理速度や効率を考えた適切な実装ができる。 | 画像処理を応用した課題について自ら考え、適切に実装することができる。 | 画像処理を応用した課題について考えることができない。あるいは自ら考えた課題について適切に実装することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
プログラムを用いた画像データの生成や、ピクセル単位での基本的な演算を組み合わせた画像処理アルゴリズムの実装、OpenCV等の機能を利用した画像処理プログラムの作成を通して、画像データの取り扱いや、画像処理に関する実用的なスキルを習得することを目的とする。具体的には、サンプルコードの修正・追加により、画像処理に関する課題が達成できることを目標とする。
なお、プログラムの作成には、Processingの利用を想定している。
授業の進め方・方法:
第2週の授業で、各トピックについて担当を割り当てるので、事前に関連する内容について調査・学習してまとめ、担当の授業回に、学生に講義をしてもらう形式で進める。
学生は、トピックに関する講義用のスライドと、演習用のプログラムの課題を準備する。
(講義用の資料は自学自習レポートとして扱う。)
第12週からは、学んだことを活かして作品制作を行い、最終週で制作した作品の発表とデモを行う。
詳細については、第1週の授業で説明する。
注意点:
【事前学習】
割当てられたトピックに関しては、事前に学習・調査し十分に理解した上で、他人にわかりやすく説明ができるように講義用スライドとしてまとめる必要がある。
【評価方法・評価基準】
作成した講義用資料と講義(60%)、制作した作品に関するレポート(30%)、および発表(10%)により評価する。
割り当てられたトピックに関する理解度と、内容や演習用課題の的確さ、制作した作品の、アイディア/独自性、完成度、プレゼンテーション能力の観点で評価する。総合評価60点以上を単位取得とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業の進め方について Processingの使い方 |
Processingのサンプルを動かすことができる。
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2週 |
画像ファイルの入出力と画像データの生成 担当の割当 |
モノクロ画像およびグレイスケール画像を、ピクセルデータの集合としてプログラムで扱うことができる。
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3週 |
グレイスケール画像とカラー画像 表色系と色空間 |
色空間の変換ができ、カラー画像データを扱うことができる。
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4週 |
グレイスケール画像: グレイスケール化、濃度変換とトーンカーブ |
濃度変換とトーンカーブについて理解できる。
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5週 |
幾何変換: 再標本化、補間 |
アフィン変換について理解できる。
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6週 |
色置換、擬似カラー |
ピクセルの色を操作することができる。
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7週 |
画像統計量、画像特徴量 |
画像から得られる種々の情報について理解でき、応用ができる。
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8週 |
近傍演算: 平滑化、エッジ検出、鮮鋭化、メディアンフィルタ |
近傍演算の特徴が理解でき、プログラムによる実装とノイズ除去等への応用を行うことができる。
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2ndQ |
9週 |
二値画像処理: 二値化、モルフォロジ処理、ラベリング |
二値画像処理について理解できる。
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10週 |
特徴点検出、ハフ変換、顔検出 |
特徴点抽出やハフ変換、顔検出の概念が理解でき、利用することが出来る。
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11週 |
動画像処理 |
Webカメラや動画ファイルを入力として、実時間の画像処理を行うことができる。
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12週 |
作品制作(1) |
学んだことを活かして画像処理に関する作品の制作ができる。
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13週 |
作品制作(2) |
学んだことを活かして画像処理に関する作品の制作ができる。
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14週 |
作品制作(3) |
学んだことを活かして画像処理に関する作品の制作ができる。
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15週 |
制作した作品の発表会 |
自らが制作したプログラムのデモと説明ができる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 講義資料作成と講義 | 作品制作 | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 30 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 10 | 5 | 45 |
応用的能力 | 30 | 20 | 5 | 55 |