反応プロセス工学特論

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 反応プロセス工学特論
科目番号 0029 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創造工学専攻(専門科目) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作教材
担当教員 福村 卓也

到達目標

流通式の化学反応装置について、各種現象の関わりを説明できるとともに、数値計算により装置内の挙動を定量的に理解し設計および操作に関する適切な情報を得ることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 リサイクル型反応器の最適操作条件の決定自触媒反応に関する最適リサイクル比の算出方法を十分理解し、実際に数値計算により最適リサイクル比を算出できる自触媒反応に関する最適リサイクル比の算出方法を理解し、実際に数値計算により最適リサイクル比を算出できる自触媒反応に関する最適リサイクル比を算出方法を理解できず、数値計算により最適リサイクル比を算出できない
評価項目2 非等温CSTRの挙動非等温CSTRの挙動の特徴を十分理解し説明できる。非等温CSTRの挙動の特徴を理解し説明できる。非等温CSTRの挙動の特徴を理解できない。
評価項目3 流通反応器の流体混合流通反応器の流体混合の特徴を十分理解し説明できる。流通反応器の流体混合の特徴を理解し説明できる。流通反応器の流体混合の特徴を理解できない。
評価項目4 固体触媒の種類と触媒活性固体触媒の種類・触媒活性の発現機構・評価方法を十分理解し説明できる固体触媒の種類・触媒活性の発現機構・評価方法を理解し説明できる固体触媒の種類・触媒活性の発現機構・評価方法を理解できない
評価項目5 気固触媒反応気固触媒反応について、装置の設計方法や最適操作方法を十分理解し説明できる。気固触媒反応について、装置の設計方法や最適操作方法を理解し説明できる。気固触媒反応について、装置の設計方法や最適操作方法を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工業的な化学反応は固体触媒を用いた反応装置内で行われることが多い。本講義では、化学反応装置内の要素現象である伝熱、流体混合、気固触媒反応の特徴を数学モデルを通して理解する。また、数値計算法を用いた基礎的な反応プロセスの設計方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
スライドで講義内容を説明し、PCを用いた演習およびグループディスカッションを行う。課題を多く出すので、必ず取り組むこと。
注意点:
反応工学の知識とこれまでに習ってきた物質収支、微分、積分、微分方程式、数値計算の知識が必要である。課題への取り組みを通して確実に力を付けること。

【評価方法・評価基準】
 試験結果100%で評価する。詳細は1回目の授業で知らせる。総合成績60点以上を単位修得とする。試験は、授業で行った例題や課題に類似した計算問題を中心に出題し評価する。自学自習をして自己学習レポートを提出すること。自己学習レポートの未提出が、4分の1を超える場合は不合格点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
リサイクル型反応器の最適操作条件の決定
自触媒反応に関するリサイクル反応器の最適リサイクル比を決定方法を理解できる。
2週 リサイクル型反応器の最適操作条件の決定 自触媒反応に関するリサイクル反応器の最適リサイクル比を決定できる。
3週 非等温CSTRの発熱反応の挙動(Run-away反応、安定操作点、不安定操作点) 発熱反応を非等温CSTRで行わせる場合の反応挙動の特徴を理解できる。
4週 非等温CSTRの発熱反応の挙動(Run-away反応、数値計算) 発熱反応を非等温CSTRで行わせる場合の反応挙動の特徴を理解できる。
5週 非等温CSTRの制御(系外との熱交換、数値計算) 発熱反応を非等温CSTRで行わせる場合の反応挙動の特徴を理解できる。
6週 流通反応器の流体混合(滞留時間分布) 滞留時間分布の概念を理解できる。
7週 流通反応器の流体混合(混合拡散モデル) 混合拡散モデルの概念を理解できる。
8週 流通反応器の流体混合(混合拡散モデルの解析) 混合拡散モデルの特徴を理論的に解析できる。
4thQ
9週 流通反応器の流体混合(マクロ流体とミクロ流体) マクロ流体とミクロ流体の特徴を理解できる。
10週 固体触媒の種類と触媒活性(固体酸触媒、固体塩基触媒、触媒の評価方法) 固体酸触媒、固体塩基触媒の活性発現原理および触媒の評価方法を理解できる。
11週 気固触媒反応(固体触媒内での反応、Thiele数) 固体触媒内での現象とThiele数の意味を理解できる。
12週 気固触媒反応(気固触媒反応装置の設計、固定層触媒反応装置の設計) 気固触媒反応装置の設計方法を理解できる。
13週 気固触媒反応(気固触媒反応装置の設計、固定層触媒反応装置の設計) 気固触媒反応装置の設計方法を理解できる。
14週 気固触媒反応(多段断熱反応装置の最適操作) 多段断熱反応装置の最適操作を理解できる。
15週 期末試験
16週 まとめ 試験の解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000