信号処理特論

科目基礎情報

学校 一関工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 信号処理特論
科目番号 0029 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 システム創造工学専攻(専門科目) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 moodle版電子テキスト
担当教員 豊田 計時

到達目標

①地震波の信号処理
②音声の信号処理
③車両の信号処理
④ディジタルフィルタの信号処理
⑤借金の信号処理
【教育目標】D
【学習・教育到達目標】D-1
【キーワード】地震波信号処理、フーリエ解析、音声信号処理、EV航続距離、停止距離、ディジタル信号処理、画像処理、元金均等方式

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
①地震波の信号処理ができる地震波の加速度および自己相関係数が求められる。地震波の加速度および自己相関係数がほぼ求められる。地震波の加速度および自己相関係数が求められない。
②音声の信号処理ができる音声の自己相関係数および相互相関係数が求められる。音声の自己相関係数および相互相関係数がほぼ求められる。音声の自己相関係数および相互相関係数が求められない。
③車両の信号処理ができるEV航続距離、停止距離が理解でき、エクセル等で求めることができる。EV航続距離、停止距離が理解でき、エクセル等でほぼ求めることができる。EV航続距離、停止距離が理解でき、エクセル等で求めることができない。
④ディジタルフィルタの信号処理ができるFIRフィルタ、IIRフィルタ、リカーシブフィルタの原理が理解できる。FIRフィルタ、IIRフィルタ、リカーシブフィルタの原理がほぼ理解できる。FIRフィルタ、IIRフィルタ、リカーシブフィルタの原理が理解できない。
⑤借金の信号処理ができる元利均等方式が理解できる。元利均等方式がほぼ理解できる。元利均等方式が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 ディジタル信号処理技術は、音声合成や認識、生態信号の分析、機械振動計の解析、地震波の解析、EV車両の航続距離、画像処理など多方面に利用されている。本講座では、主としてこれらの技術に関する基本的な部分からその応用例を述べ、シミュレーションプログラミングを通じて信号処理技術の習得を目的とする。
授業の進め方・方法:
moodle版電子テキストに従い授業を進める。該当週の内容は閲覧し、事前に予習しておくこと。 
注意点:
与えられた仕様に適切に対処するには、ディジタル信号において時間領域と周波数領域との関係を把握することが必要である。理解を助けるため、いくつかの演習や課題等を与える。
【事前学習】
前週の復習をしっかりしておくこと。具体的な事前学習の内容については、授業の際に指示する。
【評価方法・評価基準】
 試験(80%)+課題(20%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。 時系列領域と周波数領域における同一データの関係と、それらデータの取り扱い方法やデータに対する各種問題設定・対策方法の理解の程度を評価する。レポート等の未提出が、必要な自学自習時間数相当分の4分の1を越える場合は低点とする。総合成績60点以上を単位修得とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 アナログ・ディジタル信号処理
 ・サンプリング定理
アナログ・ディジタル信号処理において、サンプリング定理が理解できる
2週 地震信号処理(エクセル)
 ・低周波共振
地震波の低周波共振が理解できる
3週 地震信号処理(エクセル)
 ・フーリエ解析
地震波のフーリエ解析が理解できる
4週 音声信号処理(エクセル)
 ・相互相関係数
似ている声、似ていない声の違いが相互相関係数でわかる
5週 音声信号処理(kahen)
 ・再生速度可変
似ている声、似ていない声の違いが再生速度変換ソフトkahenでわかる
6週 車両信号処理(航続距離)
 ・空気抵抗、勾配抵抗、転がり摩擦力
車両の航続距離を決める3要素がわかる
7週 車両信号処理(停止距離)
 ・人間の反射時間、踏み替え時間、制動距離
車両の航続距離を決める3要素がわかる
8週 画像信号処理
 ・平滑化、濃淡変換、縮小、拡大、回転
 射影変換
画像信号処理(平滑化、濃淡変換、縮小、拡大、回転、射影変換)が理解できる
2ndQ
9週 デジタルフィルタ信号処理
 ・FIRフィルタ
FIRフィルタの原理が理解できる
10週 デジタルフィルタ信号処理
 ・IIRフィルタ
IIRフィルタの原理が理解できる
11週 機械学習信号処理
 手書き数字の画像分類
 ・MNIST
手書き数字の画像分類(MNIST)が理解できる
12週 機械学習信号処理
 リカーシブフィルタ
 ・車両検出
リカーシブフィルタが理解でき、画像処理への適用ができる
13週 金融信号処理
 元金均等方式(エクセル)
元金均等方式をエクセルで実装できる
14週 金融信号処理
 元金均等方式(C++)
元金均等方式をC++で実装できる
15週 期末試験
16週 まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
①地震波の信号処理16420
②音声の信号処理16420
③車両の信号処理16420
④ディジタルフィルタの信号処理16420
⑤借金の信号処理16420