到達目標
1.地域資源(バイオマス多糖、複合糖質)およびその活用法についての概要を説明することができる。
2.糖鎖構造解析法を学び、その基礎、応用について理解する。
3.水産業の現状,閉鎖循環式陸上養殖の特徴・諸技術の概要、水処理の新技術について説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1
地域資源(バイオマス多糖、複合糖質)およびその活用法についての概要 | 地域資源(バイオマス多糖、複合糖質)およびその活用法について詳細に説明できる | 地域資源(バイオマス多糖、複合糖質)およびその活用法について概要を説明できる | 地域資源(バイオマス多糖、複合糖質)およびその活用法について概要を説明できない |
評価項目2
糖鎖構造解析法の基礎と応用 | 機器分析等を使って糖鎖構造を総合的に正しく解析することができる | 機器分析等を使って糖鎖構造を正しく解析することができる | 機器分析等を使って糖鎖構造を正しく解析することができない |
評価項目3
水産業の現状,閉鎖循環式陸上養殖の特徴・諸技術の概要、水処理の新技術 | 水産業の現状,閉鎖循環式陸上養殖の特徴・諸技術の概要、水処理の新技術について詳細に説明できる | 水産業の現状,閉鎖循環式陸上養殖の特徴・諸技術の概要、水処理の新技術の概要を説明できる | 水産業の現状,閉鎖循環式陸上養殖の特徴・諸技術の概要、水処理の新技術の概要を説明できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
岩手県は豊かな自然と農林水産物に恵まれており、雑穀やヤマブドウなど農産品や三陸の魚介類・海藻を材料にした一次・二次加工食品や機能性表示食品も生産している。古来、南部鉄器などの鋳物鋳造や漆塗など特徴ある鉱工業や伝統工業も存在する。本科目の前半は地域活性化を意識して地域資源とその活用を学ぶ。
また、魚介類は三陸の地域資源としても、世界の食資源としても重要であるが、その生産(陸上養殖)には化学工学をはじめ、複数の技術を組み合わせる複合的な知識、さらにそれらを実際に活用する応用・柔軟力も求められる。本科目の後半では、次世代型の養殖法として注目されている閉鎖循環式陸上養殖の諸技術を中心に学び、これまで学習してきた知識及び知識を実際に活用する重要性を再確認するとともに、地域資源の保守・活用に有効なツールの1つを身につける。
【教育目標】D
授業の進め方・方法:
・資料を配付しながらPowerPointで講議を行う。
・配付資料の空欄を埋めて、自学自習ノートと一緒に提出すること。
・構造解析における強力なツールである質量分析、NMRの実習を行う(第7週~第9週)。Webに繋がった装置の解析などを行うことで情報セキュリティを意識させる。
注意点:
【事前学習】
・「授業内容」に対応する資料を事前に読んでおくこと。
・ノートの前回授業部分を復習しておくこと。
・自学自習の課題がある場合、翌週の講義までに提出すること。
【評価方法・評価基準】
試験結果(100%)で評価する。詳細は第1回目の授業で告知する。
バイオマス多糖・複合糖質の活用の概要、糖鎖構造解析法、水産業及び水産養殖技術の概要の理解の程度を評価する。60点以上を修得単位とする。課題の未提出が4分の1を越える場合は評価を60点未満とする。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
岩手県の地域資源とバイオマス多糖 |
・岩手県の地域資源について理解する ・糖鎖工学の基礎を理解する
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2週 |
バイオマス多糖の有効利用1:前処理技術とバイオエタノール |
・バイオマスの前処理技術を理解する
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3週 |
バイオマス多糖の有効利用2:ナノセルロース、ナノファイバー |
・セルロースナノファイバーについて製造方法、物性、用途展開を理解する
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4週 |
バイオマス多糖の有効利用3:地域資源としての活用 |
・キチンやキチンナノファイバーの有効利用を理解する
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5週 |
複合糖質の基礎知識:糖質とは?(糖タンパク質、糖脂質) |
・複合糖質の構造と機能を理解する
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6週 |
複合糖質の活用:プロテオグライカンと青森県の産業化例 |
・プロテオグライカンと産業化例を理解する
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7週 |
地域資源の機器分析1:糖鎖の質量分析 |
・糖鎖,多糖の機器分析方法を理解する
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8週 |
地域資源の機器分析2:一次元NMR |
・溶液の一次元NMRを理解する
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4thQ |
9週 |
地域資源の機器分析3:二次元NMR |
・溶液の二次元NMRを理解する
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10週 |
世界・日本の水産業の現状 |
世界と日本の水産資源の相違,水産業全体の課題(赤潮,地球温暖化)について説明することができる。
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11週 |
水産養殖の種類及び陸上養殖のメリット・デメリット |
水産養殖の種類を列挙し,各々のメリット,デメリットについて説明することができる。
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12週 |
閉鎖循環式陸上養殖の構成と諸技術① |
閉鎖循環式陸上養殖の基本構成,飼育水の分離・浄化技術(物理ろ過,プロテインスキマー,殺菌,生物ろ過)の概要を説明することができる。
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13週 |
閉鎖循環式陸上養殖の構成と諸技術② |
水質の分析方法と低コスト化・高効率化のための諸技術の概要について説明することができる。
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14週 |
オゾン,ファインバブルを活用した新水処理技術の紹介 |
オゾン,ファインバブルを活用した新水処理技術の概要を説明することができる。
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
まとめ |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 期末試験 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
バイオマス多糖と複合糖質 | 40 | 40 |
機器分析 | 30 | 30 |
水産業と水産養殖 | 30 | 30 |