科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 地理
科目番号 0002 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『高等学校 新地理A』(帝国書院)/『地歴高等地図』(帝国書院)
担当教員 徳竹 亜紀子

到達目標

世界のさまざまな自然環境や社会環境のなかで、人びとはどのような生活を営み、文化を育んできたのか、また、それは地球環境にどのような影響を及ぼしているかを理解し、説明できるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定期試験80点以上定期試験60点以上定期試験60点未満
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
中学校地理で学んだことを基礎としながら,世界と日本における生活・文化に関する地域的特色と共通の課題,自然環境及び社会環境の関連,諸地域相互の関連について学習する。地球上に展開されているさまざまな事象を統合的に見る目を養う。国際社会に生きる一員として,多様な生活・文化の存在を認識し,他者や自然環境と共生する意識を養う。
授業の進め方・方法:
教科書に基づきながら,地図帳や資料集を用いた作業や発表,映像資料の視聴やグループワークも適宜行う。
/予習:教科書の該当ページを読み、講義を受ける準備をしておくこと。/復習:授業ノートの内容を理解した上で、もう一度教科書の記述を読み直し、理解を深めること。わからない点などがあれば、次回の授業で質問し、早期に解決すること。
注意点:
日頃から新聞やニュースなどに触れ,現在世の中で起こっている事象に関心を持つことが重要である。
主要な地名や用語は教養的知識として身につけることが必要となる。その際,単なる個々の単語として暗記するのではなく,他の地名との位置関係や用語の関連性に目を向けて,地理的事象について理解を深めるように心掛けること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入・授業進行の説明
中学校基礎の確認
1年間の授業進行について確認・理解できる。
2週 地球上の位置と国家(1)地上の現象と地球上の位置,経度の違いと時差 地球の自転と公転が、季節や昼夜の長さの変化に関係していることを理解できる。
経度・緯度の基本的なしくみを、位置の異なる諸地域の比較を通じて理解できる。
3週 地球上の位置と国家(2)球面と平面の世界 地球を地図におきかえるさまざまな図法について理解できる。
正積図,正距方位図,正角図の特徴と利用方法を理解できる。
4週 地球上の位置と国家(3)国家の領域と国境,日本の領域と領土問題 国家の領土・領空・領海の範囲について理解する。
日本の位置と排他的経済水域の範囲や資源の利用について理解できる。
5週 グローバル化が進む世界(1)結びつきを強める現代世界,拡大する世界の貿易 グローバル化が進行するなかで、国家間の結びつきが軍事的結合から経済的結合に変化したことを理解できる。
地域的枠組みにより、自由貿易が拡大していることを理解できる。
6週 グローバル化が進む世界(2)世界を結ぶ交通,世界を一つに結ぶ通信,観光と人の移動のグローバル化 交通網の発達により世界や諸地域の結びつきが強まり、地球的規模での交流が活発化していることを理解できる。
情報通信技術の発達により、世界はどのように結びついているのか,生活や産業の変化をふまえて理解できる。
7週 人々の生活と地形(1)世界の大地形と人々の生活 地形を形成する内的営力と外的営力について、その原動力と作用を理解できる。
内的営力と外的営力の作用によって形成された地形と、そこで活動する人々の生活について理解できる。
8週 人々の生活と地形(2)山地・平野の地形と人々の生活,海岸の地形と人々の生活 河川がつくる山地・平野のさまざまな地形について、浸食・運搬・堆積などの作用をふまえて理解できる。
海岸でみられる地形の成り立ちと種類,特徴について,人々の生活とのかかわりをふまえて理解できる。
2ndQ
9週 人々の生活と地形(3)氷河地形・カルスト地形・乾燥地形と人々の生活 氷河地形・カルスト地形・乾燥地形の成り立ちと種類,特徴について,人々の生活とのかかわりをふまえて理解できる。
10週 人々の生活と気候(1)生活と気候の関わり ケッペンの気候区分と分布の特徴を理解できる。
気候は,気温・降水量・風などの気候要素から構成されていることを理解できる。
11週 人々の生活と気候(2)熱帯の気候と人々の生活,乾燥帯の気候と人々の生活 熱帯における各気候区の分布や特徴について理解できる。
乾燥帯における各気候区の分布や特徴について理解できる。
12週 人々の生活と気候(3)温帯の気候と人々の生活,亜寒帯・寒帯の気候と人々の生活 温帯における各気候区の分布や特徴について理解できる。
亜寒帯・寒帯における各気候区の分布や特徴について理解できる。
13週 人々の生活と産業・文化(1)生活を支える世界の農業,生活を支える世界の工業 農業の発達と自給的農業・商業的農業について理解できる。
さまざまな製品をつくる工業の発達と種類について理解できる。
14週 人々の生活と産業・文化(2)生活と文化のかかわり 世界の三大宗教と主要な民族宗教の特徴と分布について理解できる。
民族と言語のかかわりについて理解できる。
15週 前期期末試験 前期期末試験の実施
16週 前期期末試験の返却・解説
前期のまとめ
前期の内容について,総合的に理解できているか確認できる。
後期
3rdQ
1週 身近にあるさまざまな地図(1)身近な地図とその特色 身のまわりには,さまざまな一般図と主題図があることを理解できる。
一般図と主題図の違いについて理解できる。
2週 身近にあるさまざまな地図(2)目的に合わせた地図の作成 情報を地図化する方法を習得し,自分で地図を作成できる。
グループごとに作成する主題図について話し合い、現地調査を行う。
3週 身近にあるさまざまな地図(3)目的に合わせた地図の作成 情報を地図化する方法を習得し,自分で地図を作成できる。
グループごとに現地調査結果に基づいて主題図を作成する。
4週 身近にあるさまざまな地図(4)目的に合わせた地図の作成 情報を地図化する方法を習得し,自分で地図を作成できる。
作成した地図の発表を行う。他グループ作成の地図を鑑賞し、批評しあう。
5週 世界の環境問題 世界で起こるさまざまな環境問題について理解できる。
6週 世界の資源・エネルギー問題 世界の資源やエネルギーの獲得と消費をめぐり、どのような問題が生じているのか理解できる。
7週 世界の人口問題 地域による人口問題の違いやその背景を理解できる。
人口問題の解決に向け、各国でどのような対策が行われているかを理解できる。
8週 世界の食料問題 世界の食料生産・消費には著しいかたよりがあることを理解できる。
4thQ
9週 世界の都市・居住問題 都市への人口集中が世界的に進んだ背景と,どのような都市問題が発生しているのか理解できる。
10週 ヨーロッパの生活・文化(1) ヨーロッパの自然環境や,ヨーロッパ諸国の歩みについて理解できる。
11週 ヨーロッパの生活・文化(1) ヨーロッパのEUへの統合の歩みを確認し、EU域内で行われているさまざまな政策を理解できる。
12週 アングロアメリカの生活・文化 アメリカ合衆国・カナダとその周辺の自然環境について理解できる。
移民の歴史に注目し,多民族・多文化の社会が形成された過程を理解できる。
13週 ラテンアメリカの生活・文化 メキシコ・中米・南米大陸とその周辺の自然環境について理解できる。
ラテンアメリカの歴史的背景と各国の人種・民族構成の違いについて理解できる。

14週 東南アジアの生活・文化 東南アジアの自然環境について,季節風の特徴に注目して理解できる。
東南アジアの歩みと近年の発展について,近隣地域とのかかわりや歴史的背景をふまえて理解できる。
15週 後期期末試験 後期期末試験の実施
16週 後期期末試験の返却・解説
まとめ
1年間の内容について,総合的に理解できているか確認できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。2
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。2
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。2
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。2
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。2
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。2
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。2
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。2
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。2
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。2

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力6060
専門的能力4040