科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 公共
科目番号 0004 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 公共 東京書籍
担当教員 宮﨑 義久

到達目標

・物事の本質をつかみ,現代社会における政治・経済の分野における「課題を発見する力」を身につけることができる。
・その課題を「分析する」ための手段と方法を身につけ,他者と協力して課題の「解決策を考え抜く力」を身につけることができる。
・それぞれの課題を自分事としてとらえ,具体的な行動計画を考え,発表する力を身につけることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(要改善)
関心・意欲・態度自己形成の課題,民主主義の基本原理,現代経済のしくみについて意欲的に追究しようとしている。自己形成の課題,民主主義の基本原理,現代経済のしくみについてある程度追究しようとしている。自己形成の課題,民主主義の基本原理,現代経済のしくみについて追究しようとしていない。
思考・判断・表現自己を見つめ直すことの意義,民主主義の意義や現代経済の成り立ち・変容と課題について丁寧に考察している。自己を見つめ直すことの意義,民主主義の意義や現代経済の成り立ち・変容と課題についてある程度考察している。自己を見つめ直すことの意義,民主主義の意義や現代経済の成り立ち・変容と課題について考察できていない。
資料活用の技能思想,現代の政治や経済に関する時事問題について,自ら主体的に本や新聞などで資料収集と活用を行うことができる。思想,現代の政治や経済に関する時事問題について,自ら主体的に本や新聞などである程度資料収集と活用を行うことができる。思想,現代の政治や経済に関する時事問題について,自ら主体的に本や新聞などで資料収集と活用を行うことができない。
知識・理解思想,民主主義の基本原理,現代経済のしくみについて基礎的な知識が身についている。思想,民主主義の基本原理,現代経済のしくみについてある程度基礎的な知識が身についている。思想,民主主義の基本原理,現代経済のしくみについて基礎的な知識が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業では,私たちが生きる現代社会のしくみに関する知識を習得し,現代の経済・社会を見る眼を養うことを目指す。現代社会の授業が目に見える形ですぐさま役立つことはないかもしれないが,この世の中がどのように成り立っているか,その具体的なしくみやルールを知ることで,現状と課題を明らかにし,処方箋を考えることができる。本講義では,すぐに答えが見つからないかもしれないが,将来みなさんが考えなければならない問いが数多く存在することを可能な限り提示していきたい。
授業の進め方・方法:
★ 講義では解説プリントを配布し,説明します(必要に応じて板書やスライドを利用します)。
★ 教科書は『公共』(東京書籍)を利用します。参考文献などは必要に応じて適宜紹介します。
★ 毎回の講義でMicrosoft Formsを利用して,振り返りの小テストを実施してもらいます。
 *講義内容に関する「理解度チェック」,「まとめ,講義の感想やコメント」を記入してもらいます。
【事前学習】該当する項目について,教科書をよく読んでくること。【事後学習】授業で学習したキーワードの確認とBbでスライドの復習を行うこと。
注意点:
公共の授業で扱われるテーマは,みなさんの日常生活と密接な関わりを持っています。授業以外のことでも,日頃からニュースや新聞,本などを定期的にチェックし,現代社会の問題について考えるようにしてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:本講義の概要,公共とは 本授業の目的や概要について理解する。
2週 働くということ 働くことの意義を理解し,説明することができる。
3週 多様な職業選択 どのような職業選択をすれば良いか,将来の進路探究について自ら考えることができる。
4週 青年期とはどのような時期か 青年期の課題や自己形成に向けた準備としてどのようなことを考える必要があるか,理解し説明することができる。
5週 社会的な関係のなかで生きる人間 人間が社会的な存在であることはどういうことか,公共性あるいは公共空間とは何か,理解し説明することができる。
6週 生命倫理について考える 生命倫理について,具体的な事例に基づき,問題とその視点について考えることができる。
7週 環境倫理について考える 環境倫理について,具体的な事例に基づき,問題とその視点について考えることができる。
8週 公共的な空間における人間のあり方 トロッコ問題や臓器くじの問題から,人間としてのあり方や生き方について考えることができる。
2ndQ
9週 公共的な空間における協働とは 囚人のジレンマを例として,社会のなかで協働がどのように成り立つのかを理解し,説明することができる。
10週 民主主義とは 民主主義とは何か,それをどのように実現するのかを理解し,説明することができる。
11週 日本国憲法の基本原理 日本国憲法とは何か,それが何のために存在するのかを理解し,説明することができる。
12週 人権保障の意義と展開 人権と平等を社会のなかでどのように確保していくのかについて考えることができる。
13週 民意を反映した政治を実現するには 政治の役割および18歳選挙権について理解し,自らが政治に関わることの意味を考えることができる。
14週 期末試験 期末試験の実施。
15週 期末試験の返却と解説 期末試験の結果を返却し,解答例を確認することができる。
16週 予備日
後期
3rdQ
1週 後期のガイダンス:祝日法 法律・政治・経済を学ぶ意味を考えることができる。
2週 法や規範の意義と役割 法は私たちの生活にどのような関わりがあるのかを理解し,説明することができる。
3週 市民生活と私法 現代の市民生活における私法の役割と意義は何かを理解し,説明することができる。
4週 消費者生活と契約 現代の消費者問題と契約について理解し,自らトラブルを解決するための力を身につけることができる。
5週 新聞の読み方 新聞の歴史や読み方を理解し,スクラップの課題に取り組むことができる。
6週 現代の経済と市場 公正で自由な経済活動を行うためには,政府の役割はどうあるべきか,考えることができる。
7週 市場経済における金融の働き 金融はどのような役割を担っているのか,理解し説明することができる。
8週 財政の役割と持続可能な社会保障制度 「持続可能な財政」を実現するためにはどうすべきか,理解し説明することができる。
4thQ
9週 労働者の権利と雇用・労働問題 望ましい労働環境を実現するために必要な取組が何か,理解し説明することができる。
10週 国際社会のルールとしくみ 国際社会の課題を解決するためにどのようなルールが必要か,理解し説明することができる。
11週 国際社会と平和主義 国際社会の平和と安全を実現するにはどのようなことを考えるべきか,理解し説明することができる。
12週 国際平和への課題 国際社会における責任ある行動とは何か,理解し説明することができる。
13週 グローバル化する国際経済 経済のグローバル化が現代社会にもたらす影響について,理解し説明することができる。
14週 期末試験 期末試験の実施。
15週 期末試験の返却と解説 期末試験の結果を返却し,解答例を確認することができる。
16週 予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3

評価割合

試験その他合計
総合評価割合8020100
基礎的能力401050
専門的能力20020
分野横断的能力201030