現代文では、一言一句の意味や文章の展開などを正確に読み取りながら、随筆および詩歌では筆者や作者の独自なものの見方・感じ方について、評論文では論じられている問題について、小説では作中人物の心情や思想について、自分なりの捉え方や考え方を持てるようになる。
古文・漢文では、基礎的な知識を習得するとともに、音読や朗読等によって古文・漢文の独特なリズムに慣れ親しむことができるようになる。
概要:
中学校での国語学習を踏まえながら、文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについての考えを深め広げることができるような、より高度な「読む・聞く・話す・書く」国語力を総合的に養う。
授業の進め方・方法:
通常の授業では教科書に従い、現代文、古典を交互に進めていく。現代語の語句や熟語、基本的な古語を事前に調べた上で、問題集なども用いながら文章を正確に読み取り論点を明らかにし、さらにグループワークなどによってより理解を深めて行くようにする。
また、授業の冒頭に毎回小テストを行い、学生同士で答え合わせをすることによって定着度を高める。
さらに、毎回の授業の中で「百人一首」を二首ずつ繰り返し音読し、1年間で五十首を読む。
注意点:
授業の前に教科書を一読し、分からない語句等があれば事前に調べておくこと。
小テストを採点のための赤色のボールペンや鉛筆等を必ず準備すること。
なお、公認欠課や通院、公共交通機関の遅延以外の理由で小テストを受験できなかった場合は0点とし、授業も欠課扱いとするので注意すること。
「百人一首」は定期試験で定着度をはかるので、暗唱すること。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
・ガイダンス
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・学習目標や方法・評価などについて理解できるようになる。
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2週 |
随想「届く言葉」 論の展開に注意して、論旨を把握する。 |
文章全体の構成を理解し、大意を掴み、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
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3週 |
随想「届く言葉」 論の展開に注意して、論旨を把握する。 |
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
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4週 |
随想「届く言葉」 論の展開に注意して、論旨を把握する。 |
筆者の言いたいことを把握し、要旨をまとめ、さらにそれに対する自分なりの意見を持つようになる。
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5週 |
小説「羅生門」 場面の展開に即して、作中人物の心情の移り変わりを読み取る。 |
教材に興味をもって接している。
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6週 |
小説「羅生門」 場面の展開に即して、作中人物の心情の移り変わりを読み取る。 |
小説の舞台を的確に読み取っている。
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7週 |
小説「羅生門」 場面の展開に即して、作中人物の心情の移り変わりを読み取る。 |
第一段を読んで、「下人」の悩みの内容を理解している。
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8週 |
小説「羅生門」 場面の展開に即して、作中人物の心情の移り変わりを読み取る。 |
第二段を読んで、「羅生門」がどのような空間であったのかを読み取っている。
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2ndQ |
9週 |
小説「羅生門」 場面の展開に即して、作中人物の心情の移り変わりを読み取る。 |
第三段を読んで、「老婆」の主張を聞いた後の「下人」の心理・行動が、それまでとどう変わったか読み取っている。
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10週 |
『宇治拾遺物語』「児のそら寝」 話のおもしろさを読み取る。 |
歴史的仮名遣いについて理解している。
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11週 |
『今昔物語集』「検非違使忠明」 出来事のおもしろさを読み取り、当時の信仰を理解する。 |
現代語訳の仕方について理解している。
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12週 |
『今昔物語集』「検非違使忠明」 出来事のおもしろさを読み取り、当時の信仰を理解する。 |
当時の信仰の在り方について考えている。
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13週 |
『今昔物語集』「絵仏師良秀」 読解を通し、人物像を読み取る。 |
用言の活用について理解している。
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14週 |
『今昔物語集』「絵仏師良秀」 読解を通し、人物像を読み取る。 |
良秀の人物像について理解している。
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15週 |
前期末試験 |
授業内容に関する設問に、正確に答えることができる。
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16週 |
答案返却と補講 |
誤答した箇所について、なぜ間違ったのか理解できる。
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後期 |
3rdQ |
1週 |
評論「水の東西」 論の展開に注意して、論旨を把握する。 |
各段落のキーワードを押さえながら要旨をまとめ、対比的な構成を取りながら論を展開して行く方法を理解できるようになる。
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2週 |
評論「水の東西」 論の展開に注意して、論旨を把握する。 |
文脈に沿った言葉の意味を理解し、さらに接続詞の働きや指示語の内容の把握、比喩や言い換えの読み取りが出来るようになる。
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3週 |
評論「水の東西」 論の展開に注意して、論旨を把握する。 |
論の根底にある筆者の日本的な感性を理解し、各自の日本的なものの見方と対比しつつ自分なりの意見をまとめられるようになる。
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4週 |
小説「沖縄の手記から」 小説に描かれた出来事や登場人物の心情などを、表現に即して読み取る。 |
歴史や社会に関心を持ち、本などを活用して調べている。
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5週 |
小説「沖縄の手記から」 小説に描かれた出来事や登場人物の心情などを、表現に即して読み取る。 |
作品の全体像を概観し、時系列に即した事件の展開を理解している。
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6週 |
小説「沖縄の手記から」 小説に描かれた出来事や登場人物の心情などを、表現に即して読み取る。 |
「当間キヨ」の描写の象徴性などに気づいている。
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7週 |
近現代詩「冬が来た」「I was born」 詩を朗読してリズムやイメージを喚起し味わうとともに、詩の形式や表現の特色、主題を掴む。 |
詩を朗読してリズムやイメージを喚起し味わうことができるようになるとともに、詩の形式や表現の特色、主題を理解できるようになる。
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8週 |
DVD鑑賞「舟を編む」 |
映画を鑑賞し、言葉が時とともに変化していくものであることを理解する。
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4thQ |
9週 |
漢文入門「訓読」 訓読のきまりを理解し、文章の内容を的確に読み取る。
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白文・訓点・訓読・書き下し文・現代語訳についての知識を身につけている。
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10週 |
漢文入門「格言」 格言や故事成語を読んで、漢文の世界に親しむ。 |
訓点に従って漢文を正確に読んでいる。
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11週 |
故事成語『韓非子』「矛盾」 格言や故事成語を読んで、漢文の世界に親しむ。 |
訓点に従って漢文を正確に読んでいる。
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12週 |
故事成語『韓非子』「矛盾」 格言や故事成語を読んで、漢文の世界に親しむ。 |
寓話に込められた韓非ら思想家のねらいを理解している。
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13週 |
故事成語『唐詩紀事』「推敲」 格言や故事成語を読んで、漢文の世界に親しむ。 |
訓点に従って漢文を正確に読んでいる。
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14週 |
故事成語『唐詩紀事』「推敲」 格言や故事成語を読んで、漢文の世界に親しむ。 |
故事成語に興味を持ち、日本語における故事成語の役割について理解している。
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15週 |
後期末試験 |
授業内容に関する設問に、正確に答えることができる。
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16週 |
答案返却と補講 |
誤答した箇所について、なぜ間違ったのか理解できる。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 1 | |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 1 | |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 1 | |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 1 | |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 1 | |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 1 | |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 1 | |
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。 | 1 | |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 1 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 1 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 1 | |
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。 | 1 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 1 | |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 1 | |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 1 | |