世界史

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 世界史
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『要説世界史』木村靖二ほか編(山川出版社)
担当教員 金子 忠政,徳竹 亜紀子

到達目標

現代世界が形成されてきた過程を知ることによって、現代世界が抱える諸問題の淵源に触れる。一国史の集合としての世界の歴史ではなく、諸国・諸地域の関係のなかで動かされてきた歴史をとらえられるようになる。
世界の文化や価値観の多様性を認識し、自己中心的にならず、相手の立場に立って考えることが、よりいっそうできるようになる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1定期試験80点以上定期試験60点以上定期試験60点未満
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
現代は「海図のない時代」といわれ、未来の不透明な時代である。このような時代であるからこそ、未来を切り開くために、過去を知り、過去から学ぶ必要がある。講義を通して、過去から現在に至る道筋を整理し、現在のもつ意味や引き継ぐべき人類の遺産を再確認する。学習者が、世界の文化や価値観の多様性を認識し、双方の立場を理解することができるようになることを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進める。適宜映像資料やグループ学習などをはさみ、授業内容の浸透度を確認する。
/予習:教科書の該当ページを読み、講義を受ける準備をしておくこと。/復習:授業ノートの内容を理解した上で、もう一度教科書の記述を読み直し、理解を深めること。わからない点などがあれば、次回の授業で質問し、早期に解決すること。
注意点:
日頃から、情報源に留意しつつ新聞やニュースなどのさまざまなことから情報を得て、最新の世界情勢の把握に努めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 近世ヨーロッパの形成と発展(1)ヨーロッパ世界の拡大 ヨーロッパ世界の拡大と社会の変化を理解する。
2週 近世ヨーロッパの形成と発展(2)ルネサンスと宗教改革 ルネサンス期のヨーロッパの社会状況と、ルネサンスによって、ヨーロッパ社会にどのような影響がもたらされたかを理解する。
3週 近世ヨーロッパの形成と発展(3)主権国家の形成 16~18世紀の主権国家の形成を理解する。
4週 近世ヨーロッパの形成と発展(4)大西洋世界の展開とアジアへの進出 世界商業の展開を理解する。
ヨーロッパを中心にした世界規模での商業活動がアジアや日本に与えた影響を理解する。
5週 革命の時代の到来(1)産業革命 産業革命の背景・展開・影響について理解する。
6週 革命の時代の到来(2)アメリカ独立革命 アメリカ独立革命の動向と意義を理解する。
7週 革命の時代の到来(3)フランス革命とナポレオン フランス革命とナポレオン時代のヨーロッパを理解する。
8週 自由主義と国民主義の進展(1)ヨーロッパ市民社会の成立 19世紀前半のヨーロッパ市民社会の成立を理解する。
2ndQ
9週 自由主義と国民主義の進展(2)ヨーロッパ諸国の再編
19世紀後半のヨーロッパ諸国の再編を理解する。
10週 自由主義と国民主義の進展(3)アメリカ大陸の動向 南北アメリカの動向を理解する。
11週 自由主義と国民主義の進展(4)19世紀の欧米文化 19世紀の欧米文化の特色を理解する。
12週 オスマン帝国の動揺と民族の自覚 オスマン帝国の衰退と国内改革を理解する。
13週 南アジア・東南アジアの植民地化 イギリスによる南アジアの植民地化を理解する。
東南アジアの植民地化の進行を理解する。
14週 東アジアの変容と日本の動向 中国の開国と列強の進出による影響を理解する。
日本の開国と朝鮮・中国への進出を理解する。
15週 前期期末試験 前期期末試験を行う。
16週 前期期末試験返却 前期期末試験を返却し、前期の学習内容に対する自己の理解度を確認する。
後期
3rdQ
1週 帝国主義の成立と列強の情勢(1)帝国主義の成立と大衆社会の到来 帝国主義時代の社会的特色を理解する。
2週 帝国主義の成立と列強の情勢(2)列強の国内情勢 欧米列強の国内情勢を理解する。
3週 世界分割とアジア・アフリカ(1)列強による世界分割 欧米列強による世界分割の展開を理解する。
4週 世界分割とアジア・アフリカ(2)諸民族の抵抗運動 19世紀末から20世紀はじめのアジア諸地域の民族運動を理解する。
5週 二つの世界大戦とその影響(1)第一次世界大戦と世界 第一次世界大戦と大戦後の欧米社会の動向、アジアの民族運動を理解する。
6週 二つの世界大戦とその影響(2)第二次世界大戦と世界 第二次世界大戦の背景と動向を理解する。
7週 冷戦期の世界と日本(1)東西対立と両陣営の形成 冷戦時代の東西対立の状況を理解する。
8週 冷戦期の世界と日本(2)ヨーロッパ・日本の復興 ヨーロッパと日本の復興・発展を理解する。
4thQ
9週 アジア・アフリカ・ラテンアメリカの自立と課題 冷戦期のアジア・アフリカ・ラテンアメリカ諸国の動向を理解する。
「三つの世界」が形成された経緯を理解する。
10週 米ソ両大国の動揺 米ソ両大国の威信・指導力が低下したことを理解する。
11週 大国の動揺と国際経済の危機 世界経済が構造的に変容したことを把握する。
産業の構造が転換し、地域間の相互依存が強まったことを理解する。
12週 社会主義の後退と冷戦の終結 ソ連の改革と冷戦の終結を把握する。
東欧諸国が自由化し、ソ連も解体した経緯を理解する。
13週 グローバル化と多極化 20世紀末からの欧米・アフリカ諸国の動向を理解する。
20世紀末からのアジア諸地域の動向を理解する。
14週 地球社会への歩み 現代の国際社会が抱える課題を把握する。
科学技術の発展や環境問題を地球規模で考察する。
15週 後期期末試験 後期期末試験を行う。
16週 後期期末試験の返却 後期期末試験を返却し、後期の学習内容に対する自己の理解度を確認するとともに、一年間の学習内容を振り返る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。2
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。2
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。2
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。2
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。2
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。2
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。2
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。2
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。2
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。2

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力7070
専門的能力3030