現代社会

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 現代社会
科目番号 0013 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『現代社会』東京書籍
担当教員 金子 忠政

到達目標

・現代社会が抱えた様々な問題を、できるかぎりテーマを絞り、深く考える習慣をつけるための端緒とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
関心・意欲・態度社会のあり方や人間の生き方について自己との関係から主体的に探求する。社会のあり方や人間の生き方について探求する。社会のあり方や人間の生き方について探求できていない。
思考・判断自らの力で課題を発見し,人間の存在や価値などについて多面的かつ多角的な視点から考察するとともに,広い視野で主体的に判断することができる。与えられた課題を検討し,人間の存在や価値などについてある程度判断・考察することができる。与えられた課題を検討せず,人間の存在や価値などについて判断・考察することができない。
資料活用の技能・表現社会のあり方や人間の生き方に関する資料を自ら収集し,自己形成につながるように活用すると同時に,自らの成長過程や考察結果について適切に表現することができる。関連する資料を収集し,自己形成につながるように活用すると同時に,自らの成長過程や考察結果についてある程度表現することができる。 資料収集を行わず,自らの成長過程や考察結果について表現することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 本講義は,「人間が幸福になるためにはいったいどのような方策が可能なのか?」という大テーマの下に、現代社会が抱え込んでしまった様々な問題(小テーマ)の歴史的・哲学的根拠を探って行きます。
授業の進め方・方法:
 授業内容は,指定教科書にそいつつも、テーマごとに資料を配付して、できるかぎり深く掘り下げて行きます。
 様々なかたちでの参加(朗読してもらう・意見を求める)を促しますので、積極的に応答してください。

※予習は基本的に必要ありません。
復習ですが、配布した資料と聴講した内容に基づいて、レポートを完成させ、考えの整理を行って下さい。
注意点:
倫理の授業で扱われるテーマは,皆さんの日常生活と非常に密接な関係にあります。授業の内容を補完する意味でも,日頃から新聞,テレビ,雑誌,インターネットなどを定期的にチェックし,自分自身や世の中のことを見つめ直してみてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:自己紹介と本授業の概要
※予習・復習は特に必要なし
現代社会の授業でこれからどのようなことを学ぶのかについて理解する。
2週 プロローグⅠ
「生きられる時間とは?」
※レポート提出
人間にとって望ましい時間のあり方を考えることができる。
3週 プロローグⅡのその1
「グローバリズムの暴力的側面」① ※予習・復習は特に必要なし
身近な日常と遠い国の出来事が結びついていることを理解する。
4週 プロローグⅡのその2
「グローバリズムの暴力的側面」②  ※レポート提出
身近な日常と遠い国の出来事が結びついていることを理解する。
5週 第一部 わたしたちの生きる社会
 テーマ1 地球環境問題①
※予習・復習は特に必要なし
世界的写真家の記録映画を視聴し、その美しさと強さに触れる。
6週 第一部 わたしたちの生きる社会
テーマ1 地球環境問題②
※レポート提出
前回の映画に関連した資料を参考に、レポートを記述する。
7週 第一部 わたしたちの生きる社会
テーマ2 資源・エネルギー問題① ※予習・復習は特に必要なし
「フクシマ」に関する資料を読解しつつ、解決すべき問題を理解する。
8週 第一部 わたしたちの生きる社会
テーマ2 資源・エネルギー問題② ※予習・復習は特に必要なし
原発事故をめぐるフクシマの市民や研究者の映像を視聴し、問題点を明確にする。
2ndQ
9週 第一部 わたしたちの生きる社会
テーマ2 資源・エネルギー問題③  ※レポート提出
「木を植える人」を視聴し、考えを整理する。
10週 第2部 現代の社会と人間
1 現代社会と青年の生き方
 ※レポート提出
ライフ・サイクルにおいて「青年期」とはどんな時期なのかを理解する。
11週 第2部 現代の社会と人間
1 現代社会と青年の生き方
  ※レポート提出
青年期のことを踏まえ、心理学の基本的概念を理解する。
12週 第2部 現代の社会と人間
第一章
2よりよく生きることを求めて①
「考える」とはいったいどんなことなのか、先哲の思想から理解する。
13週 第2部 現代の社会と人間
第一章
2よりよく生きることを求めて②
「考える」とはいったいどんなことなのか、先哲の思想から理解する。
14週 第2部 現代の社会と人間
第一章2よりよく生きることを求めて③ ※レポート提出
「生きる」とはいったいどんなことなのか、先哲の思想から理解する。
15週 前期期末試験 前期の期末試験を実施する。
16週 前期期末試験の返却・解説 前期の期末試験の結果を返却し,解答例を確認することができる。
後期
3rdQ
1週 第2部 現代の社会と人間
第一章
2よりよく生きることを求めて④
現代の思想家がいったいどんなことを探究しているのかを知る。
2週 第2部 現代の社会と人間
第一章
2よりよく生きることを求めて⑤
現代の思想家がいったいどんなことを探究しているのかを知る。
3週 第2部 
第2章日本国憲法と民主政治
1民主政治とは
※予習・復習は特に必要なし
民主主義の本質を考える。
4週 第2部 
第2章日本国憲法と民主政治
2日本国憲法の基本原理
日本国憲法と三つの原理
民主主義の本質を踏まえつつ、日本国憲法の意味と意義を理解する。
5週 第2部 
第2章日本国憲法と民主政治
2日本国憲法の基本原理
基本的人権の保障①
自由権的基本権について理解する。
6週 第2部 
第2章日本国憲法と民主政治
2日本国憲法の基本原理
基本的人権の保障② ※レポート提出
社会権的基本権について理解する。
7週 第2部 
第2章日本国憲法と民主政治
2日本国憲法の基本原理
特集:死刑について考えよう!
死刑制度の是非を、映像や資料を通じて考える。
8週 第2部 
第2章日本国憲法と民主政治
2日本国憲法の基本原理
平和主義と安全保障
安保法制をめぐっての議論を、多様な観点から、自分なりに検証する。
4thQ
9週 第2部
第3章現代社会と法
社会生活と法①
※予習・復習は特に必要なし
「働くこと」の意義を労働法を理解することで考える。
10週 第2部
第3章現代社会と法
社会生活と法② 
※予習・復習は特に必要なし
「働くこと」の意義を労働法を理解することで考える。
11週 第3部ともに生きる社会をめざして
①若者の労働環境をどう改善するか?
前回学んだ労働法の知識に基づき、自分自身と労働との関係を突き詰めて考える。
12週 教科書のコラムより
「男女差別をめぐる裁判」
ジェンダー論①
様々な男女差別の具体的な場面にアプローチしつつ、「差別とは何か?」について考える。
13週 教科書のコラムより
「男女差別をめぐる裁判」
ジェンダー論② ※レポート提出
様々な男女差別の具体的な場面にアプローチしつつ、「差別とは何か?」について考える。
14週 教科書のコラムより
「男女差別をめぐる裁判」
からヘイト・クライムの問題へ
人種差別がどうして起こってしまうのか?その原因について資料に基づき考える。
15週 後期期末試験 後期の期末試験を実施する。
16週 後期期末試験の返却・解説 後期の期末試験の結果を返却し,解答例を確認することができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。2
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。2
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。2
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。2
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。2
公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。2
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。2
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。2
民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。2
資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。1
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。2
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。2
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。2
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。2
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。1
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。2

評価割合

試験平常点合計
総合評価割合000
基礎的能力70300
専門的能力000
分野横断的能力000