微分積分Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 微分積分Ⅰ
科目番号 0023 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 書名:新微分積分Ⅰ 改訂版、著者:高遠節夫ほか、出版社:大日本図書
担当教員 伊藤 昌彦,須藤 広志,林 航平,山野内 敬

到達目標

(1) 導関数を求められる。とくに、合成関数の微分法を正しく適用できる。
(2) 微分係数の意味を理解し、接線や極値の問題に応用できる。
(3) 定積分・不定積分を求められる。
(4) 定積分の意味を理解し、計量問題や物理の問題に応用できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 微分法練習問題およびSTEP UPを含む教科書・問題集の殆どの問題を自力で解ける。誘導を与えられることにより、教科書の問レベルの問題の殆どが自力で解ける。誘導を与えても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題が解けない。
評価項目2 微分法の応用練習問題およびSTEP UPを含む教科書・問題集の殆どの問題を自力で解ける。誘導を与えられることにより、教科書の問レベルの問題の殆どが自力で解ける。誘導を与えても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題が解けない。
評価項目3 積分法練習問題およびSTEP UPを含む教科書・問題集の殆どの問題を自力で解ける。誘導を与えられることにより、教科書の問レベルの問題の殆どが自力で解ける。誘導を与えても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題が解けない。
評価項目4 積分法の応用練習問題およびSTEP UPを含む教科書・問題集の殆どの問題を自力で解ける。誘導を与えられることにより、教科書の問レベルの問題の殆どが自力で解ける。誘導を与えても、到達目標に関連する教科書の問レベルの問題が解けない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
先ず、導関数の計算ができることを目指す (前期中間)。
次に、導関数の応用として増減表を用いて関数のグラフの概形を把握する技術を学ぶ (前期期末)。
後期ではまず、微積分の基本定理 を理解し、積分計算ができるようになることを目指す (後期中間)。
さらに、面積・体積等の計量問題や物理的な問題への応用を通じて、積分の発想法に慣れることを目指す(後期期末)。
授業の進め方・方法:
1.この授業は、「講義」と「演習」との二つの時間に分かれている。
2.「講義」の時間では、おもに教員が、教科書の内容を説明する。
3.「演習」の時間では、おもに学生が、に問題集の問題に取り組む。
4.各授業では重要事項や記憶すべき公式等を精選して提示する。とくに「合成関数の微分法」、「置換積分・部分積分」といった、基本的だが間違いも起きやすい公式については、繰り返し使い方を説明する。
<事前学習>基礎数学で学んだ色々な関数 (2次関数などの多項式関数、分数関数、指数関数・対数関数、三角関数) について思い出しておくことが勧められる。
<事後学習>その回の授業で新しく学んだことを改めて自分の言葉で整理することを勧める。授業で扱わなかった問題を解いてみると一層よい。
注意点:
 微分積分は関数についての学問である。基礎数学では文字式に慣れることから始めて、色々な関数についても学んだが、微分積分を学ぶことで関数についての理解はさらに深まるはずである。関数の学習は基礎数学で完結する訳ではない。数学に対して苦手意識のある人も諦めず、授業に参加して欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 基礎数学の復習 関数の極限が計算できる。微分係数が分かり、導関数が計算できる。
2週 導関数の計算 導関数の計算法を理解する。
3週 導関数の計算 三角関数、指数関数の導関数を計算できる。
4週 合成関数の微分法 合成関数の微分法を使った計算ができる。
5週 逆関数の導関数、逆三角関数 対数関数の導関数を計算できる。逆三角関数の意味を理解する。逆三角関数の導関数を計算できる。
6週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
7週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 接線・法線 接線・法線の方程式を求められる。
10週 関数の変動 導関数から増減表をかつくることができる。増減表とグラフの関係を理解する。関数の極値を求められる。
11週 関数の変動 最大値、最小値が求められる。
12週 導関数の応用 高次導関数が求められる。曲線の凹凸がわかる。
13週 導関数の応用 媒介変数表示による関数の微分ができる。速度・加速度と導関数の関係を説明できる。
14週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
15週 前期期末試験
16週 不定積分と定積分
不定積分とは何かを説明できる。定積分と面積の関係 (区分求積法) を理解する。
後期
3rdQ
1週 不定積分の計算例 微分法の公式を復習し、不定積分の公式としてまとめ直す。三角関数、指数関数、対数関数、無理関数の積分計算ができる
2週 積分の計算 置換積分法、部分積分法を使った積分計算ができる。
3週 積分の計算 部分分数分解を復習し、分数関数の積分計算に応用する。
4週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
5週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
6週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
7週 まとめと演習 学習内容を整理し盲点を確認する。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 面積 曲線が囲む図形の面積を計算できる。
10週 曲線の長さ・体積 弧長 (曲線の長さ) を計算できる。
立体の体積を計算できる。
11週 いろいろな応用 媒介変数表示による計量計算ができる。
12週 いろいろな応用 媒介変数表示による計量計算ができる。
極座標を理解し、計量問題に応用できる。
13週 いろいろな応用 極座標を理解し、計量問題に応用できる。
14週 いろいろな応用 広義積分を理解し、計算できる。
15週 いろいろな応用 物理的問題と積分の関係を理解する。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3

評価割合

定期試験小テスト相互評価課題ポートフォリオ発表合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000