物理Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理Ⅱ
科目番号 0026 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:総合物理1・総合物理2(発行所:数研出版)、参考書・問題集:スタディサプリ
担当教員 今野 一弥

到達目標

①熱および波に関する物理現象の学習を通して、その基礎的な見方や考え方を身に付ける。
②熱、波、光に関する実験およびレポートの作成を通して、測定機器の取り扱い方、安全の確保、レポートの書き方、データの集計方法を学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
熱・波に関する講義教科書の巻末問題を含め、すべての問が自力で解ける。教科書の問や類題の6割が自力で解ける。標準的な到達レベル以下
熱・波に関する実験物理現象を理解し、適切な実験とレポートの作成ができる。安全な実験と書式に沿ったレポートの作成ができる。標準的な到達レベル以下

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱と気体:熱と物質、熱と仕事の関係を通して、熱に関する基本的な物理的な概念を学習する。
波:水面波、音波、光に関する性質を通して、波に関する基本的な物理的な概念を学習する。
実験:熱や波の実験を通して、適切な実験方法やレポートの書き方を学習する。
授業の進め方・方法:
物理Ⅱは、授業および3回の実験によって進め、成績は定期試験約7割と課題約3割で評価を行う。
注意点:
・物理Ⅰおよび基礎数学の知識も必要とするため、よく復習した上で受講すること。
・定期試験は電卓の持ち込みが可とするため、忘れずに持参すること。
・課題の提出期限は厳守すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱と熱量 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連、熱の運動と熱平衡状態、熱量の保存則、熱容量や比熱を説明できる。
2週 熱と物質の状態 物質の三態、潜熱、熱膨張を説明できる。
3週 熱と仕事 摩擦と熱、ジュール熱、熱の仕事当量を説明できる。
4週 気体の法則 気体の圧力、ボイル・シャルルの法則、理想気体の状態方程式を説明できる。
5週 気体の分子運動 分子の運動、ボルツマン定数を説明することができる。
6週 気体の状態変化 気体の内部エネルギー、熱力学第一法則、気体の状態変化、気体のモル比熱を説明できる。
7週 エネルギーの移り変わり エネルギー保存則、不可逆変化、熱機関と熱効率を説明できる。
8週 前期中間試験 上記までの学習内容について理解できる。
2ndQ
9週 実験(熱) 熱に関する物理現象の観察を通して、実験方法およびレポートの作成ができる。
10週 波動 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。
11週 波と媒質の運動 位相、縦波と横波について説明できる。
12週 正弦波の式 波と正弦波の関係を説明できる。
13週 波の伝わり方 波の独立性、波の重ね合わせ、定常波を説明できる。
14週 固定端反射と自由端反射 自由端反射と固定端反射が説明できる。
15週 波の干渉・反射・屈折・回折 波の干渉・反射・屈折・回折、ホイヘンスの原理が説明できる。
16週 前期期末試験 上記までの学習内容について理解できる。
後期
3rdQ
1週 実験(波) 波に関する物理現象の観察を通して、実験方法およびレポートの作成ができる。
2週 音の性質(1) 音の性質、音速が説明できる。
3週 音の性質(2) 音の伝わり方、うなりが説明できる。
4週 弦の振動 弦の固有振動を理解できる。
5週 気柱の振動 開管・閉管の固有振動を説明できる。
6週 ドップラー効果(1) ドップラー効果(音源のみが移動する場合)を説明できる。
7週 ドップラー効果(2) ドップラー効果(音源や観測者が移動する場合)を説明できる。
8週 後期中間試験 上記までの学習内容について理解できる。
4thQ
9週 実験(光) 光に関する物理現象の観察を通して、実験方法およびレポートの作成ができる。
10週 光の種類と速さ 光の種類、光の速さを説明できる。
11週 光の反射・屈折 光の反射や屈折、全反射が説明できる。
12週 光の分散とスペクトル 光の分散とスペクトルが説明できる。
13週 ヤングの実験による光の干渉と回折 ヤングの実験を説明できる。
14週 回折格子による光の干渉と回折 回折格子による光の干渉を説明できる。
15週 薄膜による光の干渉 薄膜による光の干渉を説明できる。
16週 後期期末試験 上記までの学習内容について理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3
安全を確保して、実験を行うことができる。3
実験報告書を決められた形式で作成できる。3
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3
熱に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験課題その他合計
総合評価割合80200100
基礎的能力80200100
専門的能力0000
分野横断的能力0000