到達目標
1・2年で学習した内容を踏まえながら、生活と関わりの深い電気と磁気を学習する。学習内容の基礎的な物理現象についての説明および基本的な問題を解くことができる。また、電磁気に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明することができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
学習評価項目(電気と磁気) | 電気と磁気に関する学習内容を正しく理解できる。 | 電気と磁気に関する学習内容の基礎を理解できる。 | 標準的な到達レベルに達していない。 |
課題評価項目(電気と磁気) | 電気と磁気に関する課題内容を理解し、正しく整理ができる。 | 電気と磁気に関する課題内容の基礎を理解し、基本的な整理ができる。 | 標準的な到達レベルに達していない。 |
実験評価項目(電気と磁気) | 電気と磁気に関する実験内容を理解し、正しく実験ができる。 | 電気と磁気に関する実験内容の基礎を理解し、基本的な実験ができる。 | 標準的な到達レベルに達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は企業で電気・電子デバイスの設計開発を担当していた教員が、その経験を活かし、電気と磁気の基本的特性・相互作用・最新の研究開発動向等について講義形式で授業を行うものである。
学習評価に関する内容:電気と磁気(電場、電流、電流と磁場、電磁誘導と電磁波)について学習する。
課題評価に関する内容:学習内容およびCBTに向けた課題を通して、学習内容を定着させる。
実験評価に関する内容:電磁気に関する分野の実験およびレポートの作成を通して、実験方法とレポートの作成方法および学習内容のより深い理解に繋げる。
授業の進め方・方法:
教室で講義を行い、授業進度に応じて適宜演習問題を行う。また、適時課題を課すが、提出期限を厳守すること。
予習:毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと。
復習:毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
物理Ⅲは、物理Ⅰおよび物理Ⅱにおける学習内容を基本としているが、基礎数学A・Bおよび微積分の知識も必要とするため、よく復習した上で受講すること。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
物理Ⅲの概要、授業の進め方および授業内容、注意点について理解できる。
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2週 |
静電気や物体が帯電するしくみ |
静電気や物体が帯電するしくみ、電気素量、電気量保存の法則が理解できる。
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3週 |
クーロンの法則と静電誘導 |
クーロンの法則および点電荷の間にはたらく静電気力、導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて理解できる。
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4週 |
電場 |
電場や点電荷のまわりの電場、電場の重ね合わせ、電気力線を理解できる。
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5週 |
電位 |
電位、静電気力による位置エネルギー、電位差を理解できる。
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6週 |
コンデンサー
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コンデンサーの充電、電気容量、電場、接続、エネルギー、誘電体との関係について理解できる。
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7週 |
前期中間試験 |
上記までの学習内容について理解し説明できる。
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8週 |
オームの法則と抵抗率 |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができ、抵抗率について理解できる。
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2ndQ |
9週 |
電気とエネルギー |
ジュール熱や電力を求めることができる。
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10週 |
直流回路 |
抵抗の直列接続および並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。
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11週 |
キルヒホッフの法則 |
キルヒホッフの法則を理解できる。
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12週 |
電池の起電力と内部抵抗 |
電池の起電力と内部抵抗を理解できる。
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13週 |
ホイーストンブリッジ回路 |
ホイーストンブリッジ回路を理解できる。
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14週 |
半導体 |
半導体、ダイオード、トランジスターについて説明できる。
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15週 |
前期期末試験 |
上記までの学習内容について理解し説明できる。
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16週 |
試験答案の返却と解説 |
試験答案の返却、問題の解説と正答の説明
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後期 |
3rdQ |
1週 |
磁場 |
磁気力、磁場、磁力線、磁化を理解できる。
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2週 |
電流のつくる磁場 |
直線電流、円形電流、ソレノイドコイルの電流がつくる磁場を理解できる。
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3週 |
電流が磁場から受ける力 |
電流が受ける力、磁束密度、平行電流が及ぼしあう力を理解できる。
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4週 |
ローレンツ力 |
ローレンツ力、磁場中の荷電粒子の運動を理解できる。
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5週 |
電磁誘導 |
レンツの法則、ファラデーの電磁誘導の法則が理解できる。
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6週 |
電磁気に関する実験 |
電磁気に関する分野の実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。
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7週 |
後期中間試験 |
上記までの学習内容について理解し説明できる。
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8週 |
誘導起電力 |
誘導起電力とそのエネルギー、渦電流を理解できる。
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4thQ |
9週 |
自己誘導と相互誘導 |
自己誘導と相互誘導について理解できる。
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10週 |
交流 |
交流の発生原理、実効値、変圧器について理解できる。
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11週 |
交流回路 |
交流の電圧と電流、交流と抵抗・コイル・コンデンサーの関係が理解できる。
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12週 |
交流回路のインピーダンス |
インピーダンス、直列回路と並列回路のインピーダンスについて説明できる。
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13週 |
電気振動 |
共振、電気振動、固有周波数について理解できる。
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14週 |
電磁波 |
電磁波の発生と性質について理解できる。
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15週 |
後期期末試験 |
上記までの学習内容について理解し説明できる。
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16週 |
試験答案の返却と解説 |
試験答案の返却、問題の解説と正答の説明
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 電気 | 導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則が説明できる。 | 3 | |
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。 | 3 | |
電場・電位について説明できる。 | 3 | |
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。 | 3 | |
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。 | 3 | |
ジュール熱や電力を求めることができる。 | 3 | |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
電磁気に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 発表 | 相互評価 | 態度ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |