国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0033 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「ちくま科学評論選」(筑摩書房)および自作のプリント
担当教員 千葉 幸一郎,油座 圭祐

到達目標

1、2学年での学習を踏まえ、より高度な国語力の涵養に努める。
油座が担当する箇所では教科書を使う。一言一句の意味や文章の展開などを正確に読み取りながら科学的な評論・エッセイを読み進め、論じられている問題について、自分なりの捉え方や考え方を持てるようになることが目標である。
また、千葉の担当する箇所ではプリントを用いて、私たちが生活する宮城県に関わる古代から近代までの文学作品を読み進める。その内容を正確に理解でき、さらに宮城の良さや課題を指摘し、その上で自分なりの提案ができることが望ましい。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1詩歌・小説の文意や作者の表現しようとするところを理解し、それについての自分なりの感想を持つことができる。文意を理解し、文芸作品に対する興味を持つことができる。文意の理解が十分でなく、文芸作品に対する興味を持つことができない。
評価項目2評論文や随筆を読み、文意を正しく理解した上で、論理の展開や考え方の独自性を味わい、それについての自分なりの意見をまとめることができる。論旨を把握し、文意を正確に理解することができる。文意を理解できず、論旨を把握することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1、2学年での国語学習を踏まえながら、文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについての考えを深め広げることができるような、より高度な「読む・聞く・話す・書く」国語力を総合的に養う。
授業の進め方・方法:
通常の授業では教科書に従い、授業を行う。現代語の語句や熟語を事前に調べた上で、問題集なども用いながら教科書掲載の文章を正確に読み取り論点を明らかにし、さらにペアワークなどによってより理解を深めて行くようにする。

・事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと
・事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
授業の前に教科書を一読し、分からない語句等があれば事前に調べ、演習問題は事前に考えておいてほしい。
前成績評価は定期試験での成績80%、その他20%とする。
なお、宮城県を舞台とする小説や随筆の読書感想文を夏季休暇の課題にする予定である。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標や方法・評価などについて理解できるようになる。
2週 プロローグ
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の主張を簡潔にまとめ、それに対する自分なりの意見を的確に表現することができる。
3週 第一章 科学の方法①
論の展開に注意して、論旨を把握する。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
4週 第一章 科学の方法②
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
5週 第一章 科学の方法③
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の主張を簡潔にまとめ、それに対する自分なりの意見を的確に表現することができる。
6週 第四章 科学の視点①
論の展開に注意して、論旨を把握する。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
7週 第四章 科学の視点②
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
8週 第四章 科学の視点③
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の主張を簡潔にまとめ、それに対する自分なりの意見を的確に表現することができる。
2ndQ
9週 第八章 科学の現在①
論の展開に注意して、論旨を把握する。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
10週 第八章 科学の現在②
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
11週 第八章 科学の現在③
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の主張を簡潔にまとめ、それに対する自分なりの意見を的確に表現することができる。
12週 第十章 科学を哲学する①
論の展開に注意して、論旨を把握する。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
13週 第十章 科学を哲学する②
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
14週 第十章 科学を哲学する③
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の主張を簡潔にまとめ、それに対する自分なりの意見を的確に表現することができる。
15週 エピローグ
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の主張を簡潔にまとめ、それに対する自分なりの意見を的確に表現することができる。
16週 答案返却と補講 誤答した箇所について、なぜ間違ったのか理解できる。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
学習目標と授業方法・評価について理解できるようになる。相手にとって分かりやすい文章を書こうとする態度が身につく。相手にとって分かりやすい文章を書くために、他人と検討できるようになる。
2週 古典の中の「みやぎ」和歌①
万葉集の中の和歌を読み、解釈する、
和歌のレトリックを理解し、正確に解釈することができる。
3週 古典の中の「みやぎ」和歌②
勅撰集の中の和歌を読み、解釈する。「歌枕」について把握する。
正確な解釈を踏まえ、和歌の世界を鑑賞できる。
4週 古典の中の「みやぎ」物語① 「くたかけ」「塩釜」(『伊勢物語』)
テキストを全員で音読し、解釈する。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
5週 古典の中の「みやぎ」物語② 藤原実方(『十訓抄』下 第八)
テキストを全員で音読し、解釈する。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
6週 古典の中の「みやぎ」 伊達政宗の人生および詩歌
漢詩と和歌を味読する。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
7週 古典の中の「みやぎ」 伊達騒動
テキストや映像で伊達騒動について知る。
テキストや映像によって伊達騒動について理解し、概要を説明できる。
8週 古典の中の「みやぎ」紀行文① 「奥の細道」(1) 笠島・仙台
テキストを全員で音読し、解釈する。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
4thQ
9週 古典の中の「みやぎ」紀行文② 「奥の細道」(2) 塩釜・松島
テキストを全員で音読し、解釈する。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
10週 古典の中の「みやぎ」紀行文②「奥の細道」(3) 石巻・鳴子
テキストを全員で音読し、解釈する。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
11週 近代文学の中の「みやぎ」詩歌①
島崎藤村や土井晩翠などの近代詩を読む。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
12週 近代文学の中の「みやぎ」詩歌②
落合直文や原阿佐緒などの短歌、阿部みどり女や中村汀女などの俳句を読む。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
13週 近代文学の中の「みやぎ」 小説①
真山青果「南小泉村」を読む。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
14週 近代文学の中の「みやぎ」 小説②
魯迅「藤野先生」を読む。
正確な解釈を行い、それを踏まえて作品世界を鑑賞できる。
15週 文学の中の「みやぎ」のまとめ 授業で扱った作品について、正確な理解ができている。
16週 答案返却と補講 誤答した箇所について、なぜ間違ったのか理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験またはレポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000
0000000