社会科学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 社会科学
科目番号 0063 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 担当は閻秋君。自作のプリントを配布する。参考書『近代日中関係史断章(岩波現代文庫)』(岩波書店、2008年)
担当教員 閻 秋君

到達目標

本講義は1840 年のアヘン戦争勃発から 1972 年の日中国交正常化までの日中文化交流史を論ずる。国境を越えた日中知識人の文化交流活動を、様々な視点(歴史、文学、芸術、映画など)から多角的に考える。また現在、自分の既存認識と異なる思考様式と出会うとき、どのような姿勢で他者を考え、どのような自分を再発見できるのか。こうした思考を通じて、異文化理解の力を身につけることを本授業の最終目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1テキストを正確に解読し、多角的に考える。テキストを正確に解読できる。テキストを正確に解読できない。
評価項目2日中知識人の交流活動について十分に理解できる。日中知識人の交流活動についてほぼ理解できる。日中知識人の交流活動について理解できない。
評価項目3日中文化交流史の流れについて十分に理解できる。日中文化交流史の流れについてほぼ理解できる。日中文化交流史の流れについて理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
「山川異域、風月同天」というように、日中両国の文化交流は長い歴史を持って深い絆を育んできた。似通った文化基盤を持つ日中知識人が、特に近代の紛争と対立の中で、どのような文化交流活動を行っており、どのように隣国を考えてきたのか。これらの問題意識に基づいて、本講義は1840 年のアヘン戦争勃発から 1972 年の日中国交正常化までの日中文化交流史を論ずる。国境を越えた日中知識人の文化交流活動を、様々な視点(歴史、文学、芸術、映画など)から多角的に考える。また現在、自分の既存認識と異なる思考様式と出会うとき、どのような姿勢で他者を考え、どのような自分を再発見できるのか。こうした思考を通じて、異文化理解の力を身につけることを本授業の最終目標とする。
授業の進め方・方法:
講義担当者が作成した資料に基づいて講義を進める。なお、講義の内容によって映像資料・史料を追加する場合もある。受講者はそれらの内容を丁寧に読んで理解を深めてほしい。また、評価については、期末レポートと授業への参加度で評価する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、コース選択
2週 幕末の日本人が見た二つの上海 「千歳丸」随員が書いた上海見聞録の内容について理解できる。
3週 清代駐日公使館員の文化交流活動 楊守敬の日本訪書活動について理解できる。
4週 清仏戦争期の日本人の清国渡航 漢学者・岡千仭の清国渡航について理解できる。
5週 日清戦争後の中国人の日本留学 魯迅「藤野先生」の内容について理解できる。
6週 お雇い日本人教習と京師大学堂 服部宇之吉の教育活動について理解できる。
7週 ドキュメンタリー鑑賞 ドキュメンタリーの内容について理解できる。
8週 中国革命の先覚者と日本人の支援者 孫文と宮崎滔天、梅屋庄吉の交流活動について理解できる
2ndQ
9週 日本の社会運動家が見た中国の辛亥革命 北一輝の辛亥革命体験について理解できる。
10週 中国の五・四運動と日本の知識人 北京大学学生訪日団と吉野作造の関係について理解できる。
11週 中国画家が見た大正ロマン 豊子愷と竹久夢二の『夢二画集』の関係について理解できる。
12週 日本の文豪たちの中国訪問 内山書店を窓口にした谷崎潤一郎の交流活動について理解できる。
13週 戦時下の日中映画交渉 『木蘭従軍』の背景と内容について理解できる。
14週 日中国交正常化前の芸術交流 京劇・梅蘭芳の三回目の日本公演について理解できる。
15週 期末レポート レポートの作成
16週 レポートの返却と要点の解説 授業のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

期末のレポート授業への参加度合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力201030
分野横断的能力101020