到達目標
死生学として「死」について考えた後に、このことを踏まえて、一つの映像作品を鑑賞することでコミュニケーション論(人間と人間が深く交わるコミュニケーションとは何か?)のようなものを展開し、理想的コミュニケーションについて学生諸君が考えるための機会を提供したい。
死刑制度の是非について、主体的に考え、学生諸君一人一人が自分なりの結論に近づく、あるいは、近づけなくとも考え続けるための様々な材料を提供したい。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
意欲・態度 | 積極的に発言・応答できる。 | 積極的ではないが、与えられたテーマについて、発言・応答する姿勢が感じられる。 | 消極的であり、テーマについて考えようとする姿勢が皆無である。 |
関心 | 疑問に思ったことについて主体的に探究する様子が具体的にうかがえる。 | 問いかけに対して、受動的ではあるが、探究しようとする。 | あらゆる問いかけに対し拒絶的であり、無関心である。 |
思考 | レポート等の表現において、明確に言語化し、ユニークな思考過程を示すことができる。 | レポート等の表現において、授業を踏まえた思考過程を示すことができる。 | 言語化が困難であり、表現すべき場においても意欲をみせない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
人間の生を考えることは、人間の死を考えることと同義である。それゆえ、死を様々な角度から検討することによって、現代人の生を浮き彫りにしたい。
このことを踏まえたうえで、死者を介在して描かれているととらえられる映像作品を通して、人間の交わりについて君たちとともに考えていきたい。
授業の進め方・方法:
前半は「死」,「コミュニケーション」というテーマを設定し、映像を深く読み取ることにチャレンジして下さい。。
・死について、「死とは何か」について様々な問いを立て、死について考える契機・機会を設定する。また、脳死やターミナルケ
ア、アポトーシス等についても言及します。
・ある映像作品から「死者を弔うこととは?」、「死者に対して責任を取ることとは?」について考えつつ、人間にとって本来の
コミュニケーションとは何かを考えてもらいます。
後半は前半を受ける形で、死刑について考えてもらいます。その契機となるように、映像を視聴します。
※予習は基本的に必要ありません。復習ですが、資料を丹念に読み込んで、視聴した映像について自分なりの解釈を試みて下さい。
注意点:
・意見を求めますから、より積極的に発言して下さい。
・理解できない時には遠慮しないでどしどし質問をぶつけて下さい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
・自己紹介 ・この授業について(ガイダン ス) |
これからの展開について理解する。
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2週 |
・死を論じることはなぜ困難なのか? ・死・時間・人間の連関は? |
いわば、哲学的問いを通じて、死について考える。
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3週 |
・死に関わる現代的問題 ・生と死の境界・死の瞬間について |
脳死・ターミナルケアを取り上げながら生命倫理の基本について学ぶ。
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4週 |
・死の文法 ・仏の哲学者ジャンケレヴィッチ『死』の紹介 |
死に関わる様々な表現を検討することで、死について考える。
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5週 |
・死についての様々な問い(①~⑩)を一つ一つ簡略に検討 ★レポート配布 |
第4週までの講義のまとめとして、10個の問いを考え、レポートをまとめる作業。
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6週 |
・死についての知識(哲学と宗教、西洋と日本) ・アポトーシスについて |
まとめの講義を踏まえて、前回配布のレポートを完成させる。
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7週 |
・映画「ゆきゆきて神軍」(原一男監督)の紹介※なぜこの作品を取り上げるのか?「留意点」の設定と説明。 |
前半は映画についての紹介を聞きつつ、自分なりの関心度を高める。
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8週 |
・映画「ゆきゆきて神軍」の視聴① |
とにかく映画の視聴に集中する。あるいは、楽しむ。
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4thQ |
9週 |
・映画「ゆきゆきて神軍」の視聴② |
映画視聴終了後に、様々な疑問点を教員にぶつける。
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10週 |
映画の脚本を配布し、印象深いシーンを検証する。 ★レポート配布 |
第7週で設定した「留意点」について、自分なりに振り返り、レポートを記述する。
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11週 |
再度映像を振り返る。 |
レポートを完成する。
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12週 |
死刑について ・死刑制度の是非についての基本的な問題点を確認する。 |
死刑制度の基本を理解する。
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13週 |
映画「絞死刑」(大島渚監督)の視聴① |
とにかく映画の視聴に集中する。あるいは、楽しむ。
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14週 |
映画「絞死刑」の視聴② |
とにかく映画の視聴に集中する。あるいは、楽しむ。
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15週 |
映画「絞死刑」についての解説 ★レポート配布 |
映画についての疑問点を教員にぶつける。レポートを完成する。
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16週 |
レポートの講評と総括 |
最終レポートによって、自分自身が今後考え続けていくべきことを整理する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 平常点 | レポート | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 | 合計 |
総合評価割合 | 0 | 20 | 80 | 0 | 0 | 0 | 100 | 200 |
基礎的能力 | 0 | 20 | 80 | 0 | 0 | 0 | 100 | 200 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |