国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0147 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 名取キャンパス一般科目 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「現代文B」(教育出版) 
担当教員 百井  順子

到達目標

1、2学年での学習を踏まえ、より高度な国語力の涵養に努める。
現代文では、一言一句の意味や文章の展開などを正確に読み取りながら、随筆では筆者や作者の独自なものの見方・感じ方について、評論文では論じられている問題について、自分なりの捉え方や考え方を持てるようになる。
表現分野では、社会生活において直面するであろういろいろな場面を想定し、その際注意すべき事項について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1詩歌・小説の文意や作者の表現しようとするところを理解し、それについての自分なりの感想を持つことができる。文意を理解し、文芸作品に対する興味を持つことができる。文意の理解が十分でなく、文芸作品に対する興味を持つことができない。
評価項目2評論文や随筆を読み、文意を正しく理解した上で、論理の展開や考え方の独自性を味わい、それについての自分なりの意見をまとめることができる。論旨を把握し、文意を正確に理解することができる。文意を理解できず、論旨を把握することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1、2学年での国語学習を踏まえながら、文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについての考えを深め広げることができるような、より高度な「読む・聞く・話す・書く」国語力を総合的に養う。
授業の進め方・方法:
通常の授業では教科書に従い、授業を行う。現代語の語句や熟語を事前に調べた上で、問題集なども用いながら教科書掲載の文章を正確に読み取り論点を明らかにし、さらにペアワークなどによってより理解を深めて行くようにする。

・事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと
・事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:
授業の前に教科書を一読し、分からない語句等があれば事前に調べ、演習問題は事前に考えておいてほしい。
前成績評価は定期試験での成績80%、その他20%とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 学習目標や方法・評価などについて理解できるようになる。
2週 随想「後生の桜」
話題の展開に注意して、作者の思いを把握する。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
3週 随想「後生の桜」
話題の展開に注意して、作者の思いを把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
4週 随想「後生の桜」
話題の展開に注意して、作者の思いを把握する。
水俣湾の豊かな自然とそこで起きた悲劇について、理解と思索を深めながら感想文を書いている。
5週 評論「地図の想像力」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
6週 評論「地図の想像力」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
7週 評論「地図の想像力」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
筆者の「科学」観を読み取っている。
8週 評論「地図の想像力」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
近代以前も以後も地図は人間にとっての「意味」だという筆者の考えを読み取っている。
2ndQ
9週 評論「地図の想像力」
論の展開に注意して、論旨を把握する。
地図がさまざまな世界像の生産の場だとする筆者の考え方にふれ、自分の考えをもつことができている。
10週 小説「俘虜記」
極限状況に置かれた人間の心理をとおして、近代戦争と人間との関係についての考えを深める。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
11週 小説「俘虜記」
極限状況に置かれた人間の心理をとおして、近代戦争と人間との関係についての考えを深める。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
12週 小説「俘虜記」
極限状況に置かれた人間の心理をとおして、近代戦争と人間との関係についての考えを深める。
アメリカ兵に対峙し彼を射殺することのなかったことへの緻密な分析を読み、主人公の心理を理解している。
13週 小説「俘虜記」
極限状況に置かれた人間の心理をとおして、近代戦争と人間との関係についての考えを深める。
当時の戦争や戦場の様子を調べ、作品を生きたものとして理解している。
14週 小説「俘虜記」
極限状況に置かれた人間の心理をとおして、近代戦争と人間との関係についての考えを深める。
前時に調べたことを発表できている。
15週 前期末試験
16週 答案返却と補講
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
学習目標と授業方法・評価について理解できるようになる。相手にとって分かりやすい文章を書こうとする態度が身につく。相手にとって分かりやすい文章を書くために、他人と検討できるようになる。
2週 評論「問われる『身体』の生命』
論理的な文章の読解力を高め、論理的な思考力、表現力を養う。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
3週 評論「問われる『身体』の生命』
論理的な文章の読解力を高め、論理的な思考力、表現力を養う。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
4週 評論「問われる『身体』の生命』
論理的な文章の読解力を高め、論理的な思考力、表現力を養う。
筆者が「脳死」をどう捉えているかを読み取っている。
5週 評論「問われる『身体』の生命』
論理的な文章の読解力を高め、論理的な思考力、表現力を養う。
筆者の脳死に関する問題提起を理解し、そこから帰結する主張を的確に読み取っている。
6週 評論「問われる『身体』の生命』
論理的な文章の読解力を高め、論理的な思考力、表現力を養う。
「脳死は人の死か」という問題に対する自分の意見を、論理的に表現している。
7週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」
現代技術の進歩とそれが投げかけている倫理の問題から、私たちに課せられた課題を考える。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
8週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」
現代技術の進歩とそれが投げかけている倫理の問題から、私たちに課せられた課題を考える。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
4thQ
9週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」
現代技術の進歩とそれが投げかけている倫理の問題から、私たちに課せられた課題を考える。
現代技術の特質と、自然の歴史に対する責任という問題を理解している。
10週 評論「技術の変質と二十一世紀の課題」
現代技術の進歩とそれが投げかけている倫理の問題から、私たちに課せられた課題を考える。
自然科学と人文・社会科学という「二つの文化」の溝を超えなければならない理由を理解している。
11週 小説「舞姫」
「近代文学の古典」と位置づけられる優れた作品をとおして、人間としての生き方、さらに、恋愛のあり方などという普遍的な命題についての考えを深める。
語句に注意しながら文章全体の構成を理解し、大意をつかみ、各段落のつながりや展開を理解できるようになる。
12週 小説「舞姫」
「近代文学の古典」と位置づけられる優れた作品をとおして、人間としての生き方、さらに、恋愛のあり方などという普遍的な命題についての考えを深める。
段落ごとに文脈に沿った言葉の意味を理解し、文意を正しく捉えることができるようになる。
13週 小説「舞姫」
「近代文学の古典」と位置づけられる優れた作品をとおして、人間としての生き方、さらに、恋愛のあり方などという普遍的な命題についての考えを深める。
人間にとって普遍的な命題について考えを深め、感想文を書いている。
14週 小説「舞姫」
「近代文学の古典」と位置づけられる優れた作品をとおして、人間としての生き方、さらに、恋愛のあり方などという普遍的な命題についての考えを深める。
この作品の主題について、自分の意見を述べている。
15週 後期期末試験
16週 予備日

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。3
代表的な文学作品を読み、人物・情景・心情の描写ならびに描写意図などを理解して味わうとともに、その効果について説明できる。3
文章を客観的に理解し、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。3前6
文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。3
鑑賞にもとづく批評的な文章の執筆や文学的な文章(詩歌、小説など)の創作をとおして、感受性を培うことができる。3
読書習慣の形成をとおして感受性を培い、新たな言葉やものの見方を習得して自らの表現の向上に生かすことができる。3
現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語等の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。3
代表的な古文・漢文を読み、言葉や表現方法の特徴をふまえて人物・情景などを理解し、人間・社会・自然などについて考えを深めたり広げたりすることができる。3
古文・漢文について、音読・朗読もしくは暗唱することにより、特有のリズムや韻などを味わうことができる。3
代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置を理解し、作品の意義について意見を述べることができる。また、それらに親しもうとすることができる。3
教材として取り上げた作品について、用いられている言葉の現代の言葉とのつながりや、時代背景などに関する古文・漢文の基礎的知識を習得できる。3
情報の収集や発想・選択・構成の方法を理解し、論理構成や口頭によるものを含む表現方法を工夫して、科学技術等に関する自らの意見や考えを効果的に伝えることができる。また、信頼性を重視して情報を分析し、図表等を適切に活用・加工してコミュニケーションに生かすことができる。3
他者の口頭によるものを含む表現について、客観的に評価するとともに建設的に助言し、多角的な理解力、柔軟な発想・思考力の涵養に努めるとともに、自己の表現の向上に資することができる。3
相手の意見を理解して要約し、他者の視点を尊重しつつ、建設的かつ論理的に自らの考えを構築し、合意形成にむけて口頭によるコミュニケーションをとることができる。また、自らのコミュニケーションスキルを改善する方法を習得できる。3
社会で使用される言葉を始め広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、社会的コミュニケーションとして実践できる。3

評価割合

試験またはレポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000
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