工作実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工作実習Ⅱ
科目番号 0007 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 書名:機械工作要論     著者:大西久治ほか     発行所:理工学社
担当教員 高橋 学,奥村 真彦

到達目標

 各種工作法の技能および技術を習得するとともに、技術者として望ましい態度や習慣を身に付けることを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1指定課題の完成。工作法の技能及び技術を習得した。自己による加工精度向上・創意工夫が見られた。指定課題の製作。各種工作法の技能及び技術を習得した。指定課題を完成できなかった。作業における安全意識の欠如がある。
評価項目2実習レポートを期日までに提出。各分科において指示された項目を満たしており、その内容が優れている.実習レポートを提出。各分科による実施内容を記述している。実習レポート未提出。
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学科到達目標 1  機械工学に関する確かな基礎力を備えること。
学校教育目標 2 創造的で高度な実践的技術者の養成
JABEE 設計・企画・デザインする能力 D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力

教育方法等

概要:
 1年次で修得した知識と技術をもとに応用作業を行う。実習は、旋盤、各種機械、数値制御(NC)機械、鍛造の4つの分科について行う。旋盤は高速精密切削加工、NC機械は三次元CAD/CAMによる3Dモデリング加工、各種機械は立てフライス盤・横フライス盤・平面研削盤等による作業、鍛造は自由鍛造法による鍛造作業を行い、これらの加工実習を通して各製作課題の製作及び加工手順を習得する。また、作業における安全意識の啓発を図る。
授業の進め方・方法:
受講に際し、予習として受講する週の授業とその1つ前の週の授のつながりを把握しておくこと。また、授業を受講した後、来週に向けて復習すること。
注意点:
参考書は関連図書を図書館に多く揃えてある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 旋盤 (機械加工) [加藤] 【技能検定3級課題同等部品の製作】
A部品 段付削り(荒加工)
2週 旋盤 (機械加工) 段付削り(仕上げ加工)、テーパ削り、面取り
3週 旋盤 (機械加工) 段付削り(マイクロメータによる精密加工)
4週 旋盤 (機械加工) 溝入れ、ねじ切り(おねじ)  A部品完成
5週 旋盤 (機械加工) B部品 端面削り、外丸削り
6週 旋盤 (機械加工) 穴あけ
7週 旋盤 (機械加工) 中ぐり、面取り B部品完成 A,B部品の組み立て
8週 NC機械 (CADの基本操作) [青木] 【3Dモデルの製作】
CADシステムの基本機能、操作演習
2ndQ
9週 NC機械 (CAD製図) CADシステムによるモデリング演習
10週 NC機械 (CAD製図) CADシステムを利用したモデル課題の作図
11週 NC機械 (CAD製図) CADシステムを利用したモデル課題の作図
12週 NC機械 (CAD製図) CADシステムを利用したモデル課題の作図
13週 NC機械 (CAD/CAM変換) CADシステムからCAMシステムへの変換作業
14週 NC機械 (NC機械加工) マシニングセンタによる加工
15週 復習 旋盤及びNC機械について理解を深める
16週 鍛造 (自由鍛造) [菅原] 【平たがねの製作】
先手と横座による伸ばし作業
後期
3rdQ
1週 鍛造 (自由鍛造) エアハンマによる伸ばし作業(四角)
2週 鍛造 (自由鍛造) エアハンマによる伸ばし作業(八角)、刃先の成形
3週 鍛造 (熱処理) 平たがね刃先研削作業、熱処理(焼入れ)
4週 鍛造 (硬さ試験) 硬度試験、ハツリ作業
5週 鍛造 (自由鍛造) 【ケガキ針の製作】
先手と横座及びエアハンマによる伸ばし作業
6週 鍛造 (自由鍛造) ねじり作業、針先研削作業
7週 各種機械 (機械加工) [高橋(裕)] 【Vブロックの製作】
立てフライス盤による平面削り
8週 校外研修 地元企業での工場見学
4thQ
9週 各種機械 (機械加工) 立てフライス盤による平面削り
10週 各種機械 (機械加工) 立てフライス盤による側面削り
11週 各種機械 (機械加工) 立てフライス盤によるV面削り
12週 各種機械 (機械加工) 横フライス盤による溝入れ
13週 各種機械 (機械加工) 立てフライス盤による穴あけ
14週 各種機械 (NC機械加工) 平面研削盤の基本操作及び研削仕上作業
15週 危険予知トレーニング (KYT) KYT4ラウンド法によるイラストシートを用いたKY討議
16週 総復習 鍛造及び各種機械の理解を深める

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図CADシステムの役割と構成を説明できる。1
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。1
3次元CADをつかい、製図ができる。1
工作塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。3
鍛造とその特徴を説明できる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。3
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。3
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。3
材料硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。3
焼きなましの目的と操作を説明できる。2
焼きならしの目的と操作を説明できる。2
焼入れの目的と操作を説明できる。2
焼戻しの目的と操作を説明できる。2
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。4
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、プログラミングができる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。2

評価割合

レポート作品機械操作態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合12030150000300
基礎的能力401050000100
専門的能力401050000100
分野横断的能力401050000100