応用物理C

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 応用物理C
科目番号 0096 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:高専の応用物理              著者:小暮陽三              出版社:森北出版
担当教員 西嶋 雅彦

到達目標

単純な質点系の運動方程式の意味を理解し応用できる。角運動量、慣性モーメントが求められ、回転の運動方程式を立てて解くことができる。弦や固体を伝わる波の方程式を立てて解くことができる。音や光の回折及び干渉を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
知識と理解学習内容を十分に理解 し、知識として身に着 けている。学習内容を概ね理解し 、基本的な知識が定着 している。左の基準に達していな い。
関心・意欲・態度授業の度に理解を深め 、それ以上の発展問題 に積極的に取り組み、 関心を深めている。基礎的な問題に主体的 に取り組み、関心を高 めている。左の基準に達していな い。
技能・表現定義・法則などから数 学的な規則性を正しく 導くことができ、発展 的な問題に対処するこ とができる。定義・法則などを理解 し、それを利用すると ころまで導くことがで きる。左の基準に達していな い。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 1 機械工学に関する確かな基礎力を備えること。
JABEE A1 数学・自然科学を理解し、使いこなせる基礎能力

教育方法等

概要:
物理学の基礎概念をもとにして、自然現象の理解を深める。さらに、物理学が他の科学技術の分野にどのような役割をはたしているかを学習する。
授業の進め方・方法:
教科書を参考に授業を進める。専門教科の基礎となる物理の基礎の理解に繋げる。予習および復習は、シラバスと教科書を確認の上での次回の講義内容の予習と、前回講義内容を参照しながら、教科書の例題や問、巻末問題に取り組む等の復習を行う。
注意点:
講義は必ずしも教科書に沿って展開しないので、講義の内容を自分で復習することが大切である。そのため自分なりのノート作成が求められる。また準学士課程の物理、応用物理Ⅰを良く復習することが必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 速度と加速度、運動の方程式 距離・速度・加速度の関係、運動方程式が理解できる。
2週 円運動、万有引力 等速円運動、万有引力が理解できる。
3週 慣性力、エネルギー 慣性系における慣性力やエネルギーが理解できる。
4週 重心、運動量 重心、運動量が理解できる。
5週 力のモーメント、角運動量 力のモーメント、角運動量が理解できる。
6週 剛体の周りの回転 運動方程式や運動エネルギーが理解できる。
7週 慣性モーメント 基本的な物体の慣性モーメントが理解できる。
8週 前期中間試験 上記の学習内容が理解できる。
2ndQ
9週 温度と熱、気体の状態方程式と分子運動 温度と熱、気体の状態方程式、気体の分子運動、物質の相が理解できる。
10週 熱力学の法則 熱力学の第一・第二法則、エントロピーが理解できる。
11週 振動、波動 調和振動、振動のエネルギー、波動、弦を伝わる波動が理解できる。
12週 波動方程式 波動方程式とその解、細い棒を伝わる縦波が理解できる。
13週 音速、周期的な波の性質、波のエネルギー、弦や気体の定常波が理解できる。
14週 物質の構成、粒子性と波動性 原子の構造、光の粒子性、電子の波動性が理解できる。
15週 量子力学の原理 波動性と不確定原理、定常状態のシュレーディンガー方程式が理解できる。
16週 前期期末試験 上記の学習内容が理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
波動気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100