材料力学ⅠＢ

科目基礎情報

学校	仙台高等専門学校	開講年度	平成28年度 (2016年度)
授業科目	材料力学ⅠＢ
科目番号	0121	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	機械システム工学科	対象学年	3
開設期	後期	週時間数	2
教科書/教材	書名：材料力学　　　著者：中島正貴　　　発行所：コロナ社
担当教員	佐藤 一志,奥村 真彦

到達目標

曲げ・ねじりをうける部材の強度が計算でき，安全性を評価できるようになること。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
ねじり	ねじりのみを受ける丸棒および中空軸に生じる最大せん断応力を計算できる。	ねじりのみを受ける丸棒に生じるせん断応力を計算できる。	ねじりのみを受ける丸棒に生じるせん断応力が計算できない。
はりの曲げ	多数の点で支持され、集中荷重と分布荷重を同時に受けるはりに生じるせん断力および曲げモーメントの分布を計算できる。	2点以下で支持され、集中荷重もしくは分布荷重を受けるはりに生じるせん断力および曲げモーメントの分布を計算できる。	2点以下で支持され、集中荷重もしくは分布荷重を受けるはりに生じるせん断力および曲げモーメントの分布を計算できない。
はりに生じる応力	曲げ、ねじり、引張りを同時に受けるはりについて、条件に基づいて応力を推算できる。	曲げ、ねじり、引張りのうち、いずれかふたつを同時に受けるはりについて、条件に基づいて応力を推算できる。	曲げ、ねじり、引張りのうち、いずれかふたつを同時に受けるはりについて、条件に基づいて応力を推算できない。

教育方法等

概要:

理論的な背景の解説と演習を通じて、力が作用した時の機械や構造物の強さ、剛性、変形および安定性に対する計算方法を学び、強度などの点から実際の設計における具体的な形と寸法が定められるようにする。断面二次モーメント、はりのせん断力と曲げモーメント、はりの曲げ応力、ねじり等について学習する。　　

授業の進め方・方法:

講義形式で行う。適宜、演習を行う。

注意点:

微積分と三角関数を十分にマスターしていること。演習を随時行うので、電卓等を準備しておくこと。
当科目は物理の力学と関連する科目である。材料力学IA、同IIと連携する。
力の釣り合い、モーメントの釣り合いを常に意識すること。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
後期
	3rdQ
		1週	丸棒のねじり	ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力をねじれ角を計算できる。
		2週	ねじりの不静定問題、伝達軸	伝達軸の計算ができる。
		3週	はりの定義、種類、荷重	はりの定義、種類、荷重の種類を説明できる。
		4週	はりのつり合いとせん断力、曲げモーメント	はりに作用する力のつり合い、せん断力、曲げモーメントを説明できる。
		5週	分布荷重を受ける片持はり	片持はりのせん断力、曲げモーメントを計算できる。
		6週	集中荷重を受ける単純支持はり	単純支持はりのせん断力、曲げモーメントを計算できる。
		7週	分布荷重を受ける単純支持はり	単純支持はりのせん断力、曲げモーメントを計算できる。
		8週	せん断力と曲げモーメントの関係、中間試験	せん断力と曲げモーメントの関係を説明できる。
	4thQ
		9週	曲げによる応力	曲げによる応力を説明できる。
		10週	曲げモーメントと曲げ応力	曲げモーメントと曲げ応力の関係を説明できる。
		11週	断面一次モーメント	断面一次モーメントを計算できる。
		12週	断面二次モーメント	断面二次モーメントを説明できる。
		13週	断面二次モーメント	断面二次モーメントを計算できる。
		14週	はりの応力	曲げモーメントによって生じる曲げ応力を計算できる。
		15週	曲げとねじりを受ける軸	曲げとねじりを受ける軸の応力を計算できる。
		16週	まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	機械系分野	力学	ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。	4	後1,後2
				丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。	4	後1,後2
				軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。	4	後1,後2
				はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。	4	後3
				はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。	4	後7
				各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。	4	後7
				曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。	4	後14
				各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。	4	後13

評価割合

	試験	演習	合計
総合評価割合	90	10	100
専門的能力	90	10	100