材料力学ⅠA

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料力学ⅠA
科目番号 0136 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:材料力学   著者:中島正貴   発行所:コロナ社
担当教員 奥村 真彦

到達目標

引張り・圧縮・熱をうける部材の強度が計算でき、安全性を評価できるようになること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
応力とひずみの関係応力ひずみ線図を基に、材料の特性を評価できる。応力ひずみ線図を理解し、説明できる。応力ひずみ線図を理解しておらず、説明できない。
軸に沿った力を受ける静定はり太さや材質などが一様でない静定はりが軸に沿った力を受けるとき、そのはりに生じる応力を計算できる。太さや材質などが一様な静定はりが、軸に沿った力を受けるとき、そのはりに生じる応力を計算できる。太さや材質などが一様な静定はりが、軸に沿った力を受けるとき、そのはりに生じる応力を計算できない。
軸に沿った力を受ける不静定はり太さや材質などが一様でない不静定はりが軸に沿った力を受けたとき、そのはりに生じる応力を計算できる。太さや材質などが一様な不静定はりが軸に沿った力を受けたとき、そのはりに生じる応力を計算できる。太さや材質などが一様な不静定はりが軸に沿った力を受けたとき、そのはりに生じる応力を計算できない。
二軸応力状態モールの応力円を用いて、与えられた応力状態から最大・最小主応力を評価できる。モールの応力円を理解し、説明できる。モールの応力円を理解しておらず、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学科到達目標 1  機械工学に関する確かな基礎力を備えること。
学校教育目標 2 創造的で高度な実践的技術者の養成
JABEE 設計・企画・デザインする能力 D1 専門分野に関する工業技術を理解し、応用する能力

教育方法等

概要:
理論的な背景の解説と演習を通じて、力が作用した時の機械や構造物の強さ、剛性、変形および安定性に対する計算方法を学び、強度などの点から実際の設計における具体的な形と寸法が定められるようにする。応力とひずみ、材料の強さ、引張りと圧縮、熱応力について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。適宜、演習を行う。受講に際し、予習として受講する週の授業とその1つ前の週の授のつながりを把握しておくこと。また、授業を受講した後、来週に向けて復習すること。
注意点:
微積分と三角関数を十分にマスターしていること。演習を随時行うので、電卓等を準備しておくこと。
当科目は物理の力学と関連する科目である。材料力学IB、同IIと連携する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 材料力学の役割を説明できる。
2週 軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力① 棒の両端に対し、その軸に沿った荷重をかけ、静止させた状態を基に、垂直方向の応力およびひずみの考え方を理解する。また、応力とひずみの重要な関係式であるフックの法則についても理解する。
3週 軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力② 棒の両端に対し、その軸に沿った荷重をかけ、静止させた状態について、垂直方向の応力およびひずみが計算できるようになる。
4週 軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力③ 棒に対し、その軸に沿った複数の荷重がかかる場合や、棒の断面積やヤング率が変化する場合について、応力およびひずみが計算できるようになる。
5週 軸に沿った荷重を受ける棒に生じる応力④ 自重や遠心力などによる棒の伸びを、積分の考え方を応用して計算できるようになる。
6週 引張荷重によって破断に至るまでの材料の挙動 材料に引張荷重をかけて破断させる過程について、荷重の値の増加に対し、鋼材の伸びの値がどのように変化するか、応力およびひずみと関連付けて理解する。また、比例限度などの専門的な呼称を記憶する。
7週 設計に関わる重要事項と応力集中 部品を設計する際に基準となる応力について、その定め方を説明できるようになる。また、応力集中という現象について理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 簡単な不静定問題 静定と不静定を説明できる。
10週 簡単な不静定問題 簡単な不静定問題の応力を求めることができる。
11週 簡単な不静定問題 簡単な不静定問題の応力を求めることができる。
12週 熱応力 熱応力を説明できる。
13週 傾いた面の応力 傾いた面上の応力を説明できる。
14週 二軸応力とひずみ 多軸応力状態を説明できる。
15週 期末試験
16週 全体の振り返り 材料力学IAで学んだ内容について、失念しているポイントをなくす。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。4前2,前6
応力とひずみを説明できる。4前3,前4,前5
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。4前3,前4,前5
応力-ひずみ線図を説明できる。4前6,前8
許容応力と安全率を説明できる。4前8
断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。4前7
棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。4前7
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4前11
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4前12
多軸応力の意味を説明できる。4前14
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。4前15

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
試験時の到達度100100