応用物理A

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 応用物理A
科目番号 0138 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 書名:物理Ⅱ            著者:兵藤申一 他               発行所:啓林館
担当教員 野本 俊夫

到達目標

・ 物体の運動の中で、直線運動および周期的な運動を総合的に理解し、それらの運動を特徴づける諸量を求めることができる。
・ 電磁気学の中で、静電界、電流と磁気等の電磁現象に関する理論を習得し、基本的な知識と能力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1学習内容を十分に理解 し、知識として身に着 けている。学習内容を概ね理解し 、基本的な知識が定着 している。左の基準に達していな い。
評価項目2授業の度に理解を深め 、それ以上の発展問題 に積極的に取り組み、 関心を深めている。基礎的な問題に主体的 に取り組み、関心を高 めている。左の基準に達していな い。
評価項目3定義・法則などから数 学的な規則性を正しく 導くことができ、発展 的な問題に対処するこ とができる。定義・法則などを理解 し、それを利用すると ころまで導くことがで きる。左の基準に達していな い。

学科の到達目標項目との関係

学科到達目標 1  機械工学に関する確かな基礎力を備えること。
学校教育目標 2 創造的で高度な実践的技術者の養成

教育方法等

概要:
専門科目の授業を理解するために必要な物理の知識や考え方を学ぶ。力と運動、電気と磁気について学習する。また、技術者、科学者として必ず必要とされる、自然界の法則、原理等についての考え方を学ぶ。現象を定量的に捉え解析できる力を身につけ、専門課程で行う講義・実験のための基礎力を養う。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書に則して進め、力学および電磁気について学ぶ。シラバスおよび教科書を参考にした次回の講義内容の予習や、前回の講義内容に関する教科書や問題集の問に取り組みながら復習を行う。
注意点:
本科目は、準学士課程1,2年で学んだ物理を基礎とし、準学士課程4年の応用物理Cに繋げるための教科である。そのため、これまでに学んだ物理をよく復習し、授業を受ける際には、以下のシラバスの授業内容を確認の上、事前に授業内容を予習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物体の運動(直線的な物体の運動) 微分積分を用いて、物体の位置、速度、加速度、運動量、力とエネルギー説明し、諸量を計算できる。
2週 物体の運動(円運動、単振動、単振り子) 周期的な運動における物体の周期、振動数、速度、角速度、加速度、向心力を理解し、関連する諸量を求められる。
3週 物体の運動(万有引力) 万有引力の法則を理解し、関連する諸量を計算ができる。
4週 電気と磁気(静電界) 電界、電位、電気力線、電束、クーロンの法則、ガウスの法則を説明し、これらを用いた計算ができる。
5週 電気と磁気(導体と誘電体) 導体の性質、誘電体と分極、電束密度を説明し、諸量を計算できる。
6週 電気と磁気(静電容量) 静電容量、コンデンサーの合成容量、静電エネルギーを説明し、諸量を計算できる。
7週 電気と磁気(電気回路の基礎) 電荷、電流、電圧、金属線の抵抗を説明し、諸量を計算できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 電流と磁界(ビオ・サヴァールの法則) 電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
10週 電流と磁界(アンペールの法則) 電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて説明でき、簡単な磁界の計算に用いることができる。
11週 電流と磁界(ローレンツ力) 電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。
12週 電流と磁界(磁性体、磁化、磁束密度) 磁性体と磁化、及び、磁束密度を説明できる。
13週 電流と磁界(誘導起電力) 電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。
14週 電流と磁界(自己誘導) 自己誘導を説明でき、自己インダクタンスに関する計算ができる。
15週 電流と磁界(相互誘導と磁気エネルギー) 相互誘導を説明でき、相互インダクタンスに関する計算や磁気エネルギーの説明ができる。
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100