電気工学概論

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電気工学概論
科目番号 0144 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 書名:電気基礎(上)   著者:髙橋寛/監修   発行所:コロナ社
担当教員 本郷 哲

到達目標

機械エンジニアとして基本となる電気の基本的な知識と考え方を身につける。特にこの授業では磁気応用の装置について学ぶ

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
インダクタンスの基礎の理解様々なコイルや変圧器のインダクタンスの計算や電磁誘導の物理的計算ができる。典型的なコイルのインダクタンスが計算できる。インダクタンスがわからない。
インダクタンスの応用の理解電動機、発電機、トランスの原理とその理論背景が理解できる。電動機または発電機の原理が理解できる。インダクタンスを応用した機器を知らない。
交流回路の計算複素数を用いてインピーダンス表現と共振が理解できる。交流波形を表す諸量を理解し、遅れ、進みが理解できる。交流の意味がわからない。

学科の到達目標項目との関係

学科到達目標 2  未来社会を担う電気・材料分野を融合した新機械工学分野に対する応用力を備えること。
学校教育目標 2 創造的で高度な実践的技術者の養成
JABEE 設計・企画・デザインする能力 D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力

教育方法等

概要:
各種機械を動作させるために必要な動力装置やそれらの制御装置は電気と磁気の相互作用によって行われ、またそれらの装置の多くは交流電源に接続されて利用されている。それらに関する電気工学の基礎知識を講義する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。一部、アクティブラーニングを取り入れる。
<事前学習>
授業の内容を理解するため事前に教科書を読み、分からないところを明らかにしておくこと。
<事後学習>
授業で実施しなかった教科書の問題を解くこと。
注意点:
物理や化学の基本的な内容を復習しておくこと。
基礎電気を基礎に本講義が行われるため、事前の復習が必須である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス シラバスの内容と授業の進め方を理解すること。
2週 磁気の基礎 磁性に関する現象および基本法則を説明できること。
3週 電流の作る磁界 直流電流の作る磁界の計算ができること。
4週 電磁力 電磁力の大きさ、回転力、トルクの計算ができること。
5週 電磁誘導 電磁誘導に関する法則とその応用が説明できること。
6週 インダクタンス インダクタンスと誘導起電力の関係が説明できること。
7週 後期中間試験 これまでの学習のふりかえり
8週 正弦波交流 正弦波交流の基礎とその取扱いが説明できること。
4thQ
9週 正弦波交流とベクトル 正弦波交流をベクトルで表すことができること。
10週 交流回路の計算 交流回路の計算ができること。
11週 LCR並列回路 LCRを並列に組み合わせた交流回路の計算ができること。
12週 実験 キットを用いた実験
13週 総合演習(1) 磁気に関する回路の演習
14週 総合演習(2) 交流回路、LCR回路の演習
15週 総合演習(3) 総合演習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3
クーロンの法則を説明し、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3
瞬時値を用いて、簡単な交流回路の計算ができる。2
フェーザを用いて、簡単な交流回路の計算ができる。2
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流の複素表示を説明し、これを交流回路の計算に用いることができる。2
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。1
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2
理想変成器を説明できる。1
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力800000080
専門的能力200000020
分野横断的能力0000000