電子工学

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子工学
科目番号 0160 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は使用しない
担当教員 櫻庭 弘

到達目標

リレーを用いたシーケンス制御や、トランジスタ回路によって、電力や信号の制御が可能であることを理解し、それらの回路を設計製作できること。
半導体素子に関して理解し、それを応用した回路を設計、製作できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1自己保持回路の解除の方法について、複数のパターンを実装でき、それらのメリット、デメリットを述べることができる。リレーを用いた自己保持回路の動作を理解し、設計、製作できる。リレー回路が理解できない。
評価項目2トランジスタを用いて、指定した増幅率とSN比の増幅回路の、設計、製作ができる。トランジスタをつかってマルチバイブレータの動作原理を理解し、仕様に応じて設計、製作ができる。トランジスタを理解できない。
評価項目3電気は目に見えると言える。光は電気(電磁波)と同じ現象であることを説明できる。電磁波の伝搬の原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学科到達目標 2  未来社会を担う電気・材料分野を融合した新機械工学分野に対する応用力を備えること。
学校教育目標 2 創造的で高度な実践的技術者の養成
JABEE 設計・企画・デザインする能力 D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力

教育方法等

概要:
電子回路を実際に設計製作しながら、機器の制御、情報の伝達、信号処理、通信、電子計算機に用いられている電子工学について学ぶ。
授業の進め方・方法:
リレーや、トランジスタを実際に回路に組んで、実験をしながら理解を深める。電子回路シミュレータも併用する。
毎回の授業では、前回の復習につづいて、課題がだされ、グループワークにより課題を解決し、発表する。
事前学習(予習):毎回の授業前までに、授業で行う内容と意義を考えて整理しておくこと
事後学習(復習):毎回の授業後に、授業で学んだことを振り返り、今後へ活かす方法を考えること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 リレーの構造と仕組みを、外部からみただけで解析する。グループワーク、発表。 リレーの構造と仕組みを理解する。応用を考え、発表することができる。
2週 リレー、スイッチをつかった回路を製作して、動作をおこなう。グループごとに、指示された動作を行う回路を考えて製作し発表する。 リレーを使って信号のON/OFFと、切り替えができる。リレーを使って機器のON/OFF、制御ができる。
3週 リレーを使って論理回路を設計、製作して動作を行う。同様にグループワークを行う。 リレーを使ったAND, ORなどの論理を判断する回路が設計、製作できる。
4週 リレーを使って記憶をする回路を設計、製作。 リレーを使った記憶回路が設計、製作できる。
5週 リレーを使って発振する回路を設計、製作する。 リレーを使った発振回路が設計、製作できる。
6週 トランジスタを使った回路を設計、製作して動作を行う。グループごとに、指示された動作を行う回路を考えて製作し発表する。 トランジスタを使って信号のON/OFFと、切り替えができる。
7週 トランジスタを使って論理回路を設計、製作して動作を行う。 トランジスタを使ったAND,ORなどの論理を判断する回路が設計、製作できる。
8週 トランジスタを使って記憶する回路を設計、製作する。 トランジスタを使った記憶回路が設計、製作できる。
4thQ
9週 トランジスタを使って発振する回路を設計、製作する。 トランジスタを使った発振回路が設計、製作できる。
10週 離れた場所に信号を送る方法を考え、回路を設計、製作し、動作させる。グループごとに実施し、発表する。 ケーブルを使って離れた場所に、情報を送る回路を設計、製作できる。
11週 離れた場所に信号を送る方法を考え、回路を設計、製作し、動作させる。グループごとに実施し、発表する。 ケーブルを使わずに(アンテナを使って)、離れた場所に、情報を送る回路を設計、製作できる。
12週 離れた場所に信号を送る方法を考え、回路を設計、製作し、動作させる。グループごとに実施し、発表する。 発光ダイオード、半導体レーザ、光センサを使って離れた場所に、情報を送る回路を設計、製作できる。
13週 弱くなった信号を強化する方法を考え、回路を設計、製作し、動作させる。グループごとに実施し、発表する。 増幅回路を設計、製作できる。
14週 弱くなった信号を強化する方法を考え、回路を設計、製作し、動作させる。グループごとに実施し、発表する。 増幅回路の雑音を低下させ、増幅率を向上させることができる。
15週 太陽電池を用いてモーターを回す回路を設計し、製作する。 太陽電池を用いて電力を供給することができる。
16週 太陽電池から常に最大電力を取り出すための回路を設計し、製作する。 太陽電池から電力を効率よく取り出すことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他口頭試問合計
総合評価割合04015200025100
基礎的能力0201010001050
専門的能力020510001550