電気工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 電気工学実験Ⅲ
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 書名:電気工学実験Ⅱ   著者:仙台高等専門学校電気システム工学科教科担当 
担当教員 櫻庭 弘,野角 光治,鈴木 知真

到達目標

オーディオアンプ,演算増幅器,モータードライバ,論理演算,加算器,カウンタ,レジスタなどの電子回路のしくみを理解し,それらを設計,製作することができるようになること。・ 実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解する。・ 実験を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。・ 実験から得られたデータについて工学的に考察し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電子部品の取り扱い個々の電子部品の特性を理解して,全体の回路設計ができる。主要な電子部品の特性を理解し,使用できる。主要な電子部品の区別がつかない。
アナログ回路の設計オーディオアンプの音質の改良をすることができる。オーディオアンプを設計・製作できる。オーディオアンプの回路方式を理解できない。
ディジタル回路の設計意図した様々な論理回路を設計し,動作解析できる。論理と電子回路の動作の対応が理解できる。論理と電子回路の動作の結びつきが理解不足である。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ダイオード,トランジスタ,ICなどの電子素子を用いて,増幅器や加算器などの電子回路を設計・製作および特性評価ができるように実験および実習を行う。
授業の進め方・方法:
班構成をテーマによって変えながら共同作業(もしくは個々)に回路を作成し、動作状態から設計理論を確かめる。接触不良や配線ミスなどのエラー箇所を特定する手法を習得しながら,ステップ・バイ・ステップで確認して作業すること。
注意点:
「電子回路」と「デジタル回路」の講義と連動して進む。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 実験の進め方と評価方法を理解する
2週 ガイダンス(アナログ回路)(A) 抵抗のカラーコードを理解できる。半田付けできる。
3週 PN接合ダイオードの特性(A) ダイオードの電流‐電圧特性を理解できる。
4週 ダイオードの動作点(A) ロードラインによる動作点の求め方を理解できる。
5週 ガイダンス(デジタル回路)(D) ICトレーナ、ブレッドボードの取扱いを理解できる。
6週 半導体素子による論理回路の作成1(D)
AND回路、OR回路を理解できる。
7週 半導体素子による論理回路の作成2(D) NOT回路、NAND回路、NOR回路を理解できる。
8週 まとめと復習
2ndQ
9週 MOSFETの特性(A) MOSFETの電流-電圧特性を理解できる。
10週 バイポーラトランジスタの特性(A) バイポーラトランジスタの電流-電圧特性を理解できる。
11週 トランジスタアンプの設計(A) エミッタ接地による電圧増幅回路を理解できる。
12週 エミッタフォロアとHブリッジ(A) モータードライブ、正逆転回路を理解できる。
13週 論理ICとブール代数(D) 論理関数と論理回路を理解できる。
14週 論理ICによる組み合わせ論理回路(D)
論理回路を作成できる。
15週 インバータとフリップフロップの動作(A) NOT回路と双安定マルチバイブレータを理解できる。
16週 工場見学
後期
3rdQ
1週 マルチバイブレータ(A)
単安定,無安定マルチバイブレータを理解できる。
2週 自由回路設計1(A)/組み合わせ論理回路1(D) 設計書の作成(A)/演算回路(D)を理解できる。
3週 自由回路設計2(A)/組み合わせ論理回路2(D) 自由回路製作(A)/表示回路(D)を理解できる。
4週 組み合わせ論理回路1(D)/自由回路設計1(A) 設計書の作成(A)/演算回路(D)を理解できる。
5週 組み合わせ論理回路2(D)/自由回路設計2(A) 自由回路製作(A)/表示回路(D)を理解できる。
6週 非同期式順序回路(D) 帰還回路(フィードバックループ)を理解できる。
7週 まとめと復習
8週 まとめと復習
4thQ
9週 同期式順序回路の基礎(D) 各種フリップフロップを理解できる。
10週 差動アンプとカレントミラー(A) DCアンプの入力段、電圧増幅回路を理解できる。
11週 オーディオアンプの製作(A) プッシュプルによる電力増幅回路を理解できる。
12週 リプルカウンタとシフトレジスタ(D) UP/DOWNカウンタ、左右シフトレジスタを理解できる。
13週 シフトレジスタを用いたカウンタ(D) リングカウンタ、ジョンソンカウンタを理解できる。
14週 同期式n進カウンタの設計(D) BCDカウンタ、7セグメントLEDを理解できる。
15週 まとめと復習
16週 総まとめ
これらを通じて,半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。また,論理回路の動作について実験を通して理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】半導体素子の電気的特性の測定法を習得し、実験を通して理解する。3前2,前3,前4,前9,前10
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。3前11,後2,後3,後4,後5,後10,後11
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3前5,前6,前7,前13,前14,後2,後3,後4,後5,後6,後9,後12,後14

評価割合

実施作業レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合20800000100
基礎的能力1040000050
専門的能力1040000050
分野横断的能力0000000