電気工学演習Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気工学演習Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 教科書なし / 必要に応じてプリントを配布する
担当教員 櫻庭 弘,佐藤 隆,栁生 穂高

到達目標

【前期】(1週~16週)
立体図形、実際の物を平面上に表現できるようになること。図形に関する問題を作図により解くことができるようになること。

【後期】(17週~32週)
抵抗、コイル、コンデンサ素子における電圧と電流の関係を理解し、電気回路の計算に用いることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
前期分 図学(図形の科学)立体図形の任意の断面図を作図により書くことができる。二つの平面の交線を作図により求めることができる。平面の実形を作図によりもとめられない。
後期分 電気回路の計算既習の法則や原理を用いて、直流回路と交流回路の計算ができる。既習の法則や原理を用いて、直流回路の計算ができる。直流回路の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【前期】(1週~16週)
図形科学の基礎を演習を通して学ぶ。
平面的なディスプレイ上で立体的な図形を取り扱う手法を学ぶことにより、物の形をイメージすることと、イメージした形を適切に表現する方法を学ぶ。
さらに、電気的な問題や、工学的な問題を線や面、立体図形に置き換えて、多面的に解を見出していくための素養を磨く。

【後期】(17週~32週)
第三種電気主任技術者試験(電験三種)の理論科目に過去15年間に出題された電気回路関連の問題を解き、これまでに学んできた電気回路に関する基礎知識の理解を固める。
授業の進め方・方法:
【前期】(1週~16週)
PC上で図形ツール(cinderella.2)を用いて、毎回出題される課題を解く。
課題はそのつど、電子メールもしくはBlackBoardにて提出する。

【後期】(17週~32週)
<授業の進め方>
次の1.~3.を繰り返す。
 1.毎回、授業の最後に「15分テスト」をおこなう。問題は1問である。
 2.次回、教員が添削したものを返却する。
 3.返却後、前回の「15分テスト」の解答の解説をおこなう。(1.に戻る)
<授業内容>
 第三種電気主任技術者試験(電験三種)の「理論」科目に出題された電気回路関連の問題を解く。
<方法>
・「15分テスト」で不正解の問題については、教員室前に来てもらい、正解するまでリカバリテストを受ける。

【予習と復習について】
・予習:前回までの授業内容のなかで、「自分は何がわかっていないのか」を明確に整理する。
・復習:前回不正解の問題を再度解いてみる。
注意点:
よくわかる電子回路

この科目は、自分自身が主体的かつ積極的に演習に取り組み、それを解決しようとする姿勢がなければ意味が無い。演習を通して、「自分は何がわからないのか」を知り、それを克服するための行動をして欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 作図に用いるアプリケーションcinderella.2の使い方 cinderella.2で作図ができる
コンパスツール、垂直線ツールが使える
2週 立体図形の投影法 点の投影が描ける
3週 直線の投影法 直線の投影が描ける、水平面と並行な直線、垂直面と並行な直線、水平面と垂直な直線、垂直面と垂直な直線が描ける
4週 直線と平面の交点 直線と平面の交点を作図によって求められる
5週 直線の実長 直線の実際の長さが作図によって求められる
6週 副投影面の利用 副投影面に投影ができる
7週 平面の実形 平面の実際の形を作図によって求められる
8週 平面と平面の交線 平面と平面の交線を作図によって求められる
2ndQ
9週 点、直線のラバットメント 点、直線のラバットメントが求められる
10週 平面のラバットメント 平面のラバットメントが求められる
11週 多面体の作図 多面体を作図できる
12週 曲面体の作図 曲面体を作図できる
13週 立体の切断
立体の切断面を作図できる
14週 立体の展開 立体の展開図を作図できる
15週 ここまでのまとめ
16週 課題の復習
後期
3rdQ
1週 直流回路の分流の式に関する問題 分流の式を適切に使うことができる。
2週 直流回路の分圧の式に関する問題 分圧の式を適切に使うことができる。
3週 直並列回路の合成抵抗に関する問題 直並列回路の合成抵抗を求めることができる。
4週 直流ブリッジ回路の平衡条件に関する問題 ブリッジ回路の平衡条件を適切に使うことができる。
5週 直流ブリッジ回路の応用に関する問題 ブリッジ回路の平衡条件を適切に使うことができる。
6週 直流回路のキルヒホッフの法則 に関する問題 キルヒホッフの法則を適切に使うことができる。
7週 RLC直列共振現象に関する問題 直列共振現象を説明できる。
8週 RLC並列共振回路に関する問題 並列共振現象を説明できる。
4thQ
9週 単相3線式回路に関する問題 単相3線式回路の各部の電流を求めることができる。
10週 交流ブリッジによる計測に関する問題 交流ブリッジを用いてR、L、Cを求めることができる。
11週 交流の最大値と実効値、位相差に関する問題 最大値と実効値の違いを説明できる。インピーダンスから位相差を求めることができる。
12週 誘導性負荷の力率に関する問題 誘導性負荷の力率と抵抗、リアクタンスの関係を説明できる。
13週 RLC並列回路の電圧と電流の関係に関する問題 RLC並列回路における各素子に流れる電流を求めることができる。
14週 力率改善に関する問題 負荷の力率を改善する方法を説明できる。
15週 交流回路とベクトル図に関する問題 電圧、電流の複素数表現とベクトル表現の関係を説明できる。
16週 まとめ、振り返り 自分の電気回路に関する弱点分野がわかる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図物体の投影図を正確にかくことができる。3前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合400001050100
基礎的能力4000002565
専門的能力0000102535
分野横断的能力0000000