到達目標
計測系領域では電気・電子計測に関する理論や電気・電子計測に必要な知識と手法を習得することを目標とする。
計測の分類法、計器精度の定義、単位の成り立ち等、計測の基礎について説明できること。
電気諸量の計測法および、計測上の注意点について説明できること。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電流、電圧の計測方法の理解 | 測定方法の原理を理解し、説明や計算を行なうことができる。 | 測定対象に対して適した測定方法を選定できる。 | 測定対象に対して適した測定方法を選定できない。 |
抵抗、インピーダンスの計測方法の理解 | 測定方法の原理を理解し、説明や計算を行なうことができる。 | 測定対象に対して適した測定方法を選定できる。 | 測定対象に対して適した測定方法を選定できない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 1. 電気工学の基礎と技術の習得により、多岐に亘る応用分野を互いに関連づけながら総合的に支え発展させると共に、技術者として社会に貢献する人材の養成を目標とする。
JABEE D2 専門分野と周辺の工業技術を理解し、デザインに応用展開できる能力
資格 1 電気主任技術者
資格 2 電気工事士試験
資格 4 JABEE
教育方法等
概要:
電気計測は、多くの電気・磁気現象を利用して定量的な情報を得る操作であり、電気工学の基礎として不可欠である。測定論の基礎、主要電気計器の原理とその活用法およびディジタル計測システムについて理解する。
誤差や精度、SI単位、標準器、主要電気計器の原理を理解し、電圧、電流、電力の測定、抵抗の測定について状況に応じた計測システムの設計が可能となる能力を身につける。
授業の進め方・方法:
講義と演習を行う。授業内で前回の内容について問うので復習をしておくこと、また次回内容について提示するので必要なことを調べてくること。
注意点:
計測工学は、機械工学、金属工学、化学工学、情報工学等、広い分野にまたがっているので、個々の理論と相互に比較しながら学習することが望ましい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス |
シラバスの内容、授業の流れを理解する。
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2週 |
指示計器による電流、電圧の測定 |
指示計器の動作原理について説明できる。
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3週 |
電流、電圧の測定法 |
電流、電圧測定に使用する計器について説明できる。
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4週 |
直流電力の測定 |
電流計と電圧計を用いた直流電力についての計算ができる。
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5週 |
交流電力の測定(1) |
3電圧計法と3電流計法による交流電力についての計算ができる。
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6週 |
交流電力の測定(2) |
三相電力、有効電力、無効電力、力率の測定原理と方法について説明できる。
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7週 |
電力量の測定 |
電力量の測定原理について説明できる。
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8週 |
中間試験 |
講義の内容を理解したか確認する。
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2ndQ |
9週 |
中位抵抗の測定 |
電圧降下法、ホイートストンブリッジについて説明できる。
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10週 |
低抵抗の測定 |
電圧降下法、ケルビンダブルブリッジ法について説明できる。
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11週 |
高抵抗、特殊抵抗の測定 |
絶縁物測定、接地抵抗、コーラッシュブリッジについて説明できる。
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12週 |
抵抗測定のまとめ |
抵抗の大きさに合わせた測定方法について説明ができる。それぞれの測定法について計算できる。
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13週 |
インピーダンスの測定(1) |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。
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14週 |
インピーダンスの測定(2) |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。
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15週 |
期末試験 |
講義の内容を理解したか確認する。
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16週 |
期末試験の返却、解説 |
講義の内容を理解したか確認する。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 製図 | 図面の役割と種類を適用できる。 | 3 | |
製図用具を正しく使うことができる。 | 3 | |
線の種類と用途を説明できる。 | 3 | |
物体の投影図を正確にかくことができる。 | 3 | |
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。 | 3 | |
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。 | 3 | |
工作 | 溶接法を分類できる。 | 2 | |
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。 | 2 | |
電気・電子系分野 | 電気回路 | オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 3 | 後2,後3 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 3 | 後2 |
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。 | 3 | 後9,後10,後12 |
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後4 |
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。 | 3 | 後2 |
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。 | 3 | 後5,後6 |
電力 | 三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。 | 3 | 後6 |
計測 | 指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。 | 3 | 後2,後3 |
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。 | 3 | 後2,後3 |
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。 | 3 | 後9,後10,後12 |
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。 | 3 | 後13,後14 |
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。 | 3 | 後6 |
電力量の測定原理を説明できる。 | 3 | 後7 |
評価割合
| 試験 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 60 |
専門的能力 | 40 | 40 |