電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 仙台高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 0122 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気システム工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 書名:図でよくわかる電磁気学 著者:伊藤彰義 他 発行所:コロナ社
担当教員 若生 一広

到達目標

1. 基本事項の概念について、正しい用語を用いて正しく表現できる。
2. 学んだ範囲について理解し、問題集の問題が解ける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ベクトルの基礎様々なベクトル演算を理解し、活用できる。基本的なベクトル演算が理解できるベクトル演算の計算が不十分である。
電荷と電界の理解典型的な電荷の場合の電界を説明できる。電荷とそれによる電界を理解できる。電界の理解が不十分である。
誘電体内の静電界様々な誘電体の場合の電界を説明できる。誘電体内の電界を理解できる。誘電体の電気現象の理解が不十分である。

学科の到達目標項目との関係

資格 1 電気主任技術者
資格 2 電気工事士試験

教育方法等

概要:
「電磁気学」は「電気回路」とならんで、電気・電子工学のあらゆる分野の基礎となる重要な科目である。3、4年の2年間に渡って学ぶが、3学年次には、まず電磁気現象を一般的に取り扱うことができるようベクトル解析を学ぶとともに、それを真空中の静電気現象に対して適用することにより、より厳密な電磁気学の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
ベクトル解析については、プリントを配布し参考として授業を行う。ベクトル解析に関する知識定着後、教科書を用いて授業を行う。
予習:次週の授業内容について教科書を読み、理解できる点、不明な点を整理すること。
復習:授業で学んだ内容について例題や問、演習問題を解き、理解を深めること。
注意点:
「暗記」に頼らず、各電磁現象を「理解」するように努めること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス シラバスの内容、授業の流れを理解する。
2週 ベクトル解析(1) スカラーとベクトルを理解できる。
3週 ベクトル解析(2) スカラー積とベクトル積を理解できる。
4週 ベクトル解析(3) ベクトル界の発散、回転を理解できる。
5週 ベクトル解析(4) 線積分を理解できる。
6週 ベクトル解析(5) ベクトルの発散定理を理解できる。
7週 ベクトル解析(6) ストークスの定理を理解できる。
8週 ベクトル解析(7) 直角座標、円筒座標、極座標を説明できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 中間試験返却、解説 中間試験での出題内容を解説を通じて理解できる。
11週 電荷と電界(1) 電荷、静電誘導について説明できる。
12週 電荷と電界(2) クーロンの法則、遠隔作用と近接作用を説明できる。
13週 電荷と電界(3) 電界を説明できる。
14週 電荷と電界(4) 電気力線を説明できる。
15週 電位(1) 電界中で電荷を運ぶに要する仕事を説明できる。
16週 電位(2) 電位、電位差を説明できる。
後期
3rdQ
1週 電位(3) 等電位面と電位の傾きを説明できる。
2週 電位(4) ベクトル場の回転を説明できる。
3週 真空中の静電界(1) ガウスの定理を説明できる。
4週 真空中の静電界(2) 静電界中の導体における境界条件、導体表面での電気力線、誘導電荷、静電シールドについて説明できる。
5週 真空中の静電界(3) 導体がある場合のガウスの定理について説明できる。
6週 真空中の静電界(4) 電気力線の発散について説明できる。
7週 問題演習 電荷と電界、電位、真空中の静電界で学習した内容を演習を通じて計算、説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 誘電体内の静電界(1) 分極、電気双極子について説明できる。
双極子モーメントによる電位と電界について説明できる。
10週 誘電体内の静電界(2) 分極率と分極電荷について説明できる。
11週 誘電体内の静電界(3) 電束密度、電気二重層について説明できる。
12週 誘電体内の静電界(4) 境界でのEとDの屈折について説明できる。
13週 誘電体内の静電界(5) 誘電体がある場合のガウスの定理について説明できる。
14週 誘電体内の静電界(6) 分極の種類、誘電率の周波数特性、誘電率の異方性について説明できる。
15週 誘電体内の静電界(7) 分極のヒステリシス現象、強誘電体について説明できる。
16週 問題演習 誘電体内の静電界で学習した内容を演習を通じて計算、説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000